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先日は三脚をいろいろ選んでみました。
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GITZOのマウンテニア2型4段を候補にしています。
さてさて。それでは今回は雲台(うんだい)を選んでみましょう。
雲台とはカメラと三脚の間にあり、カメラを自由な向きに固定するものをいいます。
シェルパ435であればこの部分が雲台です。ハンドルを動かして自由にカメラの向きを決めることができます。
量販店で見るような三脚は雲台がセットで販売されていることが多いのですが、三脚と雲台は自由に組み合わせることができます。カメラやレンズが被写体ごとにいろいろ選べるように、雲台もいろんな場面に応じて選択することができるんですね。
雲台を比較してみた
雲台の種類
雲台には大きく4つの種類があります
- 3WAY雲台
- 自由雲台
- ビデオ雲台
- ギア雲台
あまり長くなってもあれなのでこれもさらっと説明しますね。
3WAY雲台
一番よく見るのがこの3WAY雲台ではないでしょうか。上下、左右自由に動かすことができます。ハンドルが2つ付いていて構図を決めた後に水平や垂直を出すのに適しています。シェルパ435もこのタイプですね。また上下左右を1つのハンドルで固定する2WAY雲台もあります。
自由雲台
雲台の部分がボール状になっていてその名の通り自由にカメラを動かし、固定することができる雲台です。つまみ一つでサクッと構図が決められるのですが、先述の3WAY雲台のようにじっくり水平垂直を決めるのはちょっと苦手。また、3WAY雲台よりコンパクトという利点もあります。
ビデオ雲台
動画を撮るために使う雲台。長いパンハンドルが伸びていて、滑らかに雲台を動かすことができます。動画だけでなく、鳥の撮影をされる方が使われているのもよく見ますね。
ギア雲台
3WAY雲台よりもさらにシビアに構図を決めたい時などに活躍するのがギア雲台。風景やマクロ、物撮りなどに。3軸すべてをギア(歯車)で少しづつ動かすことができます。シビアな構図づくりにはぴったりですが、他の雲台に比べ思い通りのところにカメラを向けるのに時間がかかります。
どんな場面で雲台を使うか?
さて、この中でどの雲台を選んだらいいか考えてみましょう。
三脚選びの時もいいましたが、メインの被写体は風景です。移動はほとんど車。
まず、動画は今のところ考えてないのでビデオ雲台はパス。
かっちり水平垂直を出したいのでギア雲台や3WAY雲台は非常に魅力的です。特にギア雲台なんかはかなり興味があります。しかし、やはり登山に持って行くことを考えると歯車を利用したギア雲台はトラブルが起きそうな不安が。
3WAY雲台もパンハンドルが別方向に伸びているのでかさばりそうです。
なので、山+風景用として自由雲台を今回はチョイスしてみましょう!
また、雲台は交換して使うことが可能なので、今後他のシチュエーションに出くわせばその時に必要なものを追加してやってもいいですね。
アルカスイス互換
圧倒的な横綱のいる三脚に比べ、雲台選びはまさに群雄割拠といった様相を呈しています。これがまたマニアックな世界で調べていて非常に面白い(笑)
そんな中、よく目にするのが「アルカスイス互換」という言葉。ふむふむ、知らない言葉です。
雲台と三脚の固定方法
カメラと雲台の固定方法にはいくつかあります。
直付け
雲台自体にネジがついていて、カメラをそのまま取り付ける方法。カメラを着脱する際いちいちネジをクルクルしないといけないので少し面倒ではありますが、安価でコンパクトな雲台になります。また、直接雲台とカメラを取り付けるので安定しています。
クイックシュー
カメラとの取り付け部を、雲台とワンタッチで着脱できる台座(クイックシュー)にしたもの。三脚を立てたものの、もう少し別の構図を……なんて時にも一発で取り外しができるので非常に便利。その反面、製品によっては微細なガタツキやブレが発生する原因になったりすることも。
クイックリリースプレート
アルカスイス規格とも呼ばれるこの言葉。名前の元になっているのは雲台のメーカーのひとつ、アルカスイスです。
雲台の取り付けの際、直付では着脱が面倒だし、クイックシューだとブレが心配。そんなわがままを解消するべく発案されたのがアルカスイス社の採用した「クイックリリースプレート/クランプ」
雲台部にハの字の溝を作ります。この部分をクランプと呼びます。そして、クランプにクイックリリースプレートと呼ばれる台座を噛み合わせるようにします。
これを万力の要領で締め付けてやることでガッチリと固定することができるわけです。
ガタツキが心配なクイックシュー方式とは違い、かなり高い精度で固定することができるため人気となり、様々なメーカーがこの方式を模倣するようになります。
