目で見たままの感動的な光景が写真に撮れない5つの理由

iPhoneで写真

この世界にはたくさんの感動的な光景が広がっています。

鮮やかな紅葉、空に見える満点の星、胸を打つような夕焼け、遥か高い山の上から見下ろす景観。そんな素晴らしい光景に出会うと思わずカメラを取り出して、その絶景を写真に収めようたくなりますよね!そして思うわけです。

「あれ?なんか目で見るよりショボいな。」

目とカメラって実は全然違うもの!

入ってきた光をレンズで取り入れ、記録させるカメラというのは、目の仕組みに非常に似ています。なのでついついカメラがあれば見たままの光景を撮れると思いがちなんですが、実はまったく違うものだということをまず理解しておきましょう。

画像処理エンジンと脳

カメラは人の目にあたるものがレンズ、脳にあたるものが画像処理エンジンになっています。

最近のカメラは非常に性能がよくなってきていますが、それでも目以上のレンズはありませんし、脳以上の性能の画像処理エンジンは無いのです。人間の目と脳ってほんとスゴイんです。

目で見たままの光景が写真に撮れない理由!

1.カメラは明暗差に弱い

カメラというのは明暗差があるものの撮影にとても弱いんです。逆光の場所で撮影したときに撮りたいものが真っ暗になった経験ありませんか?

逆光ひまわり

夕焼けとひまわりを撮りたくて出かけたのに、ひまわりをきれいに撮ろうと思ったら空が真っ白になってしまいました。

夕焼け シルエット

空の夕焼けを強調すると今度はヒマワリが真っ黒に。ぎゃぼー。

明るいところから暗いところまで、どれくらい写せるかという範囲をダイナミックレンジと言うのですが、このダイナミックレンジが目に比べてカメラはとても狭いのですね。なので、これをきちんと理解しておかないとこのような失敗写真を量産してしまいます。

2.いらないものを脳が勝手に消す

いらないものを消す

例えばこんなふうにキレイな庭園があったとします。うわあ、ステキと思って写真を撮ると、実際にはジャマなものがたくさんあったりするんですね。

例えばこの写真のようにたくさんの人がいたりとか。

いらないものを脳が消す

雑なPhotoshopでの加工ですが、目で見てるときってこんな感じに見えてると思うのです。脳という画像処理エンジンはかなり優秀でいらないものを気にならないように、うまいこと意識の外にやってくれるんですね。

他にも、電線であったり、看板であったり、目で見てるときには気にならないようなものが実際カメラで写真に撮ってみると思っている以上に気になってくることってよくあります。

3.暗い所を見てもノイズがでない

ノイズ軽減後を比較

カメラというのは一定以上の光がないと、適正な露出を得ることができません。足りない時はどうするかというと、感度を上げて入ってきた光を増幅させることになるんですが、そうするとどうしてもノイズが乗ってきてしまいます

キレイな夜景であったり、夜のステキなスナップを撮りたくてもそれを表現したいのに画面がザラザラになってしまうんですね。

人の目はかなり優秀なレンズとセンサーなので、多少暗くてもきちんとキレイに見ることができます。

4.目で見たような階調感が出ない

牛 朝焼け

夕焼けや朝焼けは非常に美しいですよね。特に真っ赤に焼けた赤から太陽が沈み青くなっていくグラデーションというのは素晴らしい光景です。

とはいえ、先ほども言ったとおりカメラのダイナミックレンジというのはとても狭く、目で見ているような赤から青のグラデーションを表現するのってかなり難しいのです。

夕焼けなどに限りません。美しい海のグラデーションや、紅葉、眼下に広がる山々の緑など。世界にはたくさんの美しいグラデーションがありますが、その淡い階調感を全てカメラに表現させようとするのってけっこう苦手だったりします。

5.四角くて小さい写真という世界に閉じ込めてしまう

久住山からの景観

山から見た絶景なんてのはもうめちゃくちゃすばらしいんですが、これも写真で撮りにくい被写体のひとつ。

すごく大きくてスケール感のあるものは、そこであなたが目で見ているからこそ感じられるんですね。実際にデカいわけです。その全身で感じているスケール感を、カメラはどうしても写真という四角くて小さい世界に閉じ込めてしまわないといけないんですね。

山などもそうですが、すごく大きなオブジェだったり建築物なんかを撮りたい時も同様です。

目とカメラは違うものだということをしっかり理解しよう!

せっかくキレイな景色を撮りたいと思ってカメラを買ったのに、撮れないの!?いえいえ、あくまでも「目で見たそのまま」を撮るのが難しいのです。

まずは目とカメラは違うものだということを理解しましょう。そして、目で見たそのままが撮れない代わりに、カメラは「カメラでしか撮れない」ものが撮れるのです。

明暗差に弱いのを逆手にとる

安国寺ドウダンツツジ

明暗差に弱いカメラですが、それならいっそ、その性能を逆手にとりましょう。このようなシルエットの写真などは、実際目で見ると人の姿までかっちり見えてしまい、あまりドラマチックではありません。カメラだからこそ、この幽玄な雰囲気が作れるのです。

スローシャッターを使う

神磯の鳥居

人間の目ではその瞬間しか見えませんが、カメラはシャッタースピードをコントロールすることができます。

いつも見ている光景がまったく違って見える、というのもカメラならではの表現です。

星を美しく撮影する

涸沢の天の川

星の光はとてもか細いのですが、カメラを使うことで天の川もくっきりとあぶり出すことができます。これもシャッタースピードをコントロールできるカメラならでは。

カメラだけに見える世界をみつける

マクロレンズで撮った紫の花

例えばマクロレンズを使えばこのように、普段見ている花でもまったく違った視点で見ることができます。魚眼レンズや広角レンズ、望遠レンズなどを使えば自分の目では見ることのできない視点を見つけることができます。これもカメラならではです。

瞬間を止める

梅 メジロ 羽ばたき

鳥のはばたき、水が飛び散る瞬間、激しいスポーツの一瞬。人の目では追い切れない刹那の瞬間をカメラは捉えることができます。

四角く切りとるから美しい

子猿と母ザル

写真は全てを写すことはできません。この世界をどのように切りとるか。それが写真の本質であり、追い続けるべき命題なのかもしれません。

四角く切りとることで、目で見ているだけでは気づけなかった美しい瞬間、ドラマチックな世界、伝えたい感情を表現できます。難しいですけどね。

まとめ

写真を初めたばかりの頃は「いいカメラを買ったのに、なんだか思ってたように撮れない」なんて壁にぶつかったりするかもしれません。

まずは自分の目と、カメラのレンズっていうのが同じようでまったく違うものだということを理解して、あなたの愛機だからこそ撮れる美しい一瞬を見つけてみましょう。

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