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焦点距離とは

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カメラのレンズを選ぶ際によく出てくる「焦点距離」という言葉。

なんとなく使っているかたも多いと思いますが、実際に焦点距離ってどういう意味?と聞かれるとちょっと困っちゃいませんか?

今日は焦点距離っていったいどんなことを言っているのか説明してみたいと思います。



レンズの焦点距離

レンズの焦点距離

レンズには1本1本に「焦点距」というのが設定されています。ズームレンズだとレンズの周りに数字がふってありますね。これが焦点距離です。

焦点距離

製品名にも記載されています。このレンズでは24mmが焦点距離ですね。

焦点距離

コンデジなどではレンズの正面に書いてあります。

焦点ってなんだ?

さてさて。

では焦点距離について説明してきますが、あれですね、毎度カメラ用語は言葉が堅苦しくていけませんね。この焦点距離っていうのは結局、焦点の距離っていう意味なんです。うん、よくわかりませんね。まずは焦点ってなにか、ちょっと説明してみましょう。

とはいえ、なんとなくピンときますよね、小学校のころに理科で習ったような気がします。根っからの文系、理系アレルギーのある僕はカメラを始めるまですっかり記憶から抹消していました。

焦点と聞くと虫メガネで紙を燃やした経験を思い出しませんか?そんときに佐藤くんが調子にのってヤケドしたのも思い出しますよね。え?僕だけ?

焦点

虫メガネの構造は簡単で、1枚の凸レンズで作られています。この凸レンズというのは入ってきた光が1点に収束するという性質があります。

上のような理科の実験やったことがあると思いますが、虫メガネを通った太陽の光はある距離で収束しましたね。光が小さくなっている時がもっとも収束している時です。この光が収束した点が焦点です。

焦点 主点 焦点距離の関係

先ほどのイラストを横から見たらこんな感じになります。レンズに入ってきた光が収束しているのがわかるでしょうか。

もう1個、「主点」という言葉を覚えましょう。これ、虫メガネのような両凸レンズではレンズの中心が主点になります。

焦点距離というのはこの主点から焦点までのことを言うのです。

焦点 カメラの内部

これをカメラにあてはめてみます。

焦点はセンサーに位置するようになっています。カメラのレンズの主点から焦点までが焦点距離。なんとなくイメージできるでしょうか。

焦点距離と画角は、言葉の意味が違う

ダンボー 55mmで撮った写真

ここまでの説明を読んできて、あれ?って思ったかたはいませんか?

焦点距離ってどれくらい遠くのものが写るとか、どれくらい広く写せるかってことじゃないの?と。

そうなんです。実は違うんです。これって言葉がごっちゃになってしまっているんです。どれくらい遠くのものが写るとか、どれくらい広く写せるかっていうのは画角の話になるんですね。

焦点距離の本来の言葉の意味は「レンズの主点から焦点までの距離」になります。ここ、ちょっと覚えておきましょう。

とはいえ、慣例的に画角のことを焦点距離で話たりするのでそこまで気にしなくてもいいかもしれません。しかし、もともとの意味が違うというのを頭の片隅にでも入れておかないと、写真の勉強している時に、たまに混乱することがあります。



ちょっと小難しい話を

雪の鳥取砂丘とダンボー

焦点距離はレンズを動かしても変化しない

少し難しくなるので、ちょっと混乱しちゃう人は読み飛ばしましょう。あんまり小難しいことを一気に詰め込み過ぎると、よけい訳が分からなくなるのがカメラ用語の悪いところ。とりあえず、シャッター切れば写るんだからあまり難しいことは気にしないことです。

さてさて。

最初、光が収束する点のことを焦点と書きましたが、厳密に言うとちょっと違うんですね。

焦点の本来の意味は、レンズの光軸に対して平行に入ってきた光が屈折して光軸に収束する点のことをいいます。一方、ピントを合わせるようなときにセンサーに結像しているのは像点なわけです。

ここを理解しておかないと、ピントを合わせるときにレンズを動かすと焦点距離って変わるんじゃないかという話になってきます。

レンズに入ってくる光は全て平行というわけではありません。いろんな斜めに入ってくる光もあるため像点は被写体の位置によって変わります。ですのでレンズを動かし、ピントを合わせてやるのです。

像点からレンズの主点までの位置は変わりますが、焦点から主点までの位置は変わりません

ズームレンズはレンズの主点を動かしている

ズームレンズはレンズが動いて、焦点距離がかわっているよね?って疑問が出ますね。

ズームレンズで動かしているのはレンズの主点です。ピント合わせでレンズを動かす場合、レンズの主点は移動しません。

これはレンズの内部が単純な1枚ではなく、複数の凸凹レンズを複雑に組み合わせているため可能になります。

レンズの主点は必ずしもレンズの中央ではない

レンズの内部がかなり複雑になっているので、レンズの主点=レンズの中央ではないということも注意が必要です。

例えば300mmの焦点距離のレンズがありますが、全長が300mmもないようなコンパクトなレンズもありますよね。これって、主点どこにあるのかっていうと、レンズの先っぽから飛び出ているんです。これも凸凹を複雑に組み合わせていることが要因になっています。

小難しい話のまとめ

このへんになると、かなり理系の知識が必要で文系の僕としては理解するのに膨大な時間を費やしたのですが、これで写真がうまくなるかというとそうでもないので、豆知識程度に聞いておいてください。とりあえず写真なんてシャッター切れば写るんです。

いつもは専門用語をなるべく使わなかったり、図を使って解説するのですが、ここはもう分かる人だけ分かってもらえば。もっと知りたいならググッてね\(^o^)/

ちなみに僕もわりとあやふやなので、詳しい方はぜひ補足してください。

まとめ

難しくするといくらでも難しくなってきりがないのでこのへんで筆を置きますが

  • レンズには主点焦点があって、その距離が焦点距離であるということ。
  • 焦点距離はよく画角と言葉がごっちゃになってしまっているのですが、2つは厳密にいうとちょっと違うということ。

これだけでも今日は覚えて帰ってくださいね(๑´ڡ`๑)

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