ということでこのようなプレートをクランプで挟み込むようなものをアルカスイス互換と呼ぶのです。
アルカスイス互換のプレートと雲台は基本的には着脱が可能ですが、統一の規格があるわけではありません。各メーカー間で、溝の作りが微妙に違っています。
クイックリリースプレート
さあ、だんだんマニアックな話題になってきていますが、みなさん大丈夫でしょうか。書いてる本人はノリノリなのでこのまま続けますよ。
さきほどのアルカスイス互換のクイックリリースプレートなんですが、このようにクイックシューとそんなに変わらないプレートタイプのものに加えてL字プレートと呼ばれるものが存在します。
このL字プレートはカメラの光軸を変えることなく縦構図にすることができます。例えば、
カメラはこのように三脚にとりつけます。
それを縦構図にするとこう。カメラのレンズの位置が変わっていますね。構図を縦にしたいだけなのに、これだと1から構図を作りなおさないといけません。
また、こういった縦構図って場所によっては水平が出しにくかったり、構図づくりに四苦八苦することがよくあります。
それがL字プレートを使うとレンズの位置を変えず縦構図にすることができます。雲台を傾ける必要がないので、横構図のように自由に構図を作ることが可能です。
縦構図時の構図づくりが以前から難しいと感じていましたし、縦構図でパノラマ写真の撮影することが増えてきたのでこのL字プレートは良さげです。
Really Right StuffとKIRK
このL字プレートもいろんなメーカーが出しているのですが、圧倒的に評判が高いのがReally Right StuffとKIRKという2つのメーカー。
台座だけの通常のプレートと違い、L字プレートはカメラの縦と横を覆うような形状になります。ということでカメラ専用のプレートが必要なんですね。例えばD750ならD750の形に合わせたL字のプレートが必要。もちろん汎用のものもありますが、やはり専用のものが信頼性が高いようです。
専用のものが必要なL字プレート。このプレートを作成していて評価が高いのがこの2メーカー。カメラの凹凸に合わせピッタリとフィットするように作られているので微細な振動を拾ってしまうこともありません。
Really Right Stuff
[blogcard url=”http://www.reallyrightstuff.com/″]
アルミニウムの塊を削りだし、機種にフィットする精巧な作り。剛性をしっかりと維持しながらもプレートを装着していることを意識しない薄さとなめらかな手触り。
また、クランプへの取り付けはネジ式が多いのですが、プレート専用に作られたレバー式のクイックリリースクランプも一瞬の着脱ができるのにブレを抑えてくれると、かなり評価が高い逸品。
ひとつだけ難点をあげると、国内の販売をしていない。ということ。え?なにそれ?
そう、このReally Right Stuffというメーカー、自社サイトでの販売しかしておらず、日本はおろかアメリカ国内でも他店舗には卸さないという、星一徹もビックリの頑固っぷり。
そんな非常にマニアックな製品にも関わらず、遠い日本でも賞賛の声しか聞こえないのはやはり社名の通り「本当に確かなモノ」なのでしょう。
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KIRK
Really Right Stuffと並んで評価が高いのがKIRKのL−ブラケット。
KIRKの製品もRRS同様アルミからの削りだしで、各カメラにフィットするよう作成されており、こちらもまた評価の高いものとなっています。専用のクランプはノブ式。あえて、レバー式を採用してないのは不意の脱落事故を防ぐためです。
とりあえずL字プレートは採用
自分が迷いながら選んでいるのをそのままブログに書いているのでかなりあちこち話が飛んでいて非常にあれですが、ついてきてもらってますでしょうか。相変わらずノリノリで書いているので、このまま続けますよ。
雲台にはたくさんいいメーカーがあって目移りしてしまいます。日本では梅本製作所という所が作っている自由雲台も非常にコンパクトながら固定力バツグンのようです。
しかし、このL字プレートとアルカスイス互換のシステムに非常にテンションが上がってしまいました。
このような天の川のアーチは縦構図をパノラマにしています。いままでは無理な体勢で素材を撮っていたのですが、L字プレートならきちんと水平出しながら素材が撮れる、といったところが決め手になりました。
ということで、アルカスイス互換でReally Right StuffかKIRKのL字プレートが装着できる雲台を探してみたいと思います。
アルカスイス互換の自由雲台のメーカー
アルカスイス互換の雲台はいろんなメーカーが作っています。
