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ゴジラ−1.0を見てきました。
ネタバレ有りで感想を書いていきたいと思います。
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あらすじ
戦争を経て、焦土と化してしまった日本。
そんななか現れたゴジラと、戦争を生き抜いた人たちとの戦いが描かれていきます。
戦後という時代。
今回の作品、第二次世界大戦のあとにゴジラが現れるという時代設定でした。
最初、予告を見たときに「果たして戦後の人たちがあんなにでかいゴジラとまともに戦えるのだろうか?」と思っていました。
僕は世代的にいうと「ゴジラvsビオランテ」の頃なんですよね。その後、ゴジラはキングギドラとかモスラと戦ったのを見たように記憶しています。
んで、ゴジラvsビオランテの舞台は現代ではあるんですが、自衛隊がもつ兵器はちょっと近未来な感じでフィクションが入っていました。
そんな近未来な兵器ですら、ゴジラには通用しなかったのに、昭和の、しかも敗戦直後の日本にまともに対抗する術があるんだろうか…。いやない(反語)みたいに考えており、どう立ち向かうんだろうと思ってたんですよね。
蓋を開けてみると、第二次世界大戦直後で主だった兵器は米軍に接収されていながらも、第二次世界大戦末期に試作された局地戦闘機「震電」など、使えるものをかき集めてゴジラに挑んでいきました。
戦後という時代がもつ独特の雰囲気
僕はもちろん戦後という時代を経験していないのですが、それでもその家族だったり、身近な人だったりがその時代を生き抜いてきており、話を聞く機会も多々有りました。
そんな戦後を舞台にする映画というのは、やっぱり独特の雰囲気があります。先述したとおり、ゴジラというとなんだか近未来な雰囲気があったんですが、戦後に出てくると、なんというか一気に生々しくなってくる印象を受けました。
神木隆之介くん演じる主人公の敷島は特攻の任務を受けていながらも、その途中、飛行機が故障したとのウソをついて特攻の任務から逃げ出した過去を持ちます。
生き延びてしまった自分を許せず、戦争のPTSDに苦しみながらも戦後の焼け野原を必死で生き抜く敷島。敷島だけでなく、登場人物たちは戦争という大きな出来事を経験し、それぞれに必死に生きています。
冒頭ではなにもかもが瓦礫と化してしまっていた日本ですが、少しづつ少しづつ復興の兆しをみせ始めたおりに現れるゴジラ。
せっかく戦争を生き延びた日本を、日本の人々を、そして少しづつ復興していった街を、あっというまに再び瓦礫にしてしまうのです。
そして、このシーンでは、焼け野原になった日本を敷島と一緒に生き抜いてきた浜辺美波演じる典子の命をゴジラが奪ってしまいます。
なにやってんねんゴジラ。ちょっと待てと。
現代とか近未来を舞台にしているゴジラだと、どこかフィクションだということが分かって見ているような感じなんですが、戦後にいるゴジラってすごく生々しくて、そこにいる人々がゴジラによって命を奪われ、街を破壊されている様子というのは本当にショッキングで怒りすら覚えるようなシーンでした。
これまでのゴジラ作品では感じられなかったこの雰囲気は戦後をチョイスした監督の意図がばっちりハマっているのではないかと思いました。
1枚絵としてのゴジラの神々しさ
僕が「ゴジラvsビオランテ」を見ていた頃、セットもミニチュアで特撮がメインだったのですが、最近はすっかりCGばかりになりましたね。
CGなので1枚絵としての完成度はやっぱりすごかったです。銀座の街を破壊したゴジラに憤りを感じながらもその神々しいほどの美しさ。今回は憎い適役で出てきているのですが、それでもやっぱりかっこいいなあと思わされてしまいました。
この銀座襲撃のシーンが個人的には一番もりあがったかな。
海神(わだつみ)作戦
そんな神々しくも憎いゴジラを倒すために、民間人が立ち上がり、その計画を立案します。それが海神(わだつみ)作戦。
海中にいるゴジラに、2隻の船を使いフロンガスをくくりつけ、その気泡でつつむことで海底まで一気に沈め、急激な圧力変化でゴジラを倒すというもの。それでも倒せなかった場合、予備の策としてフロンガスと一緒に浮袋をまきつけておき、海底に達した瞬間に開き今度は急浮上させてさらなる圧力変化をさせて倒すというもの。
な…何を言っているのかわからねーと思うが 、おれも何を言っているのかわからなかった
そもそもなんでフロンガスで包むとゴジラが沈むのかよく分からなかったですし、果たしてそれでゴジラが倒せるの?と思ってしまいました。
この作戦を立案した学者も倒せるか分からないですって開き直る始末。まあ、このへんはファンタジーなのであんまり細かいこといってもあれなんで、倒せるもんなんだと飲み込んで鑑賞を続けました。
続けたんです。けどね、続けたながらあれですけど
倒し方しょぼくね…?
なんか、ねえ、もうちょっとドガーンとやっちゃってくれないと、銀座をぶっ壊され、典子の命を奪ったあのゴジラに対して溜飲が下がらないというか…。
さらには水深1500mある相模湾沖に誘い込み、一気にゴジラを沈める設定なんですが、その場面でゴジラが直立しているんですよね。
いやまあ、これは特撮、ファンタジーと思いつつも、やはり心のどこかで突っ込んでしまう。ちょ、おま、それどういう泳ぎ方しとんねん…。
と、いくつかツッコミどころがあるのはあるんですが、そのへんはおおらかな気持ちで見ていってください。
ちょっと先が読める展開
このへんから佳境に入っていくのですが、なんていうんですかね、あれです、結構先が読めます。
大どんでん返しみたいなこともなく、海神(わだつみ)作戦では無事にゴジラにフロンガスを巻き付け一気に沈めてしまいます。
そこでやっぱり息の根が止められなかったので浮袋を広げて急浮上させようとするんですが、途中でゴジラがその浮袋をやぶって急浮上を止めます。
うん、そりゃあそうだよね…。
そこから、船の力だけで上げようとするんですが2隻しかいないので力足らず。これはやばい!といったときに、若いからという理由でこの作戦から外されていた仲間が他の船を連れてきて無事に引き上げます。なんかこの展開もよくあるパターンといった感じ。
さらに抵抗するゴジラに対して、局地戦闘機「震電」にのった敷島が特攻をかけるんですが、この瞬間も「まあ、敷島がいくやろうなぁ」と思いながら見ていたので、予想どおりというか。
その後、実は脱出装置が震電に取り付けられていたので、敷島は無事でした、という展開になるんですが、ちょっと前のシーンでそれっぽい伏線がけっこう見え見えに張られていました。
これ脱出装置になるような気がするなあ
と思って見ていたので、敷島がゴジラに特攻をかけるときの切実な思いとかも感じられず、敷島が生きていたときの安堵の気持ちも感じられず、なんかそうなるだろうなあという展開が普通に進みました。
このへんはもうちょっとこちらの思いをいい意味で裏切っていく展開にしてくれると嬉しかったナァ…。ちょっと伏線が見え見えすぎたんだよナァ…。
とはいえ、全体的にはすごく楽しく見ることができました。すごくエンターテイメントになっていると思います。
まとめ
ゴジラと人間との目線が近く、とても生々しい作品でした。銀座襲撃のシーンなんかは思わず声が漏れてしまうくらい。
シン・ゴジラ以降の作品ということで、やはり比較はされると思うんですが、個人的にはシン・ゴジラよりも好きかなと思います。
新しいゴジラ作品、とても楽しめました。