本が出ました!「美しい風景写真のマイルール」

いざ北アルプス!涸沢カールで紅葉を撮ってきた!!その3〜涸沢の夜〜

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涸沢 パノラマコースから見る紅葉

全国1億3千万人の山好きのみなさまこんにちは。

北アルプスの涸沢の記事も今回で3回目。前回はピークを諦め、涸沢まで戻ってきたところまで書きました。

いざ北アルプス!涸沢カールで紅葉を撮ってきた!!その1〜上高地・横尾〜 | ログカメラ

いざ北アルプス!涸沢カールで紅葉を撮ってきた!!その2〜横尾・涸沢〜 | ログカメラ

ピークを諦めた分、思う存分に写真を撮りまくってきましたよ!



涸沢カールの紅葉を思う存分撮る!

コースタイム

2日目はずっと涸沢に滞在。時間はたっぷりあります。

1日目

  • 13:15 上高地バスターミナル着
  • 13:40 河童橋
  • 15:30 徳沢
  • 16:30 横尾

2日目

  • 6:30 横尾発
  • 7:30 本谷橋
  • 9:30 涸沢
  • 2日目はずっと涸沢に滞在

3日目

  • 8:20 涸沢発
  • 11:00 横尾
  • 12:00 徳沢(昼食)
  • 12:20 徳沢発
  • 13:00 明神館
  • 14:00 河童橋
  • 14:10 上高地

とりあえずビール

涸沢のおでん

え?写真撮ってないじゃないかって?せやねん。

なんか、すげえ写真ばかり撮ってたイメージがあったんだけど、涸沢の記録を見返すとビールばっか飲んでんねん、このおっさん。

あやまれ!写真の神さまにあやまれ!

とはいえ、やっぱサイコーっすね、山で飲むビール。涸沢名物のおでんセットをいただきます。

涸沢 売店

涸沢ヒュッテ名物のおでん・生ビールセットはおでん6品と生ビールで1400円!別々に頼むより100円お得ゥ!中身は「たまご・だいこん・ちくわ・さつまあげ・こんにゃく」が入っています。

涸沢の売店のメニュー

他のメニューはこんな感じ。この日はたくさんの人でメニューによってはかなり待ち時間があったようです。

涸沢ヒュッテのテラス

涸沢から望む雄大な景色を見ながらのビール、こんなんおいしくないわけないじゃないですか、やだー。

とはいえ、あれですよ?写真撮りに来たんですよ!!さあさあ、カメラを持ってsaizouさん!

涸沢の売店

……なに並んでんの?

涸沢売店の商品

涸沢売店の商品

売店にはカップラーメンやおつまみ、柿の種なども売っています。

涸沢 缶ビール

生ビールの他にも缶ビールも冷やしてあります。だから、なに選んでんのsaizouさん。え?ビールはやっぱ一番絞りだよね?

ビールとダンボー

もうダメだこのおっさん。ビールばっかり飲んでやがる!

テントから見た涸沢

前回はなにやら神妙な面持ちでピークを諦めた、なんて言ってましたが、すでにすっかりくつろぎモードです。テントからこんな絶景が見渡せ、自分だけの空間でおいしいビールが飲めるってマジで幸せです。

いつもは日帰り登山が多く、帰りの車を考えお酒は飲めませんが、テン泊はいいですなあ!昼間からこんなにグダグダできるなんて!

ダンボーとテントとビール

清々しいほどのクズな発言に、なんかダンボーさんが白い目で見ているような気がします。

パノラマコースから紅葉を撮る

涸沢 雪渓

ビールでだいぶいい気分になってきましたので、涸沢カールの小さい秋を見つけに行きましょう。

そもそもカールってなんだ?という方もいらっしゃると思います。いまさらですが。

カールとは氷河の侵食で窪んだ谷のことをいいます。

この真ん中の部分がカールですね。スプーンでえぐったような独特の形状をしているのがわかると思います。涸沢カールの紅葉はこのあたりのことを言うのですが、僕が訪れた時はカール上部の紅葉は少しピークを過ぎていました。

