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- お名前:ゆこさん
- 予算:25万前後
- 撮りたいもの:天の川をダイナミックに、花、人物
- 大きさ重さ:軽いに越したことはないですが、特に優先しません
- 機材:D5500、DX18-55mmF3.5-5.6G、17-70mmF2.8-4DC(SIGMA)
こんにちは、いつもsaizouさんの記事拝読して参考にさせてもらっています、ゆこと申します。早速本題なのですが、現在使用中のNikonD5500からフルサイズ機への移行を考えており、機種の選択をするにあたり助言を頂きたいです。
兼ねてより星景を綺麗にダイナミックに撮影したいという願望があり、APC-Sでは物足りなくなってきました。初めはsaizouさんと同じD750を買おうと決めていまして、カメラ屋さんに行っては750ばかり眺めていたのです。
しかし販売員の方と話しているうち、Canon6Dは星景撮るためによく使用されていると知りました。フィルター改造されてる方もいらっしゃいますよね。(ちなみに、saizouさんの750はフィルター改造されてはいませんよね?その場合天の川や星空の赤い星なんかはやはり写りは悪いですか?)
たしかに検索してみるとそのような情報はあり、どうせFXレンズ持ってないならメーカー跨ぐのもありかもと思ってきました。ただ、これまでコンデジ含めNikonを使ってきた身として、どこかでNikonを贔屓している自分がいます。
そもそも2つを比べた時に750の方がスペックは上ですし、チルトが付いてるのは大きいです。如何せんこれまでキャノンに縁がなかったもので、星撮りには6Dは向いてると言われると寝耳に水状態で、自分ではよくわからなくなってしまいました。
これをNikon推しのsaizouさんに聞くのもどうかと思いましたが…よろしければお知恵をお貸しください。よろしくお願い致します。
ゆこさんこんにちは!
天の川ってほんとキレイですよね。僕も初めてカメラで収めることができた時とても感動したことを覚えています。
さて、今回は星景写真に適したカメラをお探しとのことです。
星景写真にオススメのカメラは?
星を写すと言っても、大きく分けるとそのジャンルは2つに分けることができます。
星景写真
星空と景色を一緒に写した写真を星景写真といいます。天の川や北極星を中心にグルグルと円を描いたような写真、冬のオリオン座などの印象的な星座などを風景と共に写すものですね。
上の山王寺の棚田と天の川の写真などは星景写真と言えます。
星野写真
星の光はかなり弱いので星雲などの星を写すには普通の撮影方法では撮ることができません。長時間露光し続ける必要があるのですが、地球は自転しているので長時間露光していると星は動いてしまいます。
そのため、地球の自転と同じ速度で回転する赤道儀と呼ばれる機材を使い、星の動きに合わせ長い時間露光し続ける撮影方法があります。そういった方法で撮られたものを星野写真と呼ぶことがあります。星雲の写真などはこの星野写真が多いです。
また、赤道儀は自転に合わせて回転するので、必然的に地上部は動いた写真になってしまいます。こちらの写真は赤道儀を使って撮ったものですが、星は点なのに被写体が動いているのがおわかりいただけるでしょうか。
改造までするのは星野写真
質問の内容を伺うかぎり、ゆこさんの撮りたいのは天の川を入れたような星景写真なのかなあと思います。であれば、フィルターの改造までする必要はないと思います。
星雲を赤道儀で撮ってもモヤのようにしか映らず、その赤い色が出にくいので強調するために改造をほどこすのです。
逆にフィルターの改造を施したカメラは、星雲の赤い色を出すようになっていますので、通常の被写体を撮影すると赤被りしたような写真になってしまいます。ですので、改造まで考える時は天体専用機となりますし、星雲を撮るためには赤道儀をはじめかなりたくさんの知識と機材が必要になってきます。
6Dのような高いフルサイズ機を天体用に改造するのは、しっかり勉強して慣れてきてからのほうがいいと思います。
フィルターを改造してなくても天の川くらいならくっきり写る
あとはもうどこまでこだわってやりたいかによるのですが、天の川くらいであればフィルターを改造しなくてもわりとくっきり写ります。
ある程度、画像処理ソフトなどで強調処理してやる必要がありますが、これくらいは色が出ます。
なぜCanon機は天体用のものが多いのか?
とはいえ、おっしゃるとおり天体の撮影でCanon機を使われているかたが多いのは確かです。
天体写真をされるかたなら一度は見たことがあると思いますが「天体写真の世界」というHPに詳しく書かれていたので引用させていただきます。
[blogcard url=”http://ryutao.main.jp/report_canon.html″]
キヤノン製デジタル一眼レフカメラが天体写真ファンに愛用されている大きな理由としては、以下の5点が考えられます。
①長時間ノイズの少なさ
②ダークフレームの減算処理が可能なRAW画像
③天文用フィルター改造サービスの豊富さ
④キヤノン用の天文用パーツ・処理ソフトウェアの充実度
⑤ユーザーの多さからくる豊富な情報
HPのほうにかなり詳しく書かれていますのでぜひ一度目を通してみてほしいと思います。
こういった理由から天文ファンにはCanonユーザーが多いですし、実際、天文改造機はCanonのものがほとんどなのは確かです。
しかし、これらも星雲などの星野写真の分野に特に必要な機能であり、天の川や普通の星座を撮るぶんにはそこまで気にしなくてもいいのかもしれません。
Nikonは天体写真が撮れないのか?
