本が出ました!「美しい風景写真のマイルール」

いざ北アルプス!涸沢カールで紅葉を撮ってきた!!その2〜横尾・涸沢〜

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テントから見た涸沢

全国1億3千万人の涸沢カールファンのみなさまこんにちは。

初日に上高地入りし横尾でテント泊をした僕ですが、いよいよ2日目は涸沢カールまで登っていきます。

前回の記事はこちらから

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天気もよく、ぜっこうの登山日和です(๑•̀ㅂ•́)و✧



涸沢カールで紅葉を撮ってきた!

コースタイム

初日に横尾までたどりつき、そこでテント泊。2日目はいよいよ涸沢を目指します。とはいえ、3時間ほどののんびり山行。

1日目

  • 13:15 上高地バスターミナル着
  • 13:40 河童橋
  • 15:30 徳沢
  • 16:30 横尾

2日目

  • 6:30 横尾発
  • 7:30 本谷橋
  • 9:30 涸沢
  • 2日目はずっと涸沢に滞在

3日目

  • 8:20 涸沢発
  • 11:00 横尾
  • 12:00 徳沢(昼食)
  • 12:20 徳沢発
  • 13:00 明神館
  • 14:00 河童橋
  • 14:10 上高地

新しい朝がきた

横尾の朝

現在の時刻は朝5:00。山の朝は早いですね、おはようございます。

すでに周りではテントを撤収を始めているような音も聞こえますが、僕はこの日は涸沢までの3時間という楽ちん山行なのでのんびりと準備を始めます。

山の朝、まずはコーヒーをいただきますかね。

トレイルミックス

いつもは行動食は大正義スニッカーズのみなのですが、汗をかくと甘いものだけでなく、ちょっとしょっぱいものが欲しくなることに気づきました。

ということで、今回はトレイルミックスを作ってみることに。

トレイルミックスというのはナッツやチョコ、ドライフルーツなどを自分の好きな分量にミックスする行動食。

僕は市販のドライフルーツが入ったシリアルとおつまみ売り場にあるようなミックスナッツを混ぜました。配分はシリアル2:ミックスナッツ1

シリアルやナッツだけなので口内の水分奪われそうな気がしますが、ドライフルーツがいい塩梅で入っているので、その酸味で唾液がでるのでわりと食べやすいです。

そしてナッツ類の塩気が、運動した時の行動食にちょうどよかったです。今回すごく重宝したので、今後の山行にも持って行こうと思いました。

この日は朝食でもこのトレイルミックスを食べました。ボリボリボリボリ。

横尾朝焼け

すっかり明るくなってきたので、僕もテント撤収。撤収中に山が赤く照らされてたのであわてて1枚。山の朝はキレイですねえ(*´ω`*)

6:30 横尾を出発

横尾の朝の風景

6:30。横尾山荘の前には色とりどりのウェアに身を包んだ登山者が。僕もボチボチ出発します。

横尾 涸沢

涸沢までは6km。コースタイムは3時間。ここからは本格的な登山道に入っていくことになります。

涸沢までの登山道

踏み跡もしっかりしているので難易度的にはそこまで高くないのですが、これまでが平坦な道だったのでハイキングの気分で行かれるかたがいるのかこんな看板が。

山はとても楽しいですが、きちんとした装備で挑みたいものですね。

涸沢までの道の紅葉

このあたりから、かなり紅葉がキレイになってきます。

7:30 本谷橋

本谷橋

横尾から1時間ほど歩くと本谷橋に到着。横尾谷に架かるこの吊橋の周りは少し広くなっているので休憩ポイントになっています。

本谷橋から見る紅葉

本谷橋を入れて1枚。ここも定番の撮影スポットのようです。

本谷橋を越えるといよいよ道も狭くなり、傾斜のキツイ坂道がはじまります。横尾から出発した登山者と涸沢から下りてくる人たちがちょうどこのあたりですれ違うようになるので徐々に渋滞がはじまります。

本谷橋からの紅葉

木々に覆われた山道を歩くことになりますが、時折ひらける展望があまりに美しく、ついつい目を奪われてしまいます。

涸沢の紅葉

紅葉で染まる山の風景。案外ありそうで、なかなか見れない光景ですよね。遠く北アルプスまで来てよかったなと心底思える光景です。

涸沢のナナカマド

ナナカマドの赤色が非常に鮮やかで美しいです。あれでしょ?こういうの手前に配置する構図だとなんか紅葉っぽいでしょ?

