本が出ました!「美しい風景写真のマイルール」

最近のAIが写真のレタッチや現像に与える影響とか考えてみる

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426720706 Fantastic morning sunrise photo of the Northern Alps taken with the Z7 and the NIKKOR Z 14 24mm f 2 8 S

最近、いろんなところを賑わしているAI。例えばこちらの写真はAIで生成した画像です。

今後、このAIが写真回や現像にどんなふうに影響を与えるのかということを考えてみました。



きっかけはSharpen AI

Photoshop image Topaz Sharpen AI

先日、TopazのSharpen AIというソフトを導入したのですがこれがまた、すごい性能のソフトだったんですね。

単に解像が甘いものの他、手ブレやピンぼけした写真なんかもAIによってシャープに再描画してくれるソフト。

僕はてっきりブレやピンぼけのディティールを抽出していい感じにしているのかと思っていたのですが、ソフトの処理を見るにディープラーニングしたものから予測して再描画しているといった行程を経ているように感じました。

TopazのSharpen AIをかけたらシャープネスがすごいことになったのでおすすめしたいという話

そういえば最近、絵を書くAIが流行っていたな

1373617278 Cute bear cartoon style

最近、絵を書くAIというのをSNSやネットでよく目にするようになっていました。ちなみにこれはAIで書いたかわいいくまちゃんです。ぜんぜんかわいくない…

AIを使ってものすごく微細な絵が書き上がっているのを見ていたので、ものすごくパワフルなPCですごい処理をしているのだと思っていたのですが、個人が使うようなPCでいくつかのフレーズを入れるだけでこのような絵を書けるのだとしっておったまげました。

そんな中、今回試したSharpen AIの機能。あれ、これもしかしたら今は絵だけど、対岸の火事ではないのではないか?と思ったわけです。

いつも撮るような写真が生成できるのか?

2491381769 Fantastic Northern Alps sunrise and climbers in the distance shot with the Z7 and NIKKOR Z 14 24mm f 2 8 S by daniel kordan

んで、試しにと思って使ってみた画像生成AIのDreamStudioというサービス。200クレジット分の無料枠があるのでいろいろと試していたらあっという間に使い切ってしまいました。

いつも冬にひいひい言いながら登った山で撮るような写真があっという間に生成されてしまったのでこりゃあすげえなと思った次第であります。

実際に見に行きたいから撮りに行く

唐松岳頂上山荘から望む五竜岳

こちらは自分の写真です。

どんなに高性能なAIが写真を生成してくれようと、実際に自分がその景色を見に行きたいのだから写真を撮りにいくのであるから、僕自身が今後写真をやめるとかはないだろうなと思います。

絵の世界も自分がイメージしたものや考えたことをキャンバスに落とし込みたいから書いてあるんだろうからそのへんはおんなじような感じかもしれませんね。

商業的なものはどうだろう

2685734605 Cute bear picture cartoon style

こちらはかわいいくまちゃんというキーワードを使ってAIで生成したものです。かわいくねえな…。

自身のために写真を撮ったりしている人ならば関係なくても、商売としてやっている人にしたらけっこう大変な時代になってくるのかもしれません。

[blogcard url=”https://tadaoyamaoka.hatenablog.com/entry/2022/09/18/134024″]

例えばいらすとやのような作風のものもAIに学習させていけば、あの作風でいろんなパターンのものができあがるわけです。

無料でたくさんのシチュエーションのイラストが用意されているのがいらすとやの良さであったのですが、それをもっと簡単にたくさんのバリエーションを用意できるとなるとこれは大変だなあと思うわけです。

ブログの途中に差し込むようなアイキャッチなども、無料のストックフォトをよく利用させてもらっているのですが、こういったストックフォト系のサービスも今後どうなっていくんでしょうね。

広告や創作物など、イラストや写真というのはたくさんの場所で使われていますが、これらの仕事がどのようにAIに置き換わっていくのか怖いようで楽しみでもあるわけです。



AIでの創作物はどこまで許容されるのか?

[blogcard url=”https://gigazine.net/news/20220901-midjourney-win-fine-arts-competition/″]

画像生成AIの先駆けである「MidJourney」を使ったものがデジタルアート部門に出され、1位をとったというニュース。

AIの学習次第では非常にリアリティのあるものができあがります。デジタルアートっぽいのはもちろん、絵画調やリアリティのあるものまで。

今はまだおもちゃのように遊んでいるAI画像ですが、AIの描く創作物というのは人々にどこまで許容されるのかというのが非常に興味深いです

もちろん、フォトコンなどAI禁止という項目が増えていくだろうというのは容易に想像できます。

著作権などの扱いもこれからちょっとずつ整備されていくのでしょうが、僕らは今、過渡期真っただ中なわけです。



全部はだめだけどAIを使ったレタッチはいいのか?

