全国1億3千万人のマクロスキーの皆さまこんにちは。最近ようやくマクロレンズを手に入れたsaizouです。
さてさて。最近はいろんなかたのレンズの購入の相談なども受けていて、その中でよく思うのですが、あれじゃないですか?
みなさん、マクロレンズってマクロ撮影にしか使えないと思っていませんか?
次に買うレンズ、単焦点にしようかそれともマクロにしようか、と悩んでいませんか?
マクロレンズとは
マクロレンズというのは「被写体を大きく写せるレンズ」のことをいいます。
被写体に寄ると自然と大きくなるので、寄れるレンズがマクロと思いがちですが、大きく写せるものをマクロレンズといいます。なので中望遠レンズなど、近くに寄ることができなくても、被写体を大きく写せるのなら「マクロレンズ」です。
ちなみにNikonではマイクロレンズが正しいのですが、ややこしくなるのでちょっと黙っててもらっていいですか。
最大撮影倍率
どれくらい大きく写せるか、というのを最大撮影倍率という言葉で表します。漢字がいっぱいで難しいですね。
この数字が大きい方が、より大きく写すことができ、1倍とか1/2倍という数字で表します。「マクロレンズ」と呼ばれるものは、だいたい最大撮影倍率が1/2倍〜1倍のものを指します。(1倍以上のものもあります)
詳しくはこちらをご覧ください。
よく見る、いわゆる「マクロ」っぽい写真は、おおよそ最大撮影倍率が1倍のレンズで撮られていると思って差し支えないです。
単焦点レンズとは
こちらも見慣れない感じが並んでいて、よく理解しにくいのですが、
単一の焦点距離のレンズ
略です。
1つの焦点距離=ズームができないレンズ、という意味ですね。
レンズをズームさせるというのはけっこう光学的に難しいことをやることになります。なのでズームはできないけど、その分写りをバッキバキに良くしているのが単焦点レンズというわけです。
マクロレンズも単焦点レンズ
マクロレンズも近接撮影の写りをバッキバキによくしたいので、60mmとか100mmなどの1つの焦点距離で作られています。
つまり、マクロレンズも単焦点レンズなんですね。
ズームレンズでもマクロに強い、なんてものがありますが、こういったものは最大撮影倍率が1/3倍くらいの、あくまで「通常のレンズよりは大きく写せる」くらいのレベルです。
単焦点レンズはいいよーって言われているので、マクロか単焦点どっちにするか悩んでいます、なんて話もよく聞きますし、検索ワード見てるとそんな疑問を持っているかたもけっこう多いです。
けれど、それが誤解だということがおわかりいただけますでしょうか。別々に考える必要はないんです。
マクロレンズはマクロ撮影しかできないのか?
マクロレンズは確かに、マクロ撮影時にもっともよく写るように設計をされています。しかし、かといってそれしかできないかというと、これは大きな間違いなんです。
この桜と電車の写真なんかは180mmのマクロレンズで撮っています。
開放で撮っているので、前ボケがキレイに出ていますし、かといってピント面は実にシャープです。180mmの望遠なのでいい具合に圧縮効果も出ています。
下手なズームレンズを使うよりはぜんぜんキレイに撮れていると思います。もちろん絞ればきっちりシャープです。
どうしてもマクロレンズというとマクロ撮影にしか使えないようなイメージがありますが、風景なんかでもガンガン使っていって大丈夫です。
こちらもハーフマクロですが、マクロレンズの写真。桜の細かい花びらまでしっかり解像しています。
焦点距離にちょっと注意
マクロレンズは「大きく写すことができるレンズ」なんですが、めっちゃ大きく写そうと思うと、かなりいっぱいに被写体に近づくことになります。
なので、マクロ撮影がしやすいような焦点距離のものが多いんですね。
例えばNikonのマクロレンズは以下のようなラインナップ
- 40mm(APS-C専用)
- 60mm
- 85mm(APS-C専用)
- 105mm
- 200mm