手前に赤、奥に黄色、さらに山の緑、そして天空に広がる鮮やかな青。目の中に様々な美しい色とりどりが飛び込んできます。

ナナカマドと青空

そんな鮮やかな風景を楽しみながら登っていると…

涸沢ヒュッテの看板

いよいよ涸沢への標識が出てきました!左に行けば涸沢ヒュッテ、右に行けば涸沢小屋です。今回僕はテント泊なので左の涸沢ヒュッテ方面へ歩を進めます。



9:30 涸沢ヒュッテに到着!

涸沢ヒュッテ

横尾のキャンプ場から約3時間。涸沢ヒュッテに到着しました!

紅葉のシーズンということもあり、すでにたくさんの人!小屋では1枚の布団に何人で宿泊だとか、テント場はたくさんで思ったところにテント設営できない……などなど、ネットの情報があったのですが、多くの登山者は上高地から一気に登ってくる人が多いので、だいたい到着が12:00以降。

この時間帯は撤収した人も多いので設営場所選びたい放題でした。

テントの受付も13:00以降からだったので、とりあえずテントをたてちゃいます。

涸沢のテント場

テント場からは素晴らしい紅葉と山々が見渡せます。とはいえ、ご覧のとおり涸沢のテント場はゴツゴツの岩場。

涸沢 コンパネ

涸沢の幕営料は1000円。それとは別に500円払うとコンパネを借りることができます。数に限りがあるのですが、早い時間帯だったのでゲットできました!

僕の持っているマットは空気で膨らますタイプなので、岩場だとどうなんだろうと不安だったのですがコンパネがゲットでき一安心。

ピークを目指すか、否か

涸沢 雪渓

テントを設営してもホッとはできません。ここで一つの決断を迫られたからです。

それは「ピークを目指すか、否か」

当初の予定では今回は涸沢までで、写真を撮ってのんびりしようと思っていました。しかし、涸沢までの道で少し他の登山者と話していたなかで「行こうと思ったらピークを踏めるよ」という発言が。

涸沢から狙える一番近い山は奥穂高岳北穂高岳。コースタイムを見ると涸沢をピストンでそれぞれ6〜7時間。確かに、行こうと思って行けないコースタイムではありません。

涸沢にテントなどの荷物は置いておけるので、かなり身軽に動けます。

風景屋として、写真を撮りにきたつもりでしたが、僕の心のなかで山ヤとしての自分がムクムクと大きくなってきます。せっかく来たのなら、ピークを踏みたい、と。

奥穂岳への看板

テントの中に重たい荷物を置き、水と行動食、非常食、雨具などの最低限の装備。そしてカメラをザックに入れ、急ぎがちに足を踏み出します。目指すは奥穂高岳。

ただ、その足取りは迷いに満ちていました。10:00まえに涸沢を出発し、順調に行ったとして帰ってこれるのが16:00。ペース次第では17:00くらいになります。

17:00といえば山ではかなり遅い時間。秋のこの時期では暗くなってくる時間帯です。

さらに、2000mを越えて少しつづ薄くなってくる空気。今までのペースで登っているとすぐに息がきれてしまいます。はたして、このペースは早いのか遅いのか、グルグルと頭の中で不安が渦巻きます。

ザイテングラート

約1時間登ると見えてきたのが、奥穂高岳への道の中で急登として知られるザイテングラート。それがこの真中の緑の部分。右を見れば北穂高岳、左を見れば奥穂高岳。それは、手を伸ばせば触れられるような距離。けれど、僕はここで決断しました。撤退の。

たぶん、行こうと思ったら行けてたとは思います。けれど、今のこの山行はあまりに無計画で準備不足。万が一が起こりうるのが山です。かなり後ろ髪を引かれましたが、今回の北アルプス遠征では、ピークを踏むのは諦めました。

まとめ

行くのが正しかったのか、引き返すのが正しかったのか。

今、この記事を書きながらも、その正解は出ていません。ただ、ひとつ言えるのは、山ヤとしての自分を諦めた僕に、写真の神さまはこの夜、素敵なプレゼントをしてくれました。

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