この記事には広告を含む場合があります。
記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。

海や夕景を撮っていると、空は明るいのに手前の岩場は暗い、という場面によく出会います。後から現像で調整することもありますが、撮影の段階で明るさの差を抑えておくと、仕上げるときの自由度がかなり変わる。今回、H&Yの角型フィルターを使って、あらためてそう感じました。
僕はこれまで円形フィルターを使うことが中心でした。今回はいろんな場所で撮影しながら、ハーフNDとリバースNDの違い、磁石で着脱するホルダーの使い勝手を試しています。良かったところに加えて、広角で気になったPLのムラやケラレも紹介します。
提供について:この記事では、H&Yさんから提供いただいたフィルターホルダー Mark III、バランサーGND16、ロングリバースGND8、ドロップインCPLを使用しています。内容は僕が実際に撮影したときの感想です。
今回使ったH&Yのフィルターと、ハーフNDの役割

中心になるのは、100mm K-Series フィルターホルダー Mark IIIです。角型フィルターを磁石で取り付けられるので、交換だけでなく上下の位置合わせもしやすい仕組みになっています。
H&YにはSwiftというシステムもありますが、今回僕がMark IIIを選んだのは、広角レンズで使うときのケラレの少なさを重視したからです。海や夕景を広く写したいので、できるだけ画面の隅まで生かせる構成にしたいと考えました。な
ハーフNDは、画面の一部を暗くして明暗差を調整するフィルターです。今回の100×150mm K-Series バランサーGND16(1.2)は、箱に「BGND1.2」と書かれているもの。メーカーの説明では、ソフトGNDよりも長い範囲で濃度がなだらかに変化するタイプです。この記事では、こちらを「ハーフND」と呼びます。

もう1枚は100×150mm K-Series ロングリバースGND8(0.9)。箱の表記は「L-RGnd 0.9」です。中央付近を濃くし、その上の空は暗くなりすぎないようにするタイプで、水平線や地平線の近くに太陽がある場面で使ってみました。
海辺や岩場で使う道具として、ガラスの丈夫さにも触れておきたいところです。
今回使ったバランサーGND16とロングリバースGND8は、どちらもコーニング社のGorilla Glass III(強化ガラス)を採用し、両面に防傷コーティングが施されています。万が一の落下による破損や、使用中の傷のリスクを抑える工夫は、海や夕景の撮影に持ち出すうえでも心強いですね。もちろん、割れない・傷つかないということではないので、着脱時や岩場での扱いには気を付けたいです。
宍道湖で比べてみる
まずは宍道湖の夕景です。NIKKOR Z 14–30mmを30mmで使用し、PLは併用していません。
比較の条件:3枚ともオート露出・通常の測光で撮影し、比較しやすいように明るさを揃えています。撮影時刻や構図にはわずかな違いがあり、露出を固定した厳密な性能試験ではありません。フィルターを使い分けたときの、実際の写りの違いとして見てください。
フィルターなし

フィルターなしでは、太陽の周囲から空にかけて明るさが広がっています。湖面との明暗差をどう残すか、現像でも考えることになる場面です。
ハーフNDを使用

ハーフNDを重ねると、明るい空を抑えながら湖面とのバランスを取りやすくなりました。空が明るい場面全般で使いやすい、というのが僕の印象です。
ロングリバースNDを使用

リバースは、中心の濃い部分を太陽のある高さに合わせて使います。僕にはハーフNDより境目が明確に感じられ、水平線付近に沈む夕日には使いやすい一方で、ほかの場面では位置や構図を選ぶと感じました。
どちらか一方がいつも正解というより、空全体が明るいのか、水平線付近が特に明るいのかで選ぶ道具ですね。

3枚並べた写真もどうぞ
ハーフNDから現像まで
こちらは日御碕という海岸で撮った写真。ここではハーフNDを使用しました。ここで紹介する作例にリバースNDは使っていません。空の明るさを撮影時に抑えておくと、手前の岩場を含めてどう仕上げるかを考えやすくなります。


