この記事には広告を含む場合があります。
記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。
カメラのスペックやレビューを見てるとよく目にするダイナミックレンジ。
今日はダイナミックレンジとは何かについて説明してみたいと思います。
ダイナミックレンジとは?
ダイナミックレンジとはてっとり早くわかりやすく言うと「暗いところから明るいところまでが写る範囲」のことです。
カメラのレンズやセンサーの作りは人間の目とよく似ています。しかし、人間の目というのは実は非常に高性能であり、カメラはまだまだそこまでのレベルにありません。
特に顕著なのが明暗差のあるものを写した時です。
カメラは明暗差に弱い
普段はあまり意識することがないかもしれませんが、明るさというのは時間や場所、天気などによって目まぐるしく変わっています。
そして、そんな何気ない光景の中でも明暗差のあるところってたくさんあるんです。
人間の目は非常に性能がいいのでそういう明暗差がある場所でも不自由することなく見ることができます。しかし、カメラになるとそう簡単にはいきません。
例えばこのように室内から室外を撮影した場合、人の目では普通に見えていますが実は非常に明暗差があります。実際、この写真では室内が黒くつぶれてしまいました。
カメラは暗いところか明るいところまで写しとることができず明るいところに露出を合わせると黒くなってしまい、逆に暗いところに露出を合わせると明るいところが白く飛んでしまいます。
明るいところから暗いところまで写る範囲が「ダイナミックレンジ」
このように、人間の目と比べると明暗差に弱いカメラ。さらにカメラでも機種やセンサーによってその明暗差に対して強い弱いがあります。
そんなカメラの明るいところから暗いところまで写る範囲を「ダイナミックレンジ」と呼びます。
ダイナミックレンジが広い、と評した場合、それは明暗の写せる範囲が他に比べて広いものだということがわかります。
人間の目とカメラのダイナミックレンジ
ダイナミックレンジはEV値で表されます。
EVというのは1つあがると明るさが2倍(下がると1/2)になるという指標。段と読んだりもします。ちょっと難しいので今日はこれが大きいとダイナミックレンジが広い、ぐらいのことを覚えておきましょう。詳しく知りたい方はこちらもご覧になってみてください。
[blogcard url=”https://logcamera.com/dan/″]
例えば僕の持っているカメラ「Z7」だと14.6EV。
一方、人間の目というのはおよそ20EVくらいの範囲を見ることができると言われています。
目で見たように写せない原因のひとつ
すごく美しい光景を目の当たりにし、それを写真に残しておきたいと思ってもなんだか目で見たようにキレイに写せないなんて経験があなたにもあるかもしれません。
カメラと目は性能や向き不向きの違いで、目で見たままの光景を写真に撮るのって実はけっこう難しかったりします。
このダイナミックレンジの違いもその原因のひとつ。自分が見てる光景と違う雰囲気で写真に写ってしまうのです。
実際にどのようになるか
カメラと目でダイナミックレンジの広さが違うことから、撮影してるとさまざまな支障が出てきます。
暗いところに合わせると白飛びする
カメラで写せる範囲は人の目より狭くなります。
暗いところをしっかり撮れるようにしたいとき、赤い線のように露出を合わせます。そうなると、この白い丸の部分はカメラでは写せないということになります。
そうなるとどうなるかというと、このように明るい部分に階調がなくなり全部白く飛んでしまいます。これを白飛びと呼びます。
[blogcard url=”https://logcamera.com/sirotobi/″]
明るいところに合わせると黒つぶれする
一方、明るいところに露出を合わせようとすると今度はこの黒丸の部分がカメラで写せなくなってしまいます。
そうなると、今度は暗い部分の階調がなくなり真っ黒く潰れてしまいます。 このことを黒つぶれと呼びます。
[blogcard url=”https://logcamera.com/kurotubure/″]
ダイナミックレンジを活かした撮影をする
人の目はカメラより性能が優れていると書いてきました。
しかし、一方でカメラだからこそ撮れる世界、目で見るものとは違う世界を写しとることだってできます。
白飛びしてしまう場合はあえて明るくすることで爽やかな写真にしたり
黒つぶれしてしまう場合は余計な情報を削ぎ取ることでかっこいい描写が可能です。
カメラだからこそできるハイキーやローキーの表現に挑戦してみるのもいいでしょう。
[blogcard url=”https://logcamera.com/low-high/″]
ダイナミックレンジを広くするには?
ダイナミックレンジが広いと暗いところから明るいところまで写すことができます。では、いったいどのようにすればダイナミックレンジを広くすることができるのでしょつか?
1画素あたりの受光量が増えれば情報が増える
カメラはこのようなセンサーに光を当てることで写真として記録します。
センサーはたくさんの画素で構成されています。「このカメラは2400万画素」なんていいますよね。
画素ひとつずつがそれぞれ光を受け取るんですが、画素の大きさはセンサーや画素数によって変わります。
そして、1画素あたりの受光量が増えればその分情報量も増えます。この情報量が増えるといろいろいいことがあるんですが、ダイナミックレンジの向上にも役にたちます。
センサーの大きいカメラを使う
センサーが大きくなれば必然的に1画素あたりの大きさも増えていきます。
スマホやコンデジなどはセンサーが小さく、白飛びや黒つぶれしやすいのですが、apscやフルサイズを使うことでダイナミックレンジの広い写真を撮ることができます。
同じセンサーサイズなら画素数の少ないカメラを使う
センサーサイズが同じでも画素数が違うものがあります。
簡単な図を書いてみました。この四角がそれぞれ同じ大きさのセンサーだとします。センサーが同じ大きさであれば数多く分割されているほうが1画素あたりが小さくなってしまいますね。
画素数が少ないほうが1画素あたりの受光面積が増えるのでダイナミックレンジは広くなります。
いいセンサーのカメラを使う
カメラのセンサーは日々新しくなっています。最新型のいいカメラに搭載されているセンサーはダイナミックレンジも改良されています。
同じ画素数、同じセンサーサイズでもまったく性能が違ってきます。
まとめ
ダイナミックレンジが広いカメラを使うことで表現の幅が広がります。
自分がイメージする写真に必要なダイナミックレンジのカメラを選んでみましょう。