涸沢 パノラマコースから見る紅葉

いっぽう、涸沢より下の紅葉はまさに見頃。

涸沢ヒュッテからこの涸沢カールを横切り奥穂高岳へと登っていくのがパノラマコース。この道は途中で涸沢小屋からのルートと合流するので、涸沢ヒュッテから涸沢小屋までグルっと歩けば、涸沢から下の紅葉を見渡すことができます。

ということで、パノラマコースから見た紅葉がこんな感じ。ナナカマドの赤がとてもキレイですね。

紅葉と涸沢小屋

遠くに見えるのは涸沢小屋。紅葉に包まれる涸沢小屋、色とりどりのテントがとてもフォトジェニックです。きれいやわー、きれいやわーとひとりブツブツ言いながら写真を撮ります。



涸沢に夜が訪れる

晩ごはんをいただきます

涸沢で晩ごはん

山の夜は思いのほか早く訪れます。電灯なんてないのでとっぷりと日が暮れてしまうと、行動できないのでちょっと早めに晩ごはんをいただきましょう。

今夜はお湯で戻すアルファ米のピラフビーフシチューです。

奥にビールの缶が見えますね!また飲んでやがるコイツ!!

気圧でパンパンになったビーフシチュー

山は下に比べて気圧が低いので、袋のものはパンパンになります。

アルファ米のピラフ

お湯を入れて15分ほどまつとエビピラフが完成。けっこうおいしいです。

ビーフシチュー

ビーフシチューも完成。なかなかお湯に溶けなかったのでめっちゃかき混ぜた。

涸沢のテント場に光が灯る

夜の涸沢のテン場

夜になると涸沢のテント場はいちだんと賑やかに。それぞれが思い思いの涸沢の夜を過ごします。明日の山行の計画を練る人、山の食事に舌鼓をうつ人、早めに夢の中へ入っていく人。

僕は三脚とカメラを手にして、涸沢の夜を楽しむことにします。

写真の神様に祝福された夜

涸沢小屋夜の星

山の天気ほどわからないものはありません。さっきまで晴れてたと思えば、あっという間に雲がでてきます。そして、写真を撮るものとして雲ほど厄介なものはありません。

ですが、この日は全く雲の出ない快晴。光害の全く無い、クリアな空にはそれこそ降ってきそうなほどの満点の星、星、星。

涸沢小屋の上には北極星が輝きます。

涸沢の天の川

そして、視線を移せば南西の空からは巨大な天の川の姿が。奥穂高岳と北穂高岳を結ぶ稜線、涸沢カールの中央からまるで天に向かって噴き出しているようです。

夜の星を撮りたいと思ってはいたものの、まさかこんなあつらえたような素晴らしい場所に天の川が架かるとは考えておらず、あまりの絶景に思わず涙が出そうになります。

「ああ、世界は美しい」

1年のうちに数回だけ。休みのたびに写真を撮りに行っていても、ほんと数回だけしか出会うことのない、心の底から感動できる瞬間。それでも追いかけ続けていれば誰しもが出会えるその瞬間。

今夜もそんな瞬間に立ち会わせてもらえたようです。

涸沢の天の川

北アルプスの住んだ空気のもとでは遠近感がなくなってしまいます。そこにあるのは今日挑もうとして諦めた穂高の山々。まるですぐそこにあるようで手を伸ばしますが、掴むことは叶いません。

山ヤとして無理やりにでもピークを狙うことはできたかもしれません。けれど、ピークを諦めたからこそ、風景屋を選んだからこそ、今日この夜、写真の神さまはこんな素晴らしい光景をプレゼントしてくれたのでしょう。

まとめ

山はいつも気まぐれですが、それでも間違いなく素晴らしい光景が広がっています。

重たいカメラ機材にうんざりしながら、それでも歩を進めてようやくたどり着いたここ涸沢で撮れる1枚。すべてが報われた瞬間でした。

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