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写真の構図に著作権はある?ない?気になったので調べてみた

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赤ちゃん

僕はいろんな場所に行って写真を撮るのが好きなんです。

他の方々が撮ってらっしゃる写真を見て「あ、これかっこいいな〜」っていう場所をリストにしておいてあちこち飛び回っています。訪れた場所では他の方々が撮られた写真を参考にしまくって撮影することも少なくありません。

そうやって、写真を参考にしながら構図の作り方、露出の合わせ方、ピントの置き方などなど勉強してきましたし、撮った写真をブログやSNSにアップしています。

んで、人の写真を真似するといいよー、勉強になるよーって記事を書こうと思ったんですが、ふと気になりました。

「写真の構図に著作権はないのだろうか???」

photo credit: Spamily via photopin cc 



写真の構図に著作権はあるのか?

まず、著作権とはなんなんでしょう?

著作権(ちょさくけん)はコピーライト(英語: copyright)とも呼ばれ、言語、音楽、絵画、建築、図形、映画、写真、コンピュータプログラムなどの表現形式によって自らの思想・感情を創作的に表現した著作物を排他的に支配する財産的な権利である。

著作権 – Wikipedia

ばっちり写真もはいっていますね。

例えば、僕がこのブログで「〇〇に行って写真を撮ってきた!」なんて記事を書く時に、他人が撮った写真を使っていたらダメですよね。これはその「他人の撮った写真」に対して僕が著作権を侵害していることになります。

写真をトレースするのは?

写真には著作権があるのはわかりました。じゃあ、その著作権のある写真をもとにして、それをなぞる「トレース」。これはどうなんでしょう?

元の図案が他の作者の著作物であった場合、著作権の侵害にあたる恐れがある。

著作権上の問題になった場合、、表現の盗用が存在するかどうかが争点となり、それが「線をなぞるトレース」なのか、「見ながら模写した」のかという技術上の区別は余り関係がなく、表現の盗用が存在するかどうかが争点となる。

トレパクとは (トレパクとは) [単語記事] – ニコニコ大百科

ちょっと難しいですが、例えば僕が撮ったこのタカの写真には著作権があるわけです。

タカ・ハヤブサのバードショー フォーゲルパーク

僕はこのタカがかっこよく羽ばたいている様子を写真で作品にしたい、と思って撮影しました。んで、タカが羽ばたいている画集を作りたい!という人がいて、これをそっくりそのままトレースしたとします。

これは、僕のこの写真に対して著作権を侵害しているので「ちょ、まてよ!」とキムタク風に言うことができるわけです。いや、べつにキムタク風に言わなくてもいいです。

トレースに関してはどこからどこまでがトレースなのかそれとも模写なのか、線引が難しいので全てが全て法にひっかかるかは難しいようなのですが、たまに問題になっているのを見かけますね。

写真の構図に著作権はあるのか?

さて、ではこっからが本題です。

「写真をまるっとトレースするのは著作権を侵害する恐れがある」のならば、他人の撮った写真とまったく同じような構図で新たに写真を撮るのは、著作権を侵害することになるんでしょうか?

写真を写真でトレースしているような気もしますよね。

浜野浦の棚田 夕景

こちらの夕焼けと棚田の写真は佐賀県の浜野浦の棚田という場所です。んで、この棚田の写真を撮りに行く際、僕は他のかたの撮られた写真を参考にしまくっているわけです。「浜野浦の棚田」で画像検索してみてもらえば、似たような写真がたくさん出てきます。

浜野浦の棚田 – Google 検索

ここに限らず、いろんな撮影スポットで同じ構図で撮る、とおった状況は僕に限らずみなさんもよくあることだと思います。そうやって撮った写真をブログにアップしたりすることは、他のかたの撮った写真の著作権を侵害することにはならないのでしょうか?

気になったので調べてみると、非常にわかりやすいサイトがありました。

講演・執筆履歴:特許業務法人 中川国際特許事務所

以下、PDFのリンクになります。

けっこうボリュームがありますので、ザクっとまとめてみると

・記録として撮った写真や監視カメラの写真など構図に創作意図のない写真には著作権がない

思想又は感情を創作的に表現した写真には著作権がある→一般的に僕たちが撮った写真には著作権があるといえます

・しかし、風景写真のように被写体じたいを動かすことのできないようなものなどの構図自体ををまねた写真には権利が及ばない→風景はだれのものでもないし、時間帯や季節によっても撮れる写真は変わってきますからね

・被写体の構図をコントロールできるようなものを真似た場合は著作権の侵害をしている可能性がある→フォト弁(Photographer 弁理士)MOTOKI みずみずしい西瓜写真事件以前の判例。こういったケースもあるみたいです。

一番最後のスイカの写真の判例に関してはけっこう難しいケースです。
いまいち僕もなにがよくてなにが悪いのかわかりません、がグレーなところは触らないほうがいいですよね。

 風景写真の構図を真似るのはOK!

ゆるくてふわふわな写真

いろんな法律やら判例を見ていて目がチカチカしてきましたのでネコの写真でも見てリラックスしましょう。あーモフりてー。

っということで!風景写真の構図を参考にするのはOKみたいです!よかったねー。これがダメだったらブログ自体消去しなきゃいけないところでしたよ。危うい危うい。

だからといって、写真集なんかをモロパクリしたりだとか、やられたほうが気分を害するようなことはしちゃダメですよん。

とはいえ、いろんな素敵な写真を見て、参考にし、実際行ってみて同じような写真を撮るのは非常に勉強になるのでおすすめです。

まとめ

今回いろいろ調べてみてつくづく思ったのが、ネットの普及も相まって、著作権に関しての問題は非常に複雑化してきているんだなあということ。

自分は良かれと思っていても、実は他人の著作権を侵害していたり、他人の気分を害してしまう恐れも充分あるわけですね。

僕もブログでいろいろなことを発信する立場なので、こりゃあ気をつけないといけないなあと痛感いたしました。あ、なんか不都合あったら教えてね。

しかし、一番気になる「写真の構図をまねる」のは違法ではないことがわかって一安心。これからもたくさん模写して勉強したいなと思います!

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