アルカスイス
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まずは本家本元のアルカスイス。日本ではケンコーが取り扱っています。
ただ、この本家本元、かなり値段が高い。雲台だけでエントリークラスの一眼レフカメラが買えちゃいそうなくらい。ただ、その分ボールの動きの滑らかさには定評があります。
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Really Right Stuff
L−プレートを作成しているReally Right Stuffは専用の雲台も販売しています。こちらもコンパクトながらしっかりとした作りの雲台に定評があります。ボールの急激な動きを抑えるフリクションコントロールがついており、テンションを緩めたときに急にカメラがガクッとなってしまう通称「カックン」を防ぐことができます。
KIRK
KIRKからも三脚がでています。こちらもカックン防止のテンションコントロールがついています。
GITZO
三脚の横綱GITZOからもアルカスイス互換のクイックリリースシステムを持った雲台が発売されています。
SUNWAYFOTO(サンウェイフォト)
中国のメーカー。中国製というとなぜか不安な気持ちになってしまうことが多いのですが、こちらはそんなこともなくしっかりとした作りのようです。
Markins(マーキンス)
マーキンス Markins 自由雲台 | トリンプル Trinple
こちらは韓国のメーカー。
SIRUI(シルイ)
こちらも中国のメーカー。
本家本元アルカスイス、L字プレートの2メーカー、RRSとKIRK。そして後発ながらも安価なアジア勢といった感じですね。
どのメーカーを選ぶか
さてさてこの他にもアルカスイススタイルの三脚は山ほどあるのでどれを選んだらいいかだいぶ悩みました。
ただ、先ほども書いた通り、アルカスイス互換というわりには各メーカー、規格が統一されているわけではありません。なので、L字プレートを使いたい僕としてはそれ専用のクランプを作っているメーカー、つまりReally Right StuffかKIRKを選択したいところです。
んで、KIRKの日本で購入できるというところはかなり安心なのですが、クランプがノブ式。一方Really Right Stuffのクランプはレバー式でワンタッチで着脱できます。
そして、プレート自体の作りは、ネットの片隅でなかなか見つからないレビューをほじくりまくって調べた結果、ほんの僅差でRRSのほうが良さそうです。
ということで、アメリカから取り寄せるというのが大いに不安ではありますが、Really Right Stuffの「BH-40」を選択。レバークランプに水準器が付いている「BH-40LRⅡ」に決めました。
さあ、購入だ!
ということで、前回(そろそろ新しい三脚が欲しい僕がいろいろ比較してみた)から長々とやってきた三脚&雲台選びですが、ようやく候補が出揃いましたね!
さっそく購入しましょう!オラオラ!お幾ら万円なんだい!
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三脚が80,000円…
雲台が390$…。
D750専用のプレートが190$…。
雲台390$+プレート190$+送料48$=日本円でざっくり75,000円……。
三脚と雲台のセットで155,000円……。
「ないわー」
「三脚と雲台あわせて、15万とか。ないわー。」
「15万ってD7200レンズキットで買えるじゃん。」
「いくら足が大事っていったって、そらないわー。整備兵も足なんて飾りです言うわー。」
「足がついてないがって、やかましいわ、エースならそんなん無くても連邦の白い奴に負けんな。……」
「……ん?」
「ん!?????」
「ぎいやあああああああああああ!!!!!!!」
「ちょっとカメラ止めて!」
「マジで!?バカじゃないのこれ書いてる中の人!!」
ででーん。
というわけで、やってしまいまいた。まいまいた。あばばばば。
かなり悩みに悩み抜いたのですが、最終的には赤いなんとかと呼ばれた変なマスクのおっさんが「足は大事、足は大事……」と枕元でブツブツ呟くようになったので、購入に至ってしまいまいた。まいまいた。
まとめ
とうわけで、長々とお送りしてきましたがついてきていただけているでしょうか。
唇を噛みしめ、血を吐きながらも購入したGITZOの三脚とReally Right Stuffの雲台&L字プレート。
輸血が必要なくらいふらふらではありますが、その分しっかりとD750を支えてくれそうな頑強なシステムです。これで星撮りも捗りそう!
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