この2枚はフィルターのあり・なしではなく、ハーフNDを使った写真の現像前後です。
ハーフNDなしで撮っておいて、現像で段階フィルターを使って…といったこともできるんですが、やはり現場で露出を整えておくと、後処理が非常にやりやすくなりました。


撮影時に空と地上のバランスを整えて、現像で最後の仕上げをする。この組み合わせが、僕の海辺の撮影には合っていました。
14–24mmへの装着と、現場での操作・収納

14–24mmでは専用アダプターを使います。Mark IIIはホルダー側も磁石で装着でき、フィルターを交換したり上下に動かしたりする操作も楽でした。円形フィルター中心だった僕でも、撮影中の使いにくさはほとんど感じません。

ただ、確実にはまる前に「落としそう」と感じた瞬間はありました。磁石で付くからといって、すぐ手を離していいわけではありません。僕は装着状態を確認して、ロックをかけることが大切だと感じています。

上から差し込むドロップイン Natural CPLも操作は楽です。角型フィルターと組み合わせた状態で扱えるのは便利でした。ただし、広角の空に効かせるときは、後で紹介するムラに注意が必要です。

操作面でのストレスは少ない一方、収納はトレードオフです。僕のバッグではレンズ1本分くらいのスペースを使う感覚でした。その場所を使ってでも持っていきたい撮影かどうか。明暗差の大きな海や夕景では、僕には持ち出す理由がありました。
蓋もマグネットで装着できる

こういったレンズホルダーを付けると困るのが、レンズキャップの装着です。
通常であれば、いちいちレンズホルダーを外してからレンズキャップを付けないといけないんですが、H&Yではレンズホルダー専用のレンズキャップもあります。

こちらも磁石でくっつくようになっているため、いちいちレンズホルダーを外す必要もなく、そのまま装着できるので。レンズキャップの着脱の煩わしさもありません。
気になったところ:広角PLのムラと14mmのケラレ
PLは空全体の濃淡を見ながら使いたい



これはPLフィルターの性質によるもので、空や太陽の向きによって効く、効かない部分がでてきます。広角レンズを使うと、その部分がまとめて入ってしまうのでどうしてもこのようになってしまいます。
広角レンズを使うときはこの色ムラに注意する、風景写真だからといって何でもかんでもPLをつける、といったことがないよう、状況に応じて付け外ししたいところです。
14–24mmの14mmでは隅を確認


僕の撮影では、NIKKOR Z 14–24mm f/2.8 Sの14mmで画面の隅が暗くなり、ズームすると改善しました。ただし「何mmなら絶対に出ない」と一律に言えるものではありません。
H&YのNIKKOR Z 14–24mm f/2.8 S用・Mark III専用アダプターの公式説明にも、14〜15.5mmでは周辺減光が見られることが案内されています。また、ホルダーは地面に対して垂直に使うこと、回転角や近距離へのピント合わせによっては15.5mm以上でもケラレ・周辺減光が生じる場合があるとされています。
H&Yさんからの回答でも、この注意点は商品ページに記載済みとのことでした。PLを使うための代替案として案内されたのは、112mm EVO CPLをレンズ付属のHB-97フードへ直接ねじ込む方法です。公式案内でも、このフードへの直接装着が紹介されています。
最広角で使うときは、撮影後に四隅まで確認しておきたいですね。今回の写真だけで、すべての装着条件や角度での出方まで検証したわけではありません。
まとめ
空が明るく、地上や岩場との明暗差を整えたいときはハーフND。水平線・地平線の近くに太陽があり、その付近を狙って抑えたいときはロングリバースND。まずはこの使い分けが分かりやすいと感じました。
PLは操作が簡単だからこそ、いつも入れておくのではなく、空の濃淡も見ながら選びたいです。特に超広角では、効いた部分だけでなく画面全体のバランスを確認する必要があります。
磁石での着脱、ロック、上下の位置調整は楽で、現場ではストレスフリーでした。収納スペースと最広角での注意点はありますが、明暗差の大きいシースケープを撮る僕には、現像の前に光を整えられる価値が大きかったです。




