デジタルカメラは内部にあるセンサーに光を当てることで写真を記録することができます。
カメラの性能を比較する時、画素数が全面に出されることがよくあります。D810の「3635万画素」などは有名ですね。
しかし、Nikonの最高級機であるD4sなどは1623万画素しかありません。今ではコンパクトデジタルカメラでも2000万画素を越えるものも出てきました。
じゃあ、画質の良さは「D4s<画素数の高いコンデジ」になるの?と疑問に思いませんか?
実はデジタルカメラの画質の良し悪しは画素数よりもセンサーのサイズの大きさに依存するのです。
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デジタルカメラのセンサーの大きさを比較してみた
センサーが大きければ大きいほど、光を受ける面積が広くなるので1画素あたりにたくさんの情報を受け取ることができます。
そうすることで
- 階調豊かな色彩を表現できる
- 暗い場所でもノイズを少なくできる
- 明るい色から暗い色まで再現できる(白とび・黒つぶれしにくい)
などなど、カメラの画質に影響してくるのです。
じゃあ、いったいどれくらい大きさが違うのでしょうか?今日はその大きさを比較してみました。
ダンボー(70mm×45mm)
なかなかカメラの内部にあるセンサーなんて覗くこともないと思いますので、身近なものと比べてみましょう。
ダンボーの頭のサイズが横7cm、縦4.5cmです。これといろんなカメラのセンサーのサイズを比較します。
中判デジタルカメラ(43.8mm×32.8mm)
デジタルカメラで一番センサーサイズが大きいのが中判デジタルカメラです。
現行機ではPENTAXから発売されている645Zや645Dなどの645マウント、FUJIのGFXシリーズなどの中判ミラーレス。センサーサイズが大きいので画素数を大きくしても余裕があるので645Zなどは5140万画素という高画素を実現しています。
階調豊かな色彩表現を高画素で描ききることで、まるで空気感さえも写真という四角い世界に封じ込めたような感覚に陥ります。
センサーがデカければ、やはりお値段もそれなりになってしまうのですが、中判サイズは憧れますね。
35mmフルサイズ(36mm×24mm)
一眼レフカメラの中でも高級機に多く採用されている35mmフルサイズ。フィルムカメラの多くもこの画面サイズですね。
センサーサイズが大きいので画素数も大きくすることができます。D810の3635万画素や、最近ではキャノンからも5000万画素を越えるカメラが発表されましたね。
また、あえて画素数を抑え、1画素あたりの面積を広くすることで光を受ける面積が増えるので高感度に強くなったりもします。
レンズやアクセサリ、カメラの種類などなど、一番汎用性の高いのがこの35mmフルサイズのセンサーサイズではないでしょうか。
APS-C(23.6mm×15.8mm)
エントリーモデルや中級機に多いのがこのAPS-Cサイズ。フルサイズセンサーはAPS-C機のそれの1.5倍の大きさになります。
フルサイズのセンサーと比べると小さいのですが、その分機体の小型・軽量化を図ることができますし、価格もグッとおさえることができますね。
レンズ自体もセンサーに合わせ無理のない小型・軽量のものが多いです。
APS-Cキャノン(22.4mm×14.9mm)
実は同じAPS-C機といいましても、キャノンのカメラだけ他のメーカーに比べちょっとだけセンサーが小さいのです。
ですので、同じレンズを付けても他メーカーとキャノンでは画角が少し違うんですね。
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マイクロフォーサーズ(17.3mm×13mm)
オリンパスやパナソニックのカメラで採用されているセンサー。
現在ではミラーレス構造に最適化したマイクロフォーサーズとしてオリンパスのOM-DやOLYMPUS PEN、パナソニックのLUMIXなどに採用されています。
35mmフルサイズの約1/2と、センサーが小さいため、レンズやボディが非常に小型・軽量になっています。
1型(13.2mm×8.8mm)
高級コンデジと呼ばれるジャンルで多いのがこの1型。1インチセンサーと呼ばれることも多いですね。
一番有名なのがSONYのRXシリーズでしょうか。
1/1.7型(7.6mm×5.7mm)
コンパクトデジタルカメラでもハイエンド機に多いこのサイズ。
RicohのGR DIGITALやオリンパスのSTYLUS、などなどいろんなコンデジに搭載されているサイズ。もう少し小さい1/1.8型もあります。
1/2.3型(5.9mm×4.4mm)
NikonのCOOLPIXなど、多くのコンデジに採用されているサイズ。
このへんまでくると、一眼レフカメラのセンサーに比べだいぶ小さくなってきているのがよくわかりますね。
1/3型(4.8mm×3.6mm)
ここまでくるとちょっと小さすぎてよくわかりませんね。というか、ダンボーの顔がでかすぎるんですね。なんでダンボーの顔と比べようと思ったのか、比較図を作っていて途中で疑問に思ったのですが、このまま突っ走るZE!
ちょっと拡大してみましょう。
一番右下の茶色いのが1/3型のセンサーになります。とても小さいですね。この小ささを活かして、スマホなどに採用されています。僕も愛用しているiPhone5sなどはこのサイズ。
最近はスマホでもとてもキレイに写真が撮れる、と言われていますが実際に一眼レフカメラなどのセンサーサイズと比べてみるとその差は歴然です。やはりその写真の美しさは一眼レフカメラに軍配があがりそうです。
まとめ
とうわけで、いろんなカメラのセンサーサイズを比較してみましたがいかがだったでしょうか。ダンボーの顔の大きさがよくわかりましたね。
また、ちょっと勘違いしがちなのですが、センサーサイズが大きいからとって全部が全部その写真の写りがいいとは限りません。
カメラのセンサーはそれこそ写真の描写を左右するものなので、各メーカーしのぎを削って開発しています。以前に開発された大きいセンサーよりも、新しく開発された小さいセンサーのほうが写りがいい、なんて下克上もあるようです。
とはいえ、やはりセンサーサイズが大きい方がいい写りのするカメラを作りやすいのも事実です。
コンデジやスマホに比べ、一眼レフカメラが写りがいいのも、実際にこうやってセンサーサイズを比較してみるとなるほどという感じですね。
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