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こんにちは。突然ですがNDフィルターです。
NDフィルターを使った幻想的な写真が撮りたい!ということでとうとうNiSiのNDフィルターを購入しました。
評判はかなりいいものの、あまり情報がないので今回はNiSiのフィルターのメリットや選び方、使い方などを紹介してみたいと思います。
NDフィルターってなに?ってかたはこちらもご覧になってみてください。
[blogcard url=”https://logcamera.com/nd/″]
NiSiとは
中国に拠点を置き、レンズフィルターをメインに作っている会社。現在は中国だけでなく、いろんな国で販売を行っています。
NDフィルター自体はいろんなメーカーが作っているのですが、NiSiのフィルターで特徴的なのは出目金の広角レンズにホルダーをつけることで、本来フィルターが付けられないレンズにもNDやPLの効果を適用できる、ということ。
ちょっと難しいので実際に装着している写真を。こんな感じにフィルターをつけます。
普通のレンズであれば、プロテクトフィルターをつける感じでレンズにNDやPLフィルターをつけるのですが
TAMRONの15−30mmやNikonの14−24mmなどはこのようにレンズが飛び出すような形(出目金)になっています。これフードも取り外しできないので、形状的にフィルターがつけられないのですね。
そこでこのようなフィルターホルダーを広角レンズにはめこんでやり
いろんなところの隙間を無くし、遮光することで出目金レンズでもNDフィルターが使えるようにしているのです。
この用途じたいがけっこうニッチなのですが、それでも何社かこのフィルターとホルダーのシステムで販売しています。その中でもクチコミで評判がいいのがこのNiSiのフィルターなわけです。
フィルターというのは、精巧に作られたレンズのまえに余計なものを入れることのなるので、どうしても解像感が落ちたり、色が変わったりと、そのおもしろい効果を得られる代わりにデメリットというのも存在しています。
NiSiのNDフィルターは非常に良いガラスとコーティングがされており、この解像感の低下や色かぶり、周辺減光などがかなり抑えられています。
また、コーティングがしっかりしているので、水飛沫などをしっかり撥水してくれます。NDフィルターを使った撮影はけっこう水の近く(海とか滝とか)で使うことが多いので、これけっこう助かります。
NiSiのフィルターシステム
さてさて、とりあえずお手持ちの広角レンズにNiSiのフィルターを使ってみたい、というあなたがまず困ってしまうのが「どれを買ったらいいか?」ということ。
日本でNiSiのことをググったら、AmazonかFacebookページしか出てこないのですが、Amazonだとイマイチそのシステムが理解しにくいのですよね。
フィルターホルダーの規格は4種類
NiSiのフィルターは差し込むように装着します。なので、レンズの大きさにあった横幅が必要になるんですが、その規格は4種類あります。
- 70mm(口径58mmまでのレンズに対応)
- 100mm(口径82mmまでのレンズに対応)
- 150mm(出目金の広角レンズなどに対応)
- 180mm(一部の超広角レンズに対応)
例えば150mmの規格のNDフィルターはこんな感じ。縦、横150mmの正方形のフィルターです。
ハーフNDフィルターは縦が170mm、横が150mm。ハーフNDの場合は被写体によってそのグラデーションの位置を上下させるため、縦がちょっと長くなっています。
横の部分をホルダーで固定するので、ホルダーにあった横幅で統一されており、それが4種類あるわけですね。
70mmや100mmのシステムはレンズの先のネジが切ってあるところにアダプターを装着して、その上からホルダーを差し込むことになります。丸型フィルターをはめる感じでホルダーをつけるというとイメージをしやすいでしょうか。
NDフィルターだけを使うのであれば、丸型のフィルターなどもあるので、わざわざホルダーをつける必要もありません。
ただ、このホルダーがあればNDフィルターなども使えるので、そういったかたには有用ではありますね。
150mm・180mmのホルダーはレンズ専用のもの
NiSiのフィルターシステムが真価を発揮するのは、なんといっても通常の円形のフィルターを付けられないような出目金レンズではないでしょうか。そいういった出目金レンズ用のものが150mmや180mmのシステムになります。
これらのレンズはそれぞれ形状がことなるので、それに合わせたホルダーを用意する必要があります。
僕はTAMRONの15−30mmと専用のホルダーを使用しています。レンズによって多少ホルダーの仕様が違ったりすることもあります。
それぞれ、どんなレンズが使えるかまとめてみます
150mm
- SIGMA 14mm f1.8
- SONY 12-24mm f4G
- NIKON 14-24mm f2.8
- SAMYANG 14mm f2.8
- VOIGTLANDER 10mm f5.6
- TOKINA 16-28mm f2.8
- TAMRON 15-30mm f2.8
- CANON TS-E 17mm f4L
- SIGMA 12-24mm f4(傾けると少しケラれる)
- SIGMA 20mm f1.4
180mm
- CANON 11-24mm f4
- Distagon 15mm f2.8
- SIGMA 12-24mm f4(ケラれない)
ホルダーの仕組み
それでは実際にホルダーにNDフィルターをつけてみましょう。
TAMRONの15−30mmです。
こちらが15−30mm専用のホルダー。
こんな感じで装着します。レンズフードのくぼみに合わせるようにストッパーがついています。
上から見るとこんな感じ。ネジが横に2つ付いているのがわかりますね。これで締め付けて、固定するとともに、背後からの光を遮光します。
くぼみが3つあるのがわかるでしょうか?TAMRONの15−30mm用のホルダーはフィルターを3枚装着できるようになっています。
このようにフィルターを装着します。
上からみるとこんな感じ。NDフィルターが横から入ってくると変な色むらができるので、フィルターの裏に黒いスポンジが張ってあり、遮光されています。
3枚分のスロットがあるので、このようにNDフィルター、PLフィルター、ハーフNDフィルターを重ね付けなどもできます。他にもNDの効果をさらに高めたいときはNDの重ね付けなど、状況に応じていろいろと使い分けができます。
このスロット、中には2つしかないものもあるようです。
3枚つけている様子を上から。
なんとなくNiSiのホルダーやフィルターのことがお分かりいただけたでしょうか?
