2020年現在、Nikonから発売されている一眼レフカメラでセンサーサイズがAPS-Cのものをまとめてみます。
※現在NikonのHPあるもののみ
Nikonの一眼レフカメラ(APS-C)「Dシリーズ」
現行のNikonの一眼レフは全て製品名に「D」が付きます。APS-CのセンサーサイズのものをNikonではDXフォーマットと呼んでいます。
マウントは「Fマウント」Nikon最初の一眼レフカメラから連綿と続いてきたこのFマウントは実に50年以上、Nikonのカメラに採用されている歴史あるマウント。
昔は二桁の機種もありましたが、現在は4桁の型番がほとんどになっています。例外としてAPS-Cフラッグシップ機であるD500だけは3桁の型番です。
D500
D500 - 概要 | 一眼レフカメラ | ニコンイメージング
オリンピックという世界的な一大イベントに合わせるように、NikonやCanonからは新しいフラッグシップ機が発売されます。それだけ報道カメラマンにとっても大きなイベントだということがわかりますね。
そのオリンピックイヤーに合わせ、NikonからもD5というすばらしい機種が発表されました。その性能に我らNikonユーザーはキャッキャウフフしてはおったんですな。んが、しかしまあ、あるていどそんなもんは予定調和なわけですよ。
そんな中まるで伏兵のように同時発表されたのがこのD500。ジャーンジャーンジャーンと銅鑼のなる音が聞こえてくるようでした。「げえっ!D500!」と曹操が言ったとか言わなかっとか。
Nikonユーザーにはまるで伝説となっていた「D300」という旧APS-Cフラッグシップ機があります。
後継機を望まれながらも、ユーザーが望んでいたような機種がなかなか発売されず、ずっとやきもきしていたかたも少なくなかった銘機。そんな待ち望んでいたD300の後継機と間違いなく言えるのがこのD500。DX最強モデルと胸をはってNikonさんが言うのもよくわかります。
連写速度はD5に次ぐ、Nikonの一眼レフ機では2番めに早い10コマ/秒の爆裂連写。最大200コマまで連続撮影可能と、D5に肩を並べるほどの連写性能を持っています。
さらには刷新されたEXPEED5がだいぶ調子いいみたいで、常用感度を51200まであげる強気っぷり。最大ISO感度は1640000というちょっと桁間違えてるんじゃないと疑うくらいの数字を叩きだしています。
【カメラ購入】D500に行くか?フルサイズに行くか?それとも??? - ログカメラ
D7500
D7500 - 概要 | 一眼レフカメラ | ニコンイメージング
D5、D500の両フラッグシップ機が搭載しているEXPEED5。この画像処理エンジンはかなりノイズの処理やらよさげではあるんですが、そのEXPEED5が満を持してコンシューマー機に搭載されたのがD7500。
D500やフルサイズ機などのガチガチなのはちょっと手が出せないけれど、お父さんちょっといいカメラかっちゃうぞ!って時にはめっちゃいいんじゃないでしょか。D7500。
正直、D500などの10コマ/秒なんてのはわりともてあますと思うんですよ。このD7500は8コマ/秒。十分に連写可能です。また、50コマまで連続撮影できるので、必要なスペックは十分にみたいしていると言えるでしょう。
D500というAPS-Cのフラッグシップ機が出てきたことで、スペックオーバーな部分はうまいこと削り、それでいて手の届きやすい価格帯にまとまってきたのではないでしょうか。
さて、このD7500。よく、D5600と迷っているというご質問をよく受けるのですが、どこが違うのでしょうか?
