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水の中に写り込んだもう一つの世界。鏡のような風景は非常に美しいですね。
風景が水に反射することをリフレクションと呼びます。
普段の生活しているとなかなか気づかないことが多いのですが、僕たちの周りにはたくさんのリフレクションが隠れています。
鏡のような素敵な世界の撮影にチャレンジしてみましょう!
リフレクションの見つけ方
日本人は反射するものが好き?
このリフレクション写真なんですが、日本人は特に大好き。
鏡のような世界が撮れるといわれるウユニ塩湖。こちら、乾季には水が無くなるんですが欧米人はむしろそちらの方が好きなようです。雨季の水がたまって空を反射させる時期が好きなのは圧倒的に日本人。
三種の神器に鏡が入ったりと、日本人は昔から反射するものに特別な思いを抱くのかもしれませんね。
水があるところはリフレクションのチャンス!
池や湖、はたまた水たまりなど。 風がなく水面が凪いでるときには多かれ少なかれ風景を反射しています。
大きな池や湖で狙うリフレクションはダイナミックですし撮影もしやすいでしょう。 水たまりなど「意外なところで見つけるリフレクション」は写真としての面白さに一役買ってくれます。
水に写ってる景色はなかなか気づきにくいのですが、「水のある場所=リフレクションが撮れるかもしれない」と頭の片隅に置いておくと、せっかくのリフレクションのチャンスを逃さずにすむでしょう。
ライトアップはリフレクションが撮りやすい
夜にライトアップされた被写体は昼に比べてリフレクションが目立つようになります。
まさしく鏡に反射しているようなゴージャスな写真が撮りやすいのでリフレクションにチャレンジしてみたい方はまずライトアップを狙ってみるのもいいでしょう。
風の無い日を狙う
水面に波があるとキレイなリフレクションになりません。
風の少ない日、できれば無風のタイミングを狙うと水面が鏡のようになりキレイなリフレクションを撮ることができます。
水面に出来るだけ近づき低い位置から撮る
立っていると角度の関係から、空ばかり入ってしまうことになります。
空をリフレクションさせるのも面白いですが、やっぱり目の前に広がっている風景が鏡のように反射しているのがリフレクションの魅力。
出来るだけ低く、水面に近くことで今まで見えなかったリフレクションにも気づくことができるでしょう。
PLフィルターは使わない
便利な撮影アイテムであるPLフィルターですが、リフレクション撮影の時は外しておきましょう。 なぜかというとPLフィルターは反射している光を取り除く効果があるためです。
リフレクションというのは反射している光なので、PLフィルターをつけるとその光が除去されてしまい水の中が透けて見えてしまうんですね。
水の中にいる魚とか池の底を狙いたいならPLフィルターが必要ですが、リフレクションを狙う場合は外しておきましょう。
あると便利な機材
三脚
リフレクションはライトアップのときなど、暗い時間帯に撮ることも少なくありません。
また、狙い方にもよりますが絞りもパンフォーカス気味にすることが多く、けっこう絞ることになります。そういった場合にもISOを上げずブレずに撮影することができるので三脚があると便利です。
しかし、けっこう低めのアングルから狙うことが多くなるので、センターポールが外せるもので三脚の足があまり長くないもののほうが使いやすいです。
地面スレスレを狙うような場合にはミニ三脚なんかもいいですね。
初心者からマニアまで!あなたにピッタリなおすすめの三脚の選び方!!
広角レンズ
こちらも構図の作り方によりますが、広角レンズを水面ギリギリまで近づけたほうがリフレクションの部分を大きく映し出すことができます。このような水たまりであっても、広角レンズを使ってしっかりとリフレクションが狙えるんですね。
リフレクションが撮影できる場所は日常のいろんな場所にも潜んでいるので広角レンズでいろいろと構図を探してみましょう。
ハーフND
シチュエーションによってはハーフNDフィルターがあると便利です。
リフレクションというのは反射なので、実像よりも暗くなっているような場面がよくあるのです。
あとから現像で持ち上げることもできますが、ハーフNDフィルターがあれば現地で調整ができますし、レタッチ耐性も高い写真を撮影することができます。
チルトシフトモニターのあるカメラ
地面スレスレにカメラを構えることも多いので、その態勢でファインダーを見るのはけっこう大変です。
チルトシフトモニターやバリアングルモニターのあるカメラだと低いアングルで構えたときも液晶モニターで構図が確認でき非常に便利。
カメラ・撮影の設定
リフレクションを撮る際のカメラの設定のおすすめを書いておきます。これが正解というわけではなく、シチュエーションや被写体によって設定は変わってくるので、あくまで目安にしておいてくださいね。
絞り
カメラから被写体の距離が離れていて、なおかつリフレクションが映っているもの、例えば水たまりなどが近い場合はどちらかがボケてしまうことがあります。
こちらの写真では手前の近い水たまりの部分にピントを合わせているので、奥がボケてしまっています。
これはこれでおもしろかったりもするのですが、リフレクションは対称性が美しいので、f8〜f11、場合によってはf16やf22を使ってもいいでしょう。ただ、f16以上は回折現象で解像が失われることもあるので気をつけましょう。
