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オールドレンズは簡単にレトロな雰囲気の写真が撮れてとても楽しいものです。
とはいえ、けっこう敷居が高い感じがするのも事実。
そんなオールドレンズの最初の1本に最適な定番の1本がこちらのSuperTakumar 55mmf1.8。
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まずは作例から
こまかいことは置いといて、とりあえず作例を置いておくので見ていってください。
オールドレンズというとなんだか撮って出ししてなんぼみたいなイメージありますが、僕は現像してます。
単にフィルムライクな写真が撮りたいならそれこそフィルムカメラ使ってればいいかと思うので、デジタルカメラにつけるのならばデジの恩恵は十二分に受けておこうというこんたんです。
とはいえ、このレンズでなにがやりたいかというと、フィルムライクな写真です。
現像のプリセットやフィルターなどでフィルムっぽいシミュレーションしてくれるものありますが、結局のところなにをもっていしてフィルムっぽいのかというと、昔のレンズのゆるい描写なのではないのかと思っています。
もちろん、フィルムの独特の色もあるんでしょうが、色はあとでもなんとかなったりするのですが、このレンズのもつアナログな部分をシミュレートさせるのって個人的にはけっこう難しいのです。
現代のレンズの開発者たちが一生懸命、収差がなく、周辺の光量もおちない、ボケもきれい、フレアもゴーストもない。解放でもシャープなレンズを作ろうと無心しているのに、それとは対局に位置するオールドレンズに味があると思っていしまうというちょっとした矛盾。
個人的にはレンズは解放付近でつかうのが一番クセが分かりやすくてすきなので、こういう単焦点レンズを使う時は基本解放で撮っています。
なんてことのない日常の一瞬ですが、まあなんかいいなと思ったらシャッターをきるべきだと思うわけです。
オールドレンズ独特の解放のゆるさが、なんかてっとり早くそれっぽく撮れてしまいます。
お昼の写真ってどうも苦手意識があったんですが、タクマーで撮ってみてああ、こりゃあいいなあと思いました。
多少、空の色もいじってますが、この雰囲気って現代のパキッと写るレンズで撮ってもこんな色合いにもっていくのってけっこう難しいんですよね。
このオールドレンズだからこその描写に、この色をのせることでなんかレトロな雰囲気が出てきて、ただコアラを撮るだけでも非常に楽しいわけです。
ただ撮るだけで楽しいってけっこう大事ですよ、なかなか撮るだけで楽しいなんて経験なかなかできないですからね。
光が差し込んでいる瞬間とかを見つける。たったこんなことだけでうれしくなっちゃうわけです。
タクマーといえばフレア・ゴースト
タクマーといえばこのゴーストが有名ですね。かくいう僕もこれが出したくてタクマー買いました。このリングみたいなやつがゴーストです。
なんか、字面的にこっちのがフレアっぽい気がするんですが、ゴーストです。
けっこうこのゴースト出すのコツがいって、夕方くらいの低くなった太陽の時に出しやすい気がします。しかもけっこう強めの光。空が霞んでいるような日はあんまり出ないかも。
出だしたらやたらと存在感強くでるんですけどね。
もう少し太陽が高い場所にあるときは、こんな虹っぽいゴーストもでました。このへんもクセをつかみながらいろいろと試してみたいですね。
フレアもけっこうでやすいです。全体が白っぽくなってコントラストが低くなっているのがわかるでしょうか?
このへんはいわゆる「オールドレンズの味」の部分だと思うのでうまくつかっていきましょう。個人的にはフレアやゴーストは好きなのです。
画面の下のほう、なんだか変な光が入っていて、ちょっとピンクっぽくなっています。なんか、色んな所から色んな光が入ってくるので光を見つけるのがおもしろくなるレンズです。
ボケはけっこうざわっとしている
ちょっと見やすいように等倍にしています。タクマーのボケはご覧のとおりけっこうザワッとしています。特に枝などの細かいものが背景にあるとざわざわしやすい感じですね。
どっちかというと前ボケのほうがきれいなのかもしれません。
背後がガチャガチャしてなければ、まあわりときれいにボケます。このへんはクセをうまいこと使いこなしてみるといいですね。
f1.8なので、f1.4とかのレンズと比べるとボケもちょっと少なめな感じがします。
周辺光量はかなり落ちる
これは別カットの撮って出し。周辺光量がぼっこり落ちているのがよくわかりますね。
周辺光量が落ちると中央に視線がいきやすくなるという効果があります。なので、わりとあとから周辺の露出さげることが多いのですが、こちらはそんなの必要ないくらいの落ち方です。
このあたりもオールドレンズならではの味の部分だと思うので活用してみましょう。
レンズについて詳しく見てみる
外観
ということで、外観をみていきましょう。
このSuperTakumar 55mmf1.8なんですが、初期型、前期型、後期型とあります。
いちばん数が多いのが僕も持っている後期型になるんですが、この後期型というのはアトムレンズになります。このアトムレンズというのは放射性物質を含んだレンズの総称でして、そのまんま放射線を出しています。
とはいえ、まあ人体に害はないんだろうというくらいの放射線量みたいですね。
人体への害とは別にこのアトムレンズ、デメリットがもう一つあります。それは放射性物質の影響でガラスが黄変していくのです。このレンズもよく見たら少し黄色くなっているのがわかるかと思います。
ただ、この玉はまだそれでもきれいな方だと思います。別にもう1本アトムレンズを持っているのですが、こちらは明らかに色被りするくらい真っ黄色になっているので。
けっこう小さい
SONYのα7ⅢにK&Fのマウントアダプターを介して装着してみました。
α自体がミラーレスカメラなのでコンパクトなんですが、さらにレンズも小さいのでこれだけ首にかけてお散歩するのも楽しいです。
マウントアダプターを外してみるとさらにコンパクトなのがわかりますね。タクマーはM42というマウント。このマウントはスクリューマウントといって、ネジが切ってあってくるくると回してはめるタイプ。
今のマウントの多くは回転させてカチッとはめるバヨネットタイプがほとんどなので、こんなところにもレトロ感があっていいですね。
SuperTakumar 55mmf1.8の後玉を見てみると、こっちにもネジがきってあるのがわかるでしょうか。
たくさん作られたので安い
SONYのαシリーズなどのミラーレスカメラのおかげで、マウントアダプターをかまして使用できるオールドレンズが増えました。ということで、オールドレンズもけっこう流行ってきてますし、昔にくらべるとちょっと値段も上がってきているようです。
そんなオールドレンズブームにもかかわらず、もとの流通量が多かったおかげでいまでもタクマーはけっこう安く手にすることができます。
てっとり早くオールドっぽい描写ができ、フレア・ゴーストがきれい、おまけに安いということでオールドレンズをこれから初めてみたい人にはおすすめの1本になっているのではないかと思います。
まとめ
今ではAmazonとかでも扱っているところが多いのでネットでも簡単に手に入るようになりましたね。
ほんと安いのに素敵な描写をしてくれるレンズ。オールドレンズの初めての1本におすすめです。