一番の違いは「動いている被写体に強い」というところです。
今やスマホにもオートフォーカスがついていて、ピントを合わせることってそんなに難しくないように思えますが、実はこれちゃんと合わせようと思うとけっこう難しいんですね。
止まっているものなら、わりと簡単に合わせられますが、これが動き続けているものにバシッと合わせようと思うとかなりムズい。実際、スマホでお子さんなど撮ろうと思ったらブレまくったという人も少なくないのではないでしょうか。
一眼レフカメラにはフォーカスポイントといってオートフォーカスができるできるポイントが決まっています。このフォーカスポイントが51個もあるというギチギチっぷり。さらに被写体が動いてピントが外れてしまっても即座に対応し、目標を追いかけ続ける性能がかなり高いのです。
また、チリや水濡れに強い防塵防滴仕様となっているのでタフな使いかたも可能。ファインダーの見えやすさも、後述する機種とは段違いです。
鳥、飛行機、動きまわる子ども、電車など、動体を撮影したいのならぜひ選択肢に入れたいすばらしいカメラですね。
D7200
D7200 - 概要 | 一眼レフカメラ | ニコンイメージング
D7500の旧機種であるD7200。
先述のとおり、D7500はD500にフラッグシップの座を譲っているぶん、省略されてしまった機能がけっこうあるのですが、このD7200はD500以前のカメラということで旧APS-CフラッグシップとしてD7500よりも充実した機能がいくつかあります。
例えば、D7500ではSDカードスロットが1つになっていますが、こちらはダブルスロット。バッテリーグリップもD7500では非対応ですが、こちらはバッテリーグリップもつけることができます。
値段もこなれてきてますし、動き物を撮りたいけど、D7500まではちょっと、という方にもいいかもしれませんね。
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D5600
D5600 - 概要 | 一眼レフカメラ | ニコンイメージング
一眼レフは大きくてかさばる。そんなふうに考えていた時期が僕にもありました。
カーボン繊維と強化プラスックの新素材を採用し、ボディーをモノコック構造にするという、ちょっとよくわかんないけど、すごそうな技術で超軽量、薄型のボディーを実現したのがこのD5600。
軽くて小さいカメラというとミラーレスカメラなんかをイメージする人もいると思いますが、高級機になるとじつはけっこうデカくなるんですね。同じような性能の高級ミラーレス機と比べても遜色ないくらい、このD5600はコンパクトです。
また、最近のNikonのトレンドのひとつでグリップが深めに作ってあるんですが、これがまたいいんです。この手にもってしっくりくる感覚は、外に持ち出そう!っていう気にさせてくれます。
Nikon機では唯一、D5000系のみに搭載されているバリアングル液晶モニター。これは液晶モニター部分を引っ張りだすことができ、ビデオカメラのようにモニタを見ることができる優れもので、ローアングルやハイアングルなど他のカメラでは体勢的に無理が生じる被写体なんかもバッチリ撮れちゃいます。
他にも39点のフォーカスポイント、タッチパネルなどコンパクトなボディに嬉しい機能をギュッと詰め込んだバランスのいいカメラになっています。
D3500
D3500はNikonの一眼レフのシリーズの中で最安価な系統になります。
値段が安いから写りが悪いか?と思うかもしれませんが、このD3500もセンサーや画像処理エンジンなどはD5600とほぼ同等のものを使っているので画質面での遜色はほぼ無いといっても差し支えないのではないでしょうか。
もちろん価格を抑えるために、バリアングル液晶モニターがなかったり、フォーカスポイントが少なかったりと、省けるのもは省いていますが、本質である写真の写りという点においては手抜きのない仕上がりになっています。
カメラを手にする理由って人によってぜんぜん違うと思うのですね。それこそ、四六時中カメラを持ち歩いているっていう人もいます。けど、そうじゃなきゃカメラを持っちゃいけないなんてことは無いわけですよ。
友人の結婚式、子どもが生まれた時、年に1度の海外旅行、両親の誕生日。いろんな日常にあるハレの日、いつも撮っているスマホでは撮れないような「ちょっといい写真」を撮ってみたい。けれど、なかなかカメラにお金もかけられないっていう方がほとんどだと思いますし、そんなかたにこそぜひオススメです。
お世辞にも動き物に強いとはいえませんが、鳥や飛行機などのビュンビュン動くようなものを撮らないかぎり充分使えるカメラですし、普段そこまで動き物を撮ることってあんまりなかったりします。
まとめ
Nikonのカメラやレンズのいいところは、例えそれが安価であろうと手を抜いて作られたものがないってところだと個人的には思っています。安かろう、悪かろうという製品はありません。
どのモデルを選んでも写真を撮る楽しさを充分に感じられることでしょう。
一眼レフカメラというとなかなかとっつきにくいイメージがありますが、そんなに難しく考えず撮っててもスマホやコンデジで撮るものとは一味ちがった美しい写真が撮れるようになりますよん。
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