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2023年11月23日に公開された北野武監督の新作「首」をさっそく見てきました。
ネタバレありで 感想を書いてみたいと思います。
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あらすじ
天下統一を掲げる織田信長は、毛利軍、武田軍、上杉軍、京都の寺社勢力と激しい戦いを繰り広げていたが、その最中、信長の家臣・荒木村重が反乱を起こし姿を消す。
信長は羽柴秀吉、明智光秀ら家臣を一堂に集め、自身の跡目相続を餌に村重の捜索を命じる。秀吉の弟・秀長、軍司・黒田官兵衛の策で捕らえられた村重は光秀に引き渡されるが、光秀はなぜか村重を殺さず匿う。村重の行方が分からず苛立つ信長は、思いもよらない方向へ疑いの目を向け始める。だが、それはすべて仕組まれた罠だった。
果たして黒幕は誰なのか？
映画『首』公式サイト
権力争いの行方は？
史実を根底から覆す波乱の展開が、
“本能寺の変”に向かって動き出す―
舞台は荒木村重の反乱から本能寺の変までが描かれています。
羽柴秀吉が中国地方を攻めているようなところですね。
配役がバチバチにハマっていた
ストーリーとしては、明智光秀が本能寺の変をおこしたのは羽柴秀吉が裏で策略していたんです、みたいなお話。
ぶっちゃけストーリー自体には目新しさみたいなのはなかったかなあという感じではありました。
本能寺の変を明智光秀が起こしたはっきりとした理由ははっきりとはされていません。だから秀吉とか千利休とかが暗躍していたんではないか？みたいな陰謀論っぽいお話も、まあこれまで見たことがないかといえばそうでもないので、、、
いっぽうで、そんな今まで見てきた本能寺の変にまつわるさまざまな武将や登場人物の配役というのが、もうバッチバチにハマっていたのがすごいなーと思って見ていました。
それこそ、本能寺の変なんてのは歴史はもちろん、それにまつわるものは、テレビ・映画・小説・漫画・ゲームなどなどさまざまなところで取り扱われており、僕らは織田信長や羽柴秀吉、明智光秀といった歴史上の人々にいろんなイメージを持っていると思うんです。
そんなイメージに「いや、たしかにこの武将を演じるならこの人しかいないよな」といった俳優をバチコンはめていた映画でした。
豪華俳優陣
ということでどんな俳優がどんな役をしていたのか、感想を書いてみたいでと思います。
明智光秀
いちばんのハマり役だな〜と思ったのが明智光秀を演じていた西島秀俊さんです。
もう、今後明智光秀といったらこの人しか思いつかないのではないかと思うくらい適役だったんじゃないかと思います。
ちょっと生真面目な雰囲気とか、生真面目すぎるゆえに信長に反旗を翻してしまう感じとか、めちゃくちゃハマってました。
千利休
千利休を演じていたのが岸部一徳さん。もう、顔の説得力がすごい。千利休やるがために歳を重ねた感すらあります。
利休から感じる腹黒さを演じきっていました。
羽柴秀吉・羽柴秀長・黒田官兵衛
via:映画『首』公式サイト
本能寺の変を策略する秀吉陣営も濃いメンツが揃っています。
他のパートとはちょっと違い、この3人が揃うときはどこかトリオのコントみたいな雰囲気でした。コミカルな場面も多く、劇場でもちょいちょい笑い声が上がっていました。
アドリブもけっこうあったのか、3人が絡むシーンは独特な雰囲気なことが多かったですね。
安国寺恵瓊
安国寺恵瓊を演じたのは六平直政さん。
明智光秀が本能寺の変を起こした直後のタイミング、豊臣と毛利の交渉窓口として重要な役目を果たし、中国大返しを成功に導いた立役者ともいえる人物。
今作では生臭坊主みたいなキャラ付けがされており、短いシーンでしたが強烈な存在感を放っていました。
清水宗治
備中高松白の城主・清水宗治。
羽柴秀吉の毛利攻めの途中、備中高松城を守っていたのがこの清水宗治。この備中高松城は水攻めをされたことでも有名です。
水攻めをされても籠城を続けていた清水でしたが、安国寺恵瓊の仲介もあり、清水宗春の切腹を持って和睦、かわりに配下の兵たちの助命を約束させました。
そんな潔い決断を果たした清水を演じたのは荒川良々さん。荒川もめちゃくちゃいい演技をされてましたね。
敗戦の将の雰囲気、しかし配下のために一命を賭す芯の強さ。かっこよいのです。
切腹に際しては白装束をまとい、能を舞い、辞世の句をしたためる、立派な武将の最後というシーン。しかし、農民出身の秀吉と秀長には理解できずさっさと首を切れってヤジを飛ばされているのもおもしろかったです。
他にもたくさんの名優がさまざまな歴史上の人物を演じておりとても楽しめました。
まとめ
やはり本能寺の変というのが非常にドラマチックなので、どんなことが起きるか知っていても、とても楽しめました。
んでもって、それを演じる人たちがみんな魅力的なのでその説得力がマシマシだったなという感じ。このメンツを揃えられるのも北野武監督ならではなんでしょうね。
