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Z50IIをレビュー!これを買っとけば間違いないカメラがやってきた!!

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全国1億2千万人のNIKONファンのみなさんこんにちは。またもやカメラを買ってしまったsaizouです。

今回、購入したのはNIKONの最新APS-C機、Z50Ⅱ。

とりあえずお伝えしたいのは、NIKONのAPS-C機の正解が出ましたということです。まず間違いない。これからカメラ始めようと思っている初心者のかたはこれ買っとけば問題ありません。おめでとうございます。

では、なぜこのカメラがNIKONのAPS-Cの正解なのか?実際に撮影してきた写真や動画を見ながら皆さんにお伝えしていきたいと思います。

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オートフォーカスが劇的に進化しました

以前、Z50Ⅱが発表されたときの動画でも触れているのですが今回のZ50ⅡはEXPEED7による

  • オートフォーカス性能
  • 動画性能

の2つの性能ががバキバキに上がっているのではないだろうかと予想したのですが、まさしくその通りになっておりました。

Z50Ⅱがいよいよ発表!性能は?どんな人が買うべきなのか?

フラッグシップモデルであるZ9と同じ画像処理エンジン「EXPEED7」を積んでいるので、オートフォーカス性能もそれに近いものがくるのではないだろうかと思ったわけです。

ただね、Z9が70万、一方Z50Ⅱは10万ちょっとで買えてしまい、50万円以上の価格差があるわけです。

フラッグシップ機に求めることっていろいろあるとは思うんですが、オートフォーカス性能というのはその最も重要な要素のひとつなんですね。

それがたかだか10万そこらのAPS-Cと同等、などと果たして、そんな下剋上を許すのだろうか?という点が気になっており、今回実際に購入して試してみたかったとうわけです。

んで、どうたっだかというとですね、これZ9と同じ感じでつえかましたよ。どうかしてるぜ!!

ちょっとこちら見てほしいんですが、フクロウの瞳をしっかり認識してフォーカスし続けていますね。

顔を動かして反対側を向いても即座に反対側の目にフォーカシングしています。

鴨や白鳥などつぶらな瞳の鳥にもしっかりとフォーカスがあっています。

撮影はしてないんですが、人の瞳の検出なんかもばっちりでした。

実際に撮影した写真も見てみましょう。

この写真拡大してみると

当たり前のように瞳にピントがきています。昔だったら、ピンポイントAFでこの小さい瞳を狙わなければいけなかったようなシチュエーションですよね。

動いている被写体もしっかりと追ってくれました。

飛びたったフクロウの瞳にもしっかりと追従してくれています。

Z9と完全に同じかというと…

Z9譲りのEXPEED7の恩恵を受け、非常にすばらしいオートフォーカスをしているZ50Ⅱ。めちゃくちゃに素晴らしいカメラであることには違いないのですが、じゃあZ9と完全に同じに撮れるか?ということなんですが…

やっぱりね、そこはさすがにフラッグシップ機とAPS-C機の差は感じてしまいました。

まずはブラックアウト。Z9ではリアルライブビューファインダーといって、実際の被写体の動きを常にそのまま表示してくれる機能がありました。

Z50Ⅱではシャッターの間に、ファインダー像がブラックアウトしてしまいます。

これのせいで、僕みたいな動体素人では動く被写体を追いかけきれずに見失ってしまって、ピントが合うとか合わないとかという話ではなくなってしまうんですね。

サイレントモードを使えばブラックアウトせずにも撮影できるのですが、そうなるとローリングシャッター歪みが出てしまうことになります。

さらにはISO感度の耐性の低さ。これはAPS-Cということでセンサーサイズによるデメリットですね。

被写体ブレを軽減させるためにシャッタースピードを上げるんですが、そうするとやはりISO感度を上げざるをえない。

こちらはISO3200で撮影したのを拡大したもの

フルサイズでは許容できていたISO感度でも、APS-C機であるZ50Ⅱではノイズが出たり、それを補正するために細かいディテールがつぶれてしまう、ということになってしまいます。

ISOを上げたくないからといって、シャッタースピードを伸ばせば、微妙な被写体ブレなのかピントが合ってないのかよくわからない、精細さを欠いた絵になってしまいます。

ということで、Z9ではなんにも考えなくてもシャッターを切っていればピントがあった写真が撮れる、という感じでしたが、Z50Ⅱではそれなりに技術や経験、勘みたいなものが必要になるな、という第一印象でした。

