この記事には広告を含む場合があります。
記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。
Carl Zeiss(カールツァイス)の出している中望遠マクロレンズ「Makro-Planar(マクロプラナー) T* 2/100」
Carl Zeissのレンズはどれも空気感がすごくきれいで好きなんですが、今日はこのマクロプラナー100mmをちょっと紹介してみます。
Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/100
レンズについて、あんまり難しいことをよく知らないので、このレンズを評価するのにどういう風にいったらその良さが伝わるか非常に悩むのですが、まああれですよ。ハンパないです。
語彙が貧弱で正直申し訳ないんです。ただ、すごいもんはすごいとしかいいようがないので、開き直りたいと思う所存ではあるのです。
レンズを評価するときに使われる言葉でよく「開放からシャープ」なんて言ったりするじゃないですか。最近のレンズなんてだいたい開放からシャープでf5.6くらいで最高の写りになって、周辺に減光があるがそれも味みたいなものばかり。
いやいや、まじでこのマクロプラナーは開放からシャープ。
僕は風景撮る時はだいたいライブビューで撮影するんですが、ライブビューでピントを合わせたときの快感というのは、これほんと使ってみないと分からない感じです。
f2.0と明るいのに100mmの中望遠なので被写界深度は薄氷を踏むような薄さなんですが、ピント部の美しさは推して知るべし。シャープなんだけど、なんかいやらしさのないシャープさ。なんかこのシャープさがどぎついレンズもけっこうあるじゃないですか。
Carl Zeiss独特の空気感
これ、なんなんですかね。Carl Zeissのレンズって独特の空気感がありますよね。他にもプラナーやアポゾナーを持っているんですが、他のメーカーにはない空気感。
それはボケの美しさだったり、ヌケのよさだったり、過剰すぎないコントラストだったり、色の出方だったりするんでしょうが、とりあえず小難しいことはほっておいて、Carl Zeissを使っててよかったと思う空気感があります。
中望遠という焦点距離、開放付近のボケの美しさ、そして空気感。ポートレートなんかで使うと、まあすごいの撮れますよ。
逆光時にフレアが出るものの、それもまた良し
最近のレンズはコーティングの技術がすごくて、逆光時のフレアやゴーストをしっかり押さえ込んでいます。Nikonのナノクリスタルコートなんかは素晴らしいですね。
そいういったレンズと比べると、このマクロプラナーは逆光時の性能は正直良くないと言えます。フレアはしっかりでますし、ごらんのとおりゴーストもでます。
ただ、ゴーストも下品な入りかたではなく、これはこれでいい味になったりすると個人的には思っています。この桜は真後ろに西日が沈むんですが、神々しい感じでゴーストが出てくれて、かなり気に入っている1枚です。
フレアもガンガンでるんですが、例えば逆光時のポートレートとか、雰囲気がよくてかなり好きです。
ハーフマクロなので近接撮影もOK
マクロプラナーという名前のとおり、マクロ撮影ができます。とはいえ、本格的なマクロレンズのような等倍撮影はできず、最大撮影倍率は0.5倍のいわゆるハーフマクロというやつです。
[blogcard url=”https://logcamera.com/satuebairitu/″]
目一杯よってみた写真が上の桜の写真です。マクロの世界を撮るというよりは、めっちゃ寄れる中望遠と考えたほうがいいかもしれません。
ただ、このめっちゃ寄れるっていうのこれけっこう大事なんです。100mmくらいの焦点距離になると案外よれないレンズが多いです。
Nikonから最近105mmf1.4のレンズが発売され、ポートレートにもうってつけな出来になっているんですが、じつはあのレンズなんかは最短撮影距離1mとかなり離れたところから撮影しないとピントが合わないんですね。
[blogcard url=”https://logcamera.com/nikon-105mm/″]
このマクロプラナーならガンガンに近寄っていけます。ポートレートでのドアップなんかもいけます。ボケもきれいですし。
絞っても優秀
マクロレンズは近接撮影しかできないと勘違いされてるかたも案外多いのですが、遠景も全然いけます。開放からシャープということは、絞ったらさらに解像してくれるわけです。
[blogcard url=”https://logcamera.com/macro-gokai/″]
中望遠なので圧縮効果も期待できます。漫然と撮るのではなく、切りとるという意識で撮るといいかもしれませんね。
密集した背景のときはちょっとうるさい
ボケが非常に美しいマクロプラナーではあるのですが、お花畑とか細かい枝とかの密集したような背景のときはちょっとボケがうるさくなります。周辺のボケ方みると若干のぐるぐるボケもみられますね。
鏡胴は繰り出しタイプ&マニュアルフォーカス
Carl Zeissのレンズの多くはマニュアルフォーカスです。こちらのMakro-Planarもマニュアル。オートフォーカスになれていると、マニュアルってどうなんだろうと思うかもしれませんが、明るいレンズなのでファインダー内も非常にクリアに見えますし、ピントの山もつかみやすいです。とはいえ、やっぱり被写界深度は非常に薄い。ピントのインジケーターがあるカメラで合焦しているかしっかりチェックするのは必須です。
風景などはライブビューでの撮影するのをおすすめします。
フォーカスリングはしっかりとトルクがあり滑らかです。この滑らかなフォーカスリングを操り、薄い被写界深度のほんの少しの、それでいてシャープな合焦部分を探るのは非常に楽しいです。
鏡胴は繰り出すタイプ。近接撮影するときはレンズがぐんぐんのびていきます。
まとめ
中望遠ならではの空気感が素晴らしいレンズ。ポートレート撮影などでもかなり使い勝手のいい逸品です。
現在はMakro-Planarとしての販売は終了。デザインを一新し「Milvus(ミルバス)」としてリニューアルしています。光学系は変わっていませんが、コーティング等が変更されているみたいですね。MTF曲線を比較してみても性能の向上が見られるので、今から購入されるかたはミルバスの100mmを買われるほうがよさそうです。
とはいえ、クラシカルなデザインも魅力的なこのMakro-Planar。お気に入りの1本です。
[amazonjs asin=”B01AIGB6MQ” locale=”JP” title=”Carl Zeiss 単焦点レンズ MILVUS 2/100M ZF.2 ブラック 823112″]