一眼レフを購入する理由って、みなさんそれぞれだと思います。そんななかでも、やっぱりスマホやコンデジでできない「ボケた写真」を撮りたい!ってかたも多いのではないでしょうか。
そうして買ってきた一眼レフカメラなのに、あれ、なんかそんなにボケないな?って思ってる人も中にはいませんか?僕が実際そうだったのですけれど、キットレンズだとボケボケの写真を撮るのってちょっと難しいですよね。なので僕はすぐに単焦点レンズ買っちゃったんですが、コツさえつかめば、キットレンズでも案外きれいにボケた写真撮ることができるもんです。
なので、今日はそのちょっとしたコツを書いてみたいと思います。
目次
ボケを作る4つのコツ
僕の持っているキットレンズはAF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VRなので、それを使って解説してみます。
1.絞りは開放で
絞りを開けば開くほどピントの合っていない部分はボケていきます。AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VRは広角端がf3.5、望遠端がf5.6まで絞りを開けることができます、レンズによってこの絞りの値は変わりますが、とりあえずボカしたいなら開放で撮りましょう。
こちらが35mmの焦点距離で撮ったダンボー。35mmだとf5まで絞りを開けることができます。後ろのPCのアップルマークがボケてるのが分かるでしょうか。
今度は同じ焦点距離で絞りをf10まで絞って撮影してみました。後ろのアップルマークが上の写真よりハッキリしてきましたね。
絞れば絞るほど画面の隅々にまでピントが合ってきます。
2.目一杯ズームする
広角レンズと望遠レンズでは望遠レンズのほうがよくボケます。
今度はキーボードを撮ってみました。
こちらがAF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VRの広角端の18mmで撮った写真。
こちらが望遠端の55mmで撮った写真。f値はどちらもf5.6です。望遠端で撮ったキーボードの写真は手前と奥がしっかりボケているのがわかりますね。
比較しやすいように広角端で撮った写真を同じくらいの大きさになるようにトリミングしてみました。18mmと55mmでもけっこうボケの違いができているのがおわかりでしょうか?
3.被写体に目一杯近づく
被写体に近づけば近づくほどピントの合っていない部分はボケていきます。マクロレンズはその原理でボケボケの写真を撮ることができますね。
目の前に手のひらをかざしてみてください。自分が見ている手のひらに視線をやる=ピントが合う、と周りの景色が少しボヤけますよね?そうして、その手のひらをどんどん目に近づけてやるとさらに周りはボヤけていくと思います。
カメラでも同じようにレンズ=目を被写体に近づけるほど、周りがボケていくのです。
目一杯ダンボーに近寄ってみました。
ちょっと離れたところから撮るよりもふんわりとした感じになります。
4.背景を被写体と離す
ピントが合う距離のことを被写界深度なんて難しい言葉で言います。なんでカメラ関係の言葉ってなんでもかんでも難しい言葉使うんでしょうね。もっと簡単な言葉で説明してくれたらわかりやすいのに。ピントバッチグー距離とか。
話がそれないうちにもどしますが、そのピントの合う距離から離れれば離れるほどボケていきます。なので、被写体と背景の距離をたくさん空けてやると、被写体が浮き上がるように背景をボカすことができます。
ダンボー同士の距離が近いのでボケは少なめです。
ダンボーともう一体の距離を離すとこんな感じでボケるのがわかります。(手ブレしているのは気にしない方向で)
1〜4の合わせ技で!!
1〜4のコツひとつずつだと、キットレンズではなかなかボケにくかったりもするので、組み合わせてやると効果てきめんです。
この写真は
- 1.f値は開放のf5.6
- 2.望遠端の55mm
- 3.ピントが合うギリギリのところまで近寄る
- 4.背景をなるべく離す
と4つを組み合わせてみました。室内なのですが、背景が何かよくわからないレベルまでボケていますね。近づきすぎて写真自体もよくわからなくなっていますが。
ということで、キットレンズでも使い方次第でしっかりボケのある写真を撮影できるようになるというのがおわかりいただけたでしょうか?
もっともっとボカしたいなら!?
1〜4のやり方でボケた写真を撮ってみたけど、やっぱりもっとボカしたい!というかたは、やっぱり単焦点レンズを使うしかないですねー。
f値が1.4や1.8の単焦点レンズで絞りを空けてやれば簡単にボケた写真を撮ることができますしね。
まとめ
キットレンズでもしっかりボケる写真が撮れるようになれば、単焦点レンズでも理屈は同じなのでぜひぜひ覚えておいてみてください。
また、ボカすだけが写真ではないですよね。しっかり細部までピントの合った写真を撮るシーンだってあります。風景とかね。そういったときは今回紹介したコツの反対のことをやったらOKです。しっかり絞った広角レンズで撮れば細部までピントが合ったキレッキレの写真をとることができます。
いろいろ試してボケを使いこなしてくださいね。