とはいえ、あくまでZ9という70万もするフラッグシップ機と比べた場合、というわけでして。むしろ、APS-C機でよくもまあここまで仕上げてきたもんだぜ、というのが率直な感想です。

プリキャプチャー&ハイスピードフレームキャプチャー

プリキャプチャーハイスピードフレームキャプチャーもZ9譲りで使えるようになっているZ50Ⅱ。

撮影枚数こそ最大で秒間30コマとZ9には劣っていますが、まあ、30コマも撮れれば、あとでセレクトがだるくなるくらいの枚数は撮れます。

プリキャプチャーというのはャッターを押した瞬間から最大で1秒間さかのぼって記録することができるというまるでタイムマシンみたいな代物。

実際に撮ってみたのがこちら。

この鳥が羽ばたいている写真なんですが、

これシャッターボタンを押したのはここのタイミングなんですよね。

小鳥ってかなり素早いので、動いたと思ってシャッターを押してもすでに遅くてフレームアウトしてしまうんですが、このプリキャプチャーを使って撮影しておくとこのフレームアウトしたところからこのように遡って保存しておいてくれるんですね。

ですので、タイミングを外してしまった写真でもちゃんと羽ばたいた瞬間を残しておけるという、ものすごい機能。

これがZ9のようなプロ機だけでなく、今回のZ50Ⅱに搭載されました。

動画性能も向上

1秒間の動画で何枚の画像を使われているかというのをフレームレートと呼び、fps(framses per second)表記するのですが、これまでのZ50やZ30、ZfcなどのAPS-C機では4Kでの撮影では30fpsが最大でした。

Z50Ⅱではそれが最大60fpsとなっています。つまり4Kという大きな画像でも1秒間に60枚の画像で動画を撮影することができるようになっているということです。

これによって、より滑らかな動画が撮影できるようになるというわけですね。

さらには、旧モデルではH.264しかなかった圧縮方式に加え、H.265に対応。SDRやNIKON独自のN-logが使えるようになり、撮影後の色調調整を柔軟に行えるようになりました。

動画撮影というと、以前は非常に敷居が高いような気がしていたのですが、本格的な動画作成が身近にあるカメラでできてしまう時代がやってきましたね。

細かい部分も動画撮影しやすいように対応

一眼カメラというと、以前は静止画がメインで、動画はおまけ程度という感覚だったのですが、最近のNIKONさんはムービーに非常に力を入れています。

静止画も動画も両刀でいける、新しい時代のカメラ造りとなってきているなあというのが、今回Z50Ⅱを購入してみての感想です。

商品レビューモード

まずは分かりやすい機能として「商品レビューモード」がつきました。

ユーチューバーさんとかが、商品の紹介をするときにカメラの前にその商品を近づけて見せることってあるんですが、そんなときにうまくピントが合ってないときってよくありますよね。

手のひらで背後を隠して商品にピントを合わせているような動画を見たことある人、多いと思います。

そんなシチュエーションでも、スッとピントを切り替えられるというのがこの商品レビューモードです。

モニターももちろんバリアングル

液晶モニターももちろんバリアングルモニターになっています。

いやね、NIKONさんもたぶん分かっているんですよ。静止画を撮るならバリアングルじゃなくて、上下のみに液晶を傾けられるチルト式のほうが使いやすいということは。

けど、動画、特に自撮り機能をするのにもなんとか対応させたい、ということで折衷案として思いついたのがZ50で採用された謎に180度展開して自撮りができる液晶モニター。これ発売当時はまったく意味がわからなかったんですが、今になってみるとNIKONさんの中でもいろんな紆余曲折があったのだなあと、しみじみしてしまいますね。

ということで、もう最近ではNIKONさんは「うるせえ、今は動画だ!!」ということで、きっちり割り切ってバリアングルモニターにしてきましたね。

僕のようなニコ爺が「スチルではバリアングルは使いにくいのじゃ!!」と口角泡を飛ばしながら言ったところで、もう時代は動画になっているので素直に諦めることにしましょう。