NiSiのNDフィルターの種類
NiSiのフィルターはいろいろ発売されているのでちょっとまとめてみましょう。
NDフィルター
NDフィルター。
ホルダーの規格ごとに、販売されているNDフィルターの種類は変わっています。100mmが一番豊富でたくさん種類がありますが、150mmのシステムではND8 ND64 ND1000 ND32000の4種類です。
ND500などが使いたいときは、ND8×64=512のようにNDフィルターを重ね付けすることになります。
ハーフNDフィルター
空と地上部などに明暗差があるとき、役にたつのがこのハーフNDフィルター。RAWで撮影しておいて、シャドウやハイライトなどをコントロールするのもいいですが、現地できちんと撮っておくと現像の幅も広がります。
一方の端から少しづつ、グラデーションのように黒から透明に変わっていくこのハーフNDフィルターも、そのグラデーションの濃さによって
- ソフト
- ミディアム
- ハード
の3種類があります。↑のハーフNDフィルターはソフト
こちらがハード。境界線がはっきりしていますね。
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他にも変わり種として、中央が黒く上にいくにしたがって薄くなっていくリバースというフィルターもあります。こちらは日の出や日の入りなどの時に中央に太陽を配置して撮影したいような時に効果的なフィルター。
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中央だけが黒いホライズンというフィルターもあるようです。
PLフィルター
PLフィルターです。余計な光の反射を押させることで、空や葉っぱなどの色を際立たせたり、水面の反射などを取り除くことができます。
通常、丸型フィルターではくるくる回してその効き具合をコントロールするんで、角型フィルターでどうやってPLフィルターなんて使うのかとおもっていました。NiSiのホルダーはくるくるまわるような仕様になっているので角型でも丸型と同じような感じで使うことができます。
ただ、ハーフNDフィルターなどと併用しているときは、一緒くたに回ってしまうので注意が必要。100mmのホルダーなどはホルダーの中央の穴に装着できるようになっています。
ナチュラルナイトフィルター
[amazonjs asin=”B06XHGQL45″ locale=”JP” title=”NiSi Natural Night filter (100*100mm)”]
夜景撮影時の光害をカットしてくれるフィルター。
というわけで今回買ったものといくつかの作例
今回買ったのがこちら。TAMRONの15−30mmに合わせて、150mmのフィルターシステムを
ホルダー
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nisi 150 フィルターホルダー TAMRON15−30mm用。ペンタックスの15−30mmにも使えるようです。
NDフィルター
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ND8
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ND64
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ND1000
ND32000なんてのもあるんですが、日食でもないかぎり使わないと思うのでとりあえず3枚。ND500くらいも欲しいところですが、150mmのシステムにはないので8と64を重ね付けで対応。
ハーフNDフィルター
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ソフトND8
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ソフトND32
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ハードND8
ハーフNDは圧倒的にソフトが使いやすいです。ハードはつかいどころ結構悩ましい。NDフィルターで海や空を流しながら、ND32をかまして露出差を抑えることが多いです。
PLフィルター
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思いの他使えるのがPLフィルター。空の色とか、レタッチで変えればいいや、とずっと思ってたんですが、フィルターワークで色を整えると現像やレタッチではでないような色を出すことができますね。
また、水面の反射も抑えられるのもいいです。
150mm用ケース
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6枚収納の150mm用ケース。フィルターを買うと、1枚ごとに革のケースがついてくるのですが、若干強度が不安なのでこのハードケースは絶対必要だと思います。ガラス製ゆえ、結構多くのNiSiユーザーがフィルター割ってるみたいですし。
作例
いくつか作例も載せてみます。僕はけっこうガシガシレタッチするので、レタッチ後の写真ではありますが、なんとなくの雰囲気が伝われば
ND1000とND64でかなり暗くして長時間露光。空を流したかったので、NDの重ね付け。2分間露光しています。
PLフィルターとハーフND32。PLフィルターをつけることで池の手前の余計な反射が抑えられ、水底がキレイに見えています。ハーフNDを使うことで空との明暗差を抑えました。
ND1000とND64、さらにハーフND32を使って3分の露光。海での撮影ですが、水面は完全にフラットになりますし、空の雲はおもしろい動きをしています。
ND1000とハーフND32とPLフィルター。わりと海がフラットになってます。ハーフNDを使っているので空もキレイに写せました。今まではこういうシチュエーションはHDR合成していましたが、HDRの欠点は雲や空を流すことができないんですよね。ハーフNDを使うからこそできる写真もあるのだなと気づきました。
PLフィルターもかましてるので、岩の余計な反射も抑えられ、マットな質感になりました。
まとめ
というわけで、いかがだったでしょうか。広角でフィルターをつかうことによるおもしろい効果が狙えます。丸型に比べて、デカかったり破損のリスクが高かったりともちろんデメリットもあるんですが、角型フィルターならではの写真がたくさん撮れます。
若干、紫かぶりする傾向にありますが、それはそれでいい味が出るので僕は好きだったりします。
フィルターならではのおもしろい写真にぜひチャレンジしてみてくださいね。