空を置き換え と 220313橋津燕趙園白兎海岸 002 Edit 2 2 33 3 空 レイヤーマスク 16

まったくゼロから生成しているものを写真といってしまうには、いささか抵抗があるかもしれないけれど、じゃあAIを使うことはどこまで許容されるのか?という疑問がわいてきます。このへんから今日言いたかったことの本題に入ってきます。

例えば空の置き換えなどはLuminarでいち早く搭載されていますし、Photoshopも早速ぱk…オマージュしたような機能を実装しました。

空の置き換えなんかもまだまだ抵抗があるかたも少なくないかもしれませんが、赤道儀を使った星と地上景の合成などはかなり一般的になってきているわけで、星はいいけど空の置き換えはダメだ!などと声高にいうのも少し違和感があります。

現像もAIまかせになるかもしれない

高ボッチ psd 50 Dfine 2 RGB 16

今でも数時間かけてPhotoshopでえっちらおっちらやっているようなレタッチや現像ですが、今後は元画像の印象を保持しながらも「幻想的に」とか「あたたかい雰囲気に」「がっちりした印象に」みたいなAIでのレタッチができるようになるのではないかと思っております。

特に今はレタッチ後のbefore afterの比較画像みたいな動画がインスタのリールやTik Tokなんかでもよく見るので学習も早そうです。

これまでたくさんの写真を見たり、チュートリアルを買ったり、長い時間いろいろと試して自分のレタッチを確立させてきた人たちにとっては、秘蔵の技術みたいに思っていたものが、写真なんてまったくの素人の人にワンクリックでやられることに関して悶々とした感情を抱いてしまうかもしれないですね。

フィルムからデジタルに以降してきたときによく聞いた「デジタルはやっぱり写真とは言えない」みたいな感じのことが、今後デジタル世代から言われると思うと胸が熱くなるわけです。

AIを使ったレタッチには温かみを感じないとかいう人が出てくるのが今から楽しみです。

AI時代にもうまく乗りたい

220316フォーゲルパーク 138 NEF 77 9 426720706 Fantastic morning sunrise photo of the Northern Alps taken with the Z7 and the NIKKOR Z 14 24mm f 2 8 S gigapixel standard scale 4 00x RGB 16

冒頭にアイキャッチで載せた、このAIで生成した画像。今回使ったAI画像では1000px程度のものしかダウンロードできなかったのですが、TopazのGigapixel AIを使うことで大きな画像にすることができました。

AIにAIをかけることもできるんですね。すごい時代になってきました。

新しい技術が出てくるといろんな意見も一緒に出てくるのは世の常です。それまでたくさんの労力をかけて技術を習得してきた既得権益を持っている人なら余計にそう思うでしょう。

僕自身も今まで短くはない時間とお金をかけてやってきたことが、クリックひとつでできるとなると、まいったなあと思ってしまう気持ちもたしかにあるのですが、それ以上に新しい技術でもたらされる世界というのにわくわくしてしまいます。

今後くるであろうAIの時代に色眼鏡をかけず、まっさらな気持ちで乗っていきたいなと思っています。

もしかしたら、今のカメラメーカーもなくなってしまうかもしれない

Camera gd9111a406 1280

スマホの台頭でデジタルカメラが軒並み食い尽くされてしまいましたが、逆に今、ハイエンドのカメラというのが注目を集めているのではないかと思います。

やはり、まだスマホではできない表現力や解像力を持っているからです。今は。

そう、今はまだスマホより優れている、レンズのアナログな部分の表現力、大きなセンサーだからできる画素数やダイナミックレンジというのは今後AIによって置き換わることは十二分に考えられます。

画素数なんかは先ほどのGigapixel AIですでに実現していますし、ダイナミックレンジも今のスマホカメラのように同時に複数枚撮影して内部でHDR合成することで代替できます。大口径レンズの美しいボケがAIでシミュレートされるのも時間の問題のような気がします。

デカいセンサーとデカいレンズで撮るのと同じくらいのものを、高性能なCPUを積んだスマホが凌駕してしまう時代がもうすぐ来てしまいそうな気がします。

僕自身、カメラという機械が大好きなのでちょっと寂しい気もしますが、そうなってきたときにきちんと動けるようにしておかないとなあとも考えるわけです。

まとめ

なんとなくとりとめとないことを書いて、なにかまとめというまとめもないのですが、とりあえず今ボクはこんなことを考えている、ということを書き綴ってみあした。

もうちょっと言いたいことがあったような気がするのですが、うまくまとまらなかったので、また気分がのったら書きたいと思います。

とりあえずは、今の新しい技術にワクワクしながら、過去に固執しすぎず、うまくふわふわと流れていければいいなと思います。