本が出ました!「美しい風景写真のマイルール」

「インタフェースデザイン」の心理学から写真を見る人の心理を学ぶ

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インターフェイスデザインの心理学 ウェブやアプリに新たな視点をもたらす100の指針

こんな本を最近読みました。「インタフェースデザインの心理学・ウェブやアプリに新たな視点をもたらす100の指針」

一見、写真とは全く関係のないように見えるこの本。実際、メインはタイトルにあるようにウェブなどのインタフェースデザインのことについて書かれています。

最近、僕がよく考えるのが「人はどういう写真をいいと思うのか」そして、それは心理学的なアプローチが理解の一助になるのではないか?ということ。

今回、その参考になればと思ってこの本を手にとってみてみました。



インタフェースデザインとは?

Computer02 man

ウェブページやアプリなど、人が機械と向き合う時のデザインのことをインタフェースデザインといいます。

インタフェースデザインは提供する側がユーザーに対して望む選択を仕向けられるようこれまでたくさん研究されてきました。

例えばAmazonのようなECサイトならユーザーに購買行動をさせる。ブログなどであればきちんと最後まで読了するなど。

この本ではそうした人の行動を促すための方法を心理学的な面からアプローチしているものです。



人はどういう写真をいいなと感じるのか?

Bijutsu kansyo2

最近、よく考えているのが「人はどういった写真をいいな」と感じるのか。

これは構図がどうとかテーマがどうとか撮影のポイントがどうとか、というのもありますがもっと根源的な「人の心理的な部分」からアプローチできないだろうか、などと考えてます。

先日、記事にした「写真における視線誘導の重要性」というのも、「人がいいなと思う写真は画面内のいろんなところに視線を動かす」という性質があるため、視線誘導させることで「視線がいろんなところに動いているから人はこの写真をいいものだと帰属錯誤させる」というお話でした。詳しくはこちらをどうぞ。

[blogcard url=”https://logcamera.com/sisen/″]

人にはいろんな心理の働きや、まだ解明されていないたくさんの脳の動きがあります。そして、それらを上手く理解することで「どのような写真にすれば、人はその写真をいいと思うか」ということへの手がかりになるのではないでしょうか。

写真は「人にいいな」と思って見てもらうという行動を促したい

この本のテーマに即して言いかえると、写真というインタフェース上で我々フォトグラファーは閲覧者に対して「いいな」と思ってもらう必要があるわけです。

インタフェースデザインの心理学はこれまでたくさん研究されてきており、この本にはその事例がいくつものっています。この中から写真というインタフェースで人に影響を与えられるようなものがないか、そのヒントを探してみました。

全部が全部参考になるわけでもないけど、読み物としても非常におもしろい

IMG 2407

100の指針ということでその名のとおり100のトピックに分かれて書かれています。

全部で10章からなるうちの特に密接に関わりそうなものは第1章の「人はどう見るのか」という部分で、全部が全部写真と関係あるかというとそうではありません(まあ、もともとインタフェースデザインの書籍ですし)

しかし、そのどれもが興味深い人の心理について書いてあるので難しそうな内容ですが非常におもしろく読めました。

もちろん撮影へのヒントになる部分も

白木峰高原のコスモス

いろいろと考えたり、撮影で試行錯誤したりしている中でも、まだまだ疑問なところや自分の中で仮説めいたものなどがたくさんあります。

そういったものへのヒントとなる部分もたくさんありとても勉強になりました。

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  • 例えば、視線誘導をさせられた場合、人は帰属錯誤をしていいなと思う反面、そこにテーマがなかった場合になぜつまらないと思うのか。
  • 写真の構図の中にストーリーを配置させることの重要性(こちらも以前、記事でも書いてるのですが自論の補完にもなりました)
  • レタッチを派手にすることへの自分なりの回答。
  • 良いと感じるものは、それを良いと感じることができたから生き延びてきたのだという進化論的なアプローチ。

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などなど。

いろんなものの良し悪しや、人の判断の結果というのは無意識の感覚のようなもので実は心理学的には解説できるものであったりします。

そういったものを写真の構図の中でコントロールできれば、またおもしろそうじゃないですか?

この辺は、今後いろいろと考え、実践してみることでブログのテーマにしてみたいなと思います。

まとめ

撮影のテクニックや構図の作り方を教えてくれてる教本は数あれど、心理学的な視点から写真を考えてみるのって結構おもしろいと思うんですよね。

例えばゲシュタルト心理学といったものへのアプローチはこちらの本が勉強になります。

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構図の作り方を、テクニック的なものではなく理論的な見地から深く掘り下げていくのならこちらの本がとても参考になります。

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今日、ご紹介したインタフェースの心理学と合わせてご覧になってみてください。けっこうおもしろいと思います。