実際、動画、特に自分でYouTube動画を撮影するときなんかはバリアングルがないと撮影しようがありませんからね。

RECランプと赤枠表示

動画撮影中に前面の赤いRECランプがついたり、液晶モニターに分かりやすいよう赤枠表示がされます。

あと、バリアングルで自撮りしているときにも音声レベルインジケーターが出るようになりましたね。Z30では自撮り中、これがでないので、一度マイクが入ってないまま動画を撮影して1時間分くらい没にしたことがあります(白目

このへんの、一見するとなんだか当たり前のように見えるし、たいしたことのないような機能なんですが、これらって実際にカメラ作ってみないとわからなかった部分なんだと思うんですね。

スチルとムービーのハイブリッドカメラができあがりつつある

さっきちょっと言ったんですが、これまでの一眼カメラというのは静止画メインだったわけで、それに特化したものが作られていたわけです。けれど、ここ数年、NIKONさんもそうですが各カメラメーカー、動画もプロレベルで使える、ハイブリッドなカメラというのを作ろうとしている。

その象徴的な変更というのが、今回あったので紹介したいんですが、それがこの動画と静止画の切り替えスイッチ。

このボタン、最近まではDISPボタンにくっつくように配置されていたんですが、今回のZ50Ⅱではモードダイヤルの部分に移されました。これどういう場所かというと、撮影中に親指が置かれている場所なんです。ボタンを配置する場所としてはかなり一等地の場所になるんですね。

これがここに置かれたことで静止画と動画の切り替えが一瞬でできるようになっているわけです。

スチルを撮影しながらも、「あ、ここのカット、動画でも残しておきたいな」という場合、撮影中、ファインダーを覗きながらでも瞬時に切り替えることができるわけですね。

なので、ちょっとここまで喋ってきて思ったんですが、動画に力を入れている、という言葉はちょっと的外れなのかもしれないですね。NIKONさんはスチルとムービーのハイブリッドカメラを作ろうとしているのだと思います。

そして、新しいモデルを作るたびにmm単位での微調整を繰り返しているのだと。

僕がNIKONのカメラを使う最も大きな理由のひとつとして操作性の良さがあるのですが、動画部分でもぬかりがなくその操作性の良さを感じられるカメラとなっています。

イメージングレシピ&ピクチャーコントロール

ボタン配置で言えば、ピクチャーコントロールのボタンが独立しシャッターボタンの近くに配置されました。

こちらも最近、NIKONさんが推している機能ですね。

実際にざっくりとその色味を見ていきましょう。

これまでにもあった「スタンダード」「ナチュラル」「ビビッド」「モノクローム」「ポートレート」「フラット」などに加え、独特のの色合いをしたモードに切り替えることもできます。

さらには、いろんなクリエイターが作ったイメージングレシピをダウンロードして、ピクチャーコントロールに当てることもできます。撮って出しで簡単に雰囲気のある色味で撮影できるのでいいですね。

細かい部分の変更

EXPEED7によるレスポンスの向上

もうちょっと細かい部分も見ていきましょう。

今回、Z9譲りのEXPEED7を積んだことで得られる恩恵は、デカいところではオートフォーカス性能なんですが、実は細かいところのレスポンスも向上しているんですね。

例えば電源をオンにしたときの起動スピードだったり、撮影後の再生時間ののスピードが早くなっています。

Z30と比べてみると、明らかにレスポンスがいいのがわかります。

僕は以前、Z50を購入していたのですが、このへんのレスポンスがフルモデル機と比べて悪く、自然と持ち出さなくなってしまったという経験があります。

こういうのって、ほんと些細なようで、なかなかスペックに現れづらい場所なんですが、実はかなり重要な部分なんですよね。キビキビ撮れるというのはとても大事なのです。

まだそんなに使ってはいませんが、Z9と同じフィーリングでかなり快適に使えています。ここはけっこうデカいですね。

シャッターフィーリングもいい

シャッターフィーリングも非常にいいです。Z30もそんなに悪くはないんですが、比べてみるとやっぱりちょっと違いますね。このへんは好みもあるのですが、Z50Ⅱのシャッターはかなり好きで、連写なんかしていても気持ちいいです。