じゃあ、Nikonのカメラはダメなのか?いえいえ、NikonにはD810Aという純正の天体撮影用のカメラがあります。
Hα線の透過率を上げてあるので星雲を鮮やかに赤く写すことができます。
[blogcard url=”http://www.nikon-image.com/products/slr/lineup/d810a/features01.html″]
他にも天体用に特化したたくさんの機能、3635万画素と解像力も抜群です。
若干の赤被りもあるようですが、かといって天体改造機のように真っ赤っ赤にもならず、通常時の利用も充分可能です。
[blogcard url=”http://imaging.nikon.com/lineup/microsite/astrophotography/jp/general/″]
僕も欲しい1台です。
星景撮影のためのカメラは?
ゆこさんの撮りたいものは、おそらく星景写真として話をすすめますね。星景写真に必要なカメラとはどんなカメラかちょっと考えてみましょう。
星景もいろんなアプローチの仕方があります。前景と星を別撮りして、あとから合成したりといった方法もあるのですが、一番てっとり早いのは1枚を長時間露光する方法ですね。
とはいえ、先程もいいました通り、あまりに露光時間が長いと星が流れてしまいます。星をグルグルと回すような写真ならいいのですが、天の川やオリオン座などを狙った写真などでは、あまり星が流れていると見た目がよくないです。
ということで欲しくなるのは
- 高感度の強さ
- 明るいレンズ
- 広い空を撮れる広角レンズ
このあたりでしょうか。
んで、どれくらいの高感度が必要になるかですが、現行のフルサイズ機で撮られるのであればどのカメラを選ばれても大丈夫だと思います。センサーが同じレベルの場合、画素数が少ないほうが1画素が受けることができる光が多くなるので、比較的感度が強くなる傾向があります。
また、感度を上げるとどうしてもノイズが乗ってしまいます。そうならないために出来るだけ明るいレンズが欲しいところです。できればf2.8よりも明るいレンズを用意しておくと撮影がしやすいです。
天の川などは空のかなり広い範囲に広がっています。きっちり全部入れようと思うとそれなりの広角レンズが必要ですね。これもできれば24mm以上。超広角のレンズがあると天の川もしっかり写すことができます。
saizouのおすすめ
ということで星景写真を撮るのにおすすめのカメラ。
星雲などを撮られたいならフィルター改造したカメラなども必要になるかもしれませんが、今はまだそこまで考えなくてもいいかなと思います。
また高感度の強さで言えばフルサイズ機であればNikonでもCanonでも充分撮影可能です。
それをふまえてNikonびいきの僕がおすすめするのはやっぱりNikon機ですね(笑)
予算が許すのであれば、D810Aなんて最高だと思います。星はばっちり撮れますし、常用も可能です。とはいえ、やっぱり赤かぶりするようですし、ガッツリ星を撮らないのならかなりオーバースペック。
ですので、やっぱりD750、いいんじゃないでしょうか。
画素数抑えめなので高感度にけっこう強いです。液晶モニタもしっかり星が確認できる明るさ(液晶モニタで星が見えるかどうかはピント合わせに関わるのでかなり重要)です。
さらに星だとどうしても空に向けて撮影するのでD750のチルト液晶はかなり便利。
またNikon機には14−24mmf2.8というすばらしいレンズがあります。超広角ですし、開放でもしっかりとした描写ができるレンズ。高価なのでなかなか手は出ないかもしれませんが、行き着く先に銘玉があるということはカメラ選びの理由のひとつになると思います。
また、最近のNikon機の傾向を見る限り高感度にしっかり強いイメージがあります。先日発売されたD5の高感度など目を見張るほどですし、その高感度センサーを流用した様々な後継機が出てくると思います。D750から乗り換えすることがあってもしっかり高感度に強い機種がラインナップされていることでしょう。
ゆこさんもNikon贔屓とのことですし、やっぱりカメラは自分がグッとくるメーカーを選んだほうがいいですよ(๑•̀ㅂ•́)و✧
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補足コメント
あれっくすさんより
私もNIKONユーザーで、D750使ってます。だいたいsaizouさんのおっしゃる通りだと思います。で、星景写真は日中の撮影よりかなり遅い シャッタースピード(SS)になることが多いので手持ちでの撮影は難しいと思います。カメラ本体やレンズだけでなく、三脚やリモコンなどなどカメラ以外にも必要なものがあります。その分の予算も確保しとかないといけませんね^^
ところでチルトモニター、撮影時にめちゃめちゃ役に立ちました。とにかく楽です^^
一眼レフのフィルタの話ですが、この場合のフィルタはローパスフィルタではなくて赤外フィルタを交換するわけです。星雲撮影専用機にする気でない と、あとで通常撮影をしたときにショックを受けることになります。改造機用に後付けの赤外フィルタもあるようですが、どんなもんでしょうね。あとメーカー 側で改造してくれるのでない限り、メーカー保証対象外になると思いますので。。。。
STさんより
星景写真は撮りに行くのが大変ですがうまく撮れたときは感動しますよね!しかも、やってみると案外難しくありませんしね。僕はD810をメインに使用して いますが確かに感度を上げて撮影するには少し抵抗を感じます。D750、いいですね。
レンズですが、明るいことは重要ですよね。僕もF2.8以下が望まし いと思います。僕は基本的に「星景写真は広角なほど有利」と考えております。星が撮れるような場所は往々にして20mm以下の超広角レンズを思う存分振り回せますし広角なほど (画面内での) 星の動きが小さくなり長時間露光に有利だからです。
おっしゃる通り、14-24f2.8は間違いないと思います!彼らを乗っける三脚のこととか考え始めた らお値段度外視ですが^^;
まとめ
とはいえ、星をやってるCanon勢たくさんいると思います。僕自身Canonさんのカメラやレンズに疎い部分もあるので、ぜひまた補足やつっこみあったらコメント欄にてお願いしたいです♪
ゆこさんもわかりにくいところありましたら、ぜひお気軽に質問してくださいね(*´ω`*)
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