ピントが合う、一番近くまでよった時に、ちょうどいい距離間がとれる、中望遠のものが中心です。なので、マクロレンズをポートレートに使うかたもよくいらっしゃます。
f値は普通の単焦点レンズより少し暗め
単焦点レンズの多くがf値1.4や1.8に対し、マクロレンズはf2.8以上のものが多いです。
近くまで目一杯よると、めちゃくちゃボケるので、そこまでの開放値がいらなかったり、大口径にするとレンズの設計が小難しくなるのでこれくらいのf値になっています。
また、めちゃくちゃボケる分、絞りは普通のレンズよりもしっかり絞れる(f32くらい)ようになっているものが多いです。
まとめ
マクロ撮影が得意な分、普通の単焦点レンズとは少々違いがあるものの、マクロレンズも単焦点、写りはかなりしっかりしているものが多いです。Nikonのマクロは銘玉ぞろいですよね。
近接撮影しかできないのではなく、普通のレンズのように使える+マクロもいける、そんな感じで使ってオッケーです。
こんにちは^^ よくある思い込みというか、誤解のようですね。私も知り合いからAF-S Micro 105mmF2.8を借りて風景を撮影して見せたら、驚かれました。ちなみに10倍ズーム事件の知り合いとは別の人です^^;
しかし105mmF2.8いいですね。焦点距離の近いタム9持ってなかったら買ってました。
>>あれっくすさん
コメントありがとうございます♪
案外、みんな誤解してるんですよね^^;
105mmマクロもかなりいいみたいですねー。マクロプラナーがあるので、あれですが、1本欲しかったりします(笑)
こんばんは。
はい、私もはじめの頃はマクロレンズと単焦点レンズは違うと思っていた一人です(笑)
本を買って読みながら、ネットで調べながら、カメラをいじって覚えるようにしているので、分かりやすいsaizouさんの記事は本当にありがたいですm(__)m
>>モリアーティさん
コメントありがとうございます♪
ですよね~!わりと多いんです、この誤解(笑)
カメラって難しくてとっつきにくいんですが、ちょっとでも親しんでもらえるようがんばります(๑•̀ㅂ•́)و✧
マクロレンズとしてはタム9を使用しています。1:1マクロ対応で色乗りが良く、ZeissやSigmaのようなsharpな解像ではなく幾分かふんわりした解像が魅力的です。Saizouさんがご指摘の通り、素早いAFも相まってですが、中望遠的なスナップ用単焦点レンズとしても非常に優秀で幅広く活躍してくています (ああ、でもMakro PlanarとNIKKOR 105/f2.8にものすごく惹かれて悩んだのを覚えています)。
>>STさん
コメントありがとうございます♪
タムキューはマクロのど定番のひとつですよね。僕も機会があれば試してみたいです。
タムキューのAFも早いんですね!90mmというのもポートレートに使いやすそうな画角ですね。
マクロプラナーもすごく良いレンズですよ(*´ω`*)
今回、ドンピシャ(表現が古かったからスイマセン)でマクロレンズのお話、ありがとうございます。
最近、奇特な方から、マクロのTAMRON単焦点90㎜をお譲り頂き、とまどってました。
マクロなのに90㎜って、近いのに遠いみたいな考え方をして、迷っていたところ、このお話が聞けて良かったです。
少し身近になったので、バシバシ使っていきたいと思います!!ありがとう。
その内でお願いしたいのですが、最近、オールドレンズという言葉をよく聴きます。どこからがオールドであるのか、境界線が有りましたら、また、分かりやすく教えてください。
今回も為になりました、ありがとうございます。
>>鹿ちゃんさん
コメントありがとうございます♪
タムキューもマクロの銘玉として名高いですよね、僕もいちど使ってみたいレンズのひとつです。
オールドレンズに特に境界線みたいなものはないと思いますよ!
ただ、昔の設計の古いレンズなので収差やボケにクセがあるもののことをオールドレンズってよくいいますね。