デザインの変更

グリップはより深くなりました。Z30もけっこう深めでがっしり握れるんですが、Z50Ⅱはさらに深めになっています。

今回の作例ではNIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6VR Sを使ってまして、これけっこうデカいレンズで、コンパクトなZ50Ⅱにつけるとフロントヘビーすぎて使いづらいんじゃないかと心配してましたが、この深いグリップのおかげでしっかりと支えることができました。

オートフォーカスが強いということで、望遠レンズを使っての動体撮影も増えるので、これはけっこう嬉しいです。

また、電子ビューファインダーがあるというのもいいですね。今回鳥を撮ってきましたが、やっぱりファインダーを見ながらだとフォームが安定します。

この電子ビューファインダーも、Z50はかなり出っ張っていて不満な点のひとつだったんですが、ここもコンパクトになりました。

さらには電子ビューファインダーの見え方もかなりいいです。スペック的には輝度が変わっているだけなんですが、かなり見やすくなっている気がします。

−9EV〜19EVまでの検出範囲

くらい場所から明るいところまでしっかりフォーカシングしてくれます。

今回、ちょっとびっくりしたのが、けっこうな逆光で白鳥が黒くなってしまっているような状況でも、きっちり瞳を検出してフォーカシングしたことです。

これまでだったらけっこうしんどかったようなシチュエーションでもしっかりピントをあわせてくれそうですね。

MF時の被写体検出&半押し時拡大解除

僕はオールドレンズを使って撮影することもあるんですが、こういうレンズは基本マニュアルで撮影することになります。

そんなマニュアル撮影で嬉しいのがMF時の被写体検出と半押し時拡大解除。

マニュアルフォーカスでも被写体を検出して瞳を認識してくれるので、拡大表示させたとき一発で瞳の部分を拡大してくれます。

さらには、そこでピントを合わせた後は、シャッターボタンを半押しすることで拡大を解除してくれるので構図を確認、そのままスムーズにシャッターを切ることができます。

ポートレート撮影などで抜群に効果を発揮してくれそうですね。

コスパが最高

ここまで出し惜しみなく機能てんこ盛りにしてきたこのZ50Ⅱなんですが、実売10万ちょっとで買えるということ。

これからNIKONのAPS-C機を買おうと思っているならよっぽどの理由がないかぎりZ50Ⅱを買ったほうがいいのではないかというほど、頭3つ4つくらい飛び出る素晴らしいカメラになりました。

なんなら、現行のフルサイズと比較しても、もし動体撮影をメインでやるのならZ50Ⅱを選んだほうがいい人も少なくないはずです。

それくらい、性能は素晴らしいし、コストパフォーマンスに優れたカメラになっています。

ちょっと気になる点

最後に、いいとこばっかりでもあれなんで、少し気になる点を。

バッテリーは予備が必須

久しぶりのAPS-C機での撮影だったんですが、バッテリーがぜんぜん保たないですね。2〜3時間の撮影であっという間に空になってしまいました。

フルサイズでの撮影でも一応予備も持っていくんですが、交換しないことも多々あるのですが、Z50Ⅱでは必ず一度はバッテリー交換が必要な感じになりそうです。

さらにいただけないのは、バッテリーチャージャーも付属しないということ。これはコストカットの一環なんでしょうが、バッテリー容量が少なく予備が必須なのにチャージャーがなければ、予備のバッテリーをいちいちカメラから入れ替えて充電させなければいけないということになります。

せっかく本格的に撮影できるカメラなので、バッテリー関連のものは、購入時にしっかり揃えておいたほうがいいですね。

まとめ

では最後にちょっとまとめてみましょう。

今回のZ50Ⅱなんですが

  • オートフォーカス性能が非常にいい。まるでZ9を使っているような感覚で使える
  • 動画性能が向上し、スチルとムービー両方がしっかりと撮影できるハイブリッドなカメラができあがりつつある
  • Z9ゆずりの高性能画像処理エンジンEXPEED7を使うことでカメラのレスポンスが非常に良くなった
  • デザインも刷新され操作性も増した
  • 細かい機能も追加され使いやすく。ファームウェアアップデートで今後の進化も期待できる
  • そんなカメラが10万ちょっとで買えるという大盤振る舞い

という素晴らしいカメラになりました。

これからカメラを始めたいというかたにはとにかくおすすめなモデルです。僕自身、いろいろなカメラを持っていますが、かなり満足度が高いです。

非常にいい買い物になりました。