回折現象が気になるなら被写界深度合成するのもありです。
シャッタースピード
風がない日でも水面は少し動いているので、シャッタースピードはできるだけ早いほうがいいでしょう。
一方でISOもできるだけ低いほうがいいので、その日の水面の状況を見てちょうどいい塩梅のシャッタースピードを見つけましょう。
一方で、シャッタースピードが長めに撮影すると、このように朧気な雰囲気のリフレクションになります。このへんも「どういうものを撮りたいか?」によって変わってくるので自由な発想をもって撮影しましょう。
構図は2分割構図がベタ
リフレクションを撮影するときにはまず2分割構図を試してみるといいでしょう。もちろん3分割とか実像とリフのバランスのとり方はいろいろと自由に選んでもらっていいのですが、なんだかんだで安定するのは2分割構図です。
そもそもなぜリフレクションが美しいか?という話になるのですが、やはりこれは対称性があるからだといえます。
人間というのは本能的に対称性があるものを美しいと感じます。例えば対称性の高い顔は美しく感じるという研究データもあります。顔だけでなく昆虫の模様や植物の造形など対称的になものを好む傾向があるんですね。
対称的なものは視覚的に認知しやすくそれを心地よく感じるからです。これはゲシュタルトの法則のひとつとしても知られています。
実像とリフレクションのバランスがどちらかに偏ってしまうと、この対称性が崩れてしまうので少しバランスが悪くなってしまうんですね。そのへんのバランス感覚まで作品に落とし込めるのなら2分割構図でなくてもぜんぜんありだと思います。
いろんな角度からリフを探しみる
リフレクションはいろんなアングルを試してみることが肝心です。
低い位置からだと目の前にある被写体を広く写せますし、高い位置からだとこの写真のように空の様子を写し込むことができます。
また、水面だけでなく反射があればいろんなアイデアでリフレクションの写真が撮れるのでいろいろ試してみましょう。
上下反転させてもおもしろい
虚像であるのに、鏡のようにおだやかな水面に映し出されて実像のようになっているものを上下反転させると、とても不思議な雰囲気になります。この写真は写真の上下を反転させています。
本当はこんな感じになっていて、手前にあるのが水面のほとりの落ち葉であることがわかりますが、上下反転させると一瞬どんな写真かと混乱してしまって、その写真に引き込むことができます。
リフレクションが撮りやすいポイント
湖
広い水面は、広範囲のリフレクションを撮れるのですが、そのぶん風の影響も受けやすいものです。
湖はわりと波が立つ場所も多いですよね。 風のない日を見計らってリフレクションをゲットしましょう。
池
湖と比べると池は波が立ちにくい場所。 景観がいいところも多いのでリフレクションがゲットしやすいポイントですね。
とりあえずキレイな風景と池を見つけたら、リフってないかチェックしてみるといいでしょう。
田んぼ
春のはじめ、田植えをする直前に水をはられたばかりの田んぼは絶好のリフレクションのチャンスです。
棚田などはその風景自体も美しいですが、空の色が全面で反射様子もキレイでしょう。
水たまり
水たまりは雨が降ったあと突然あらわれるリフレクション。
基本的にはどこにでもあらわれる可能性があるのであなたの身近なところで気づかなかった素晴らしい光景をゲットできるかもしれません。
水たまりはそんなに大きくないので、できるだけ低くカメラを近づけて撮るのがポイントです。
川
川は水が流れているので一見リフレクションしにくそうですが、流れの穏やかな川はけっこうリフったりします。
多少、水面のゆらぎがあったりするもののそんなに気にならないことも多いので、ぜひチャレンジしてみましょう。
床
ピカピカに磨かれた床やテーブルなど、以外なところでリフレクションすることがあります。
とにかく反射してるとなんだかそれっぽい感じになるので貪欲に探していきましょう。
星
星の明かりはか細いようで、けっこう強いんですね。 なので、星の日周運動や天の川などリフレクションさせることができます。
高感度で撮影することになると思うのです、ノイズ処理は必須ですね。
現像方法
リフレクション写真は、そのままだとちょっと目立たないことが多いです。
現像で少し工夫することで、ギャンギャンにリフらせることも可能なのでお好みで調整してみましょう。
段階フィルターを活用する
段階フィルターを活用することでリフレクションしてる部分にだけ効果をかけることができます。
露出をあげると、少し暗い部分が浮き上がりまさしく鏡のような世界になってきます。 明瞭度や彩度を上げるとコッテリとしたHDRっぽい仕上げにすることも可能です。
水辺の部分はわりと直線的なことが多いので、段階フィルターでだいたいうまくいくと思いますが場合によっては円形フィルターなども活用するといいでしょう。
全体のコントラストを上げるとパキッとする
リフレクションの部分を段階フィルターで持ち上げたあと、今度は全体の部分のコントラストを上げてやるとパキパキした雰囲気になり、鏡で写ってる感が増します。
コントラストを上げすぎたなと思ったらトーンカーブで調整してみるのもいいと思います。
まとめ
リフレクションの写真は、けっこうてっとり早くそれっぽい雰囲気のが撮れるので非常にオススメです。
定番ポイントはもちろん、思いもよらないところでリフレクション見つけるとおもしろい写真になるのでいろいろ試してみてくださいね。