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連写が途中でとまっちゃう!?カメラの連写速度にも影響するバッファメモリとは

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望遠レンズ

最近のカメラは技術の進歩で高速連写ができる機種が増えてきました。1秒間に10枚撮れるようなカメラも見かけるようになりましたね。

ただ、たくさん連写できるはずのカメラなのに途中で止まってしまったり、急激に撮影のスピードが遅くなった経験ってありませんか?

カメラの中には「バッファメモリ」というのがあるのですが、それが影響しているのです。実際に見ることがないので、あまり意識することがないかもしれませんね。

今日はそんなバッファメモリについて解説してみようと思います。



バッファメモリとは

撮った写真は直接記録メディアに書き込まれるわけではない

カメラ バッファー

カメラで写した写真を記録しておくのはSDカードなどの記録メディアです。けれど、実は撮った写真のデータというのは直接この記録メディアに書き込まれているわけではないのです。

バッファメモリ

実はこのように、撮影したデータは一度「バッファメモリ」に記録され、そこからSDカードなどの記録メディアに書き込まれているのです!

いちいちバッファメモリに書き込んだものをまた記録メディアに書き込むなんて、二度手間のように思えますよね?なんでこんなめんどくさそうなことをやっているのでしょう?

記録メディアとバッファメモリの性質が違う

バッファメモリと記録メディアのち外

記録メディアとバッファメモリを比べるとこういう感じになります。

SDカードなどの記録メディアはバッファメモリに比べると読み書きは遅いのですが、大容量のデータを記録することができます。

一方、バッファメモリは読み書きスピードは早いものの記録できる容量が記録メディアに比べると少ないのです。

カメラの連写スピードに記録メディアが追いつかないので、まずはバッファメモリに一時的に保存する

バッファメモリ

カメラの連写スピードというのはかなり早くなってきており、記録メディアではそのスピードに書き込みが追いつきません。なので、まずは高速書き込みができるバッファメモリに書き込むのです。

ためこんだデータをそのあと、書き込みがゆっくりな記録メディアに渡していくわけですね。

バッファがいっぱいになったら記録メディアにデータを移すまでは写真が撮れない

バッファがいっぱいになった様子

ただ、さきほどもいったとおりこのバッファメモリはそんなに容量は大きくありません。カメラによってその容量はかわってくるので一概には言えないのですが、連写し続けているとすぐにいっぱいになってしまいます。

記録メディア側の書き込みが終わらないと、バッファメモリに空きができません。ですので、バッファがいっぱいになると連写速度は記録メディアの書き込み速度の速さまで落ちてしまうのです。

これが、連写していると途中で止まったり、遅くなったりする原因なんですね。

実際に見てみるほうが手っ取り早いので動画を用意してみました。

いかがでしょうか?

D750で撮影、中にSanDiskエクストリームというSDカードを入れて撮影しています。D750のバッファはRAWで10数枚、けっこう早いタイミングでバッファが詰まってしまい連写速度が低下しています。

中に入れているSDカードはわりと早いカードなのですが、それでももっさりしていますね。もっと遅いカードだとさらに連写スピードが遅くなります。



連写スピードを落とさないためには?

望遠レンズ

連写していると、スピードが落ちてくる理由はなんとなくわかったでしょうか?では、この連写スピードを落とさないためにはどうしたらいいのでしょうか?

バッファメモリの大きいカメラを使う

D5

via:D5 – 概要 | 一眼レフカメラ | ニコンイメージング

カメラによってバッファメモリの容量というのは違っています。実際にどれくらい、というのはあんまり各メーカーで公表してないのですが仕様の最大撮影コマ数などを見るとおおよそどれくらいバッファが詰まらずに撮影できるのかがわかります。

例えばNikonのD5などは最大200コマの連続撮影が可能です。はんぱないですね。

高速書き込みできる記録メディアを使う

XQDカード Gシリーズ

最近では記録メディアにも高速書き込みができるものが増えてきました。SDカードも前に比べて格段に早くなりました。

また、新しい記録メディアもいろいろと出ています。

先ほど紹介したD5なんかはXQDカードという高速書き込みが可能なメディアを使用します。バッファだけで200枚撮影可能なのですが、その間にも記録メディアに高速書き込みされるので撮影可能枚数はさらに伸びることになります。

撮影時のファイルを小さくする

アイキャッチ JPEG

カメラのバッファはあんまりないし、高速書き込みができる記録メディアに対応していないような場合。

そんなときは撮影時のファイルを小さくしてみましょう。RAWでも最近はいろんなサイズを選べたりします。また、RAWからjpgに切り替えるだけでかなりバッファが詰まりにくくなります。

なにがなんでもRAWで撮りたい人もいるかもしれませんが、連写にはシャッターチャンスを逃さないメリットもあります。

[blogcard url=”https://logcamera.com/raw-jpg/″]

まとめ

バッファメモリはカメラの中に積んであって、普段は目にすることがありません。なので、急にシャッターが切れなくなってしまってびっくりされた方も少なくないのではないでしょうか?

今後はバッファメモリが増えたり、さらなる書き込み速度の記録メディアも出てきそうなので少しずつその悩みも解消されていきそうですね。

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