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僕は写真撮影が趣味なのですが、文系なイメージとは裏腹に案外野外での活動が多く、毎年冬になると防寒対策について悩まされます。
撮影場所までは汗かくほど歩くのに、たどりついたら6時間くらい動かないまま寒さに耐えて撮影、なんてこともあるのですが、そんな経験を通して感じたことや知ったことをまとめてみます。
登山もするので、基本的には登山での考え方をベースに写真撮影にどう流用するか書いてみます。釣りやバイク、街着などいろんな場面でも使えると思います。
防寒の基礎知識
まずは「なぜ寒さを感じる」のか、そして「寒さを感じないためにはどうしたらいいか?」ということを基礎知識として知っておきましょう。
寒さの原因となるのは大きく3つ「気温」「風」「濡れ」です。
寒さの原因
気温
気温はもうそのまんまですね。春先や夏の終わりなどの暖かい季節でも夜に長時間動かないままいると想像以上に冷えてきます。秋や氷点下になるような冬などはしっかり気温の低下から身を守る必要があります。
風
風を体に受けることによって体温は奪われてしまい、寒さを感じる原因となります。風速◯m/sだと体感温度が◯度下がる、なんてよく聞きますよね。気温が低い場合、さらに風がもたらす影響というのは強くなってくるので、風を通さない対策も講じなければいけません。
濡れ
濡れることでその水分が気化する時に体温は失われます。雨や雪はもちろんのこと、体から出る汗なども濡れの原因となります。防寒対策がやっかいなのが、この濡れ。外側からの水はある程度防ぐことはできますが、内側からの汗はどうしようもありませんよね。
どんなに寒い冬だろうと激しい運動をすればどうしても汗をかいてしまいます。この濡れた体をいかにドライな状態にするかというのも重要なポイントです。
暖かくするためには
では、冬の寒さから身を守り、暖かくするためにはどうしたらいいのか考えてみます。基本的に人間は自分の体温があるので、この体温をうまく活用してやることが重要です。
寒さの原因をシャットアウトする
とりあえずは寒さの原因となるものをシャットアウトしましょう。先述した「気温・風・濡れ」から身を守ってやればいいのです。
風や雪、雨などから身を守るために防風・防水性のある衣服に身をつつむ、肌をドライに保ってくれる肌着を着たりすることで寒さの原因をシャットアウトできます。
空気の暖かい層を作る
人間は体温という熱を持っています。その熱を外に逃さないようにすると共に、体の周りに空気の暖かい層を作ってやります。この暖かい空気の層をうまく作れると体を暖かく包めるようになります。
血液を効率的に循環させる
体の中の熱は血液によって循環します。なので、この血液の循環を阻害しないようにすることが大切です。あまりに重ね着しすぎて体が締め付けられるように感じるときは血流が悪くなっているので、逆に寒くなってしまいます。
冬になると寒くてたくさん重ね着して服がパンパンになっている人をたまに見かけますが、これは逆効果なんですね。同じように靴下を2枚重ねたりするのもNGです。靴下はけっこう締め付けきついので、血流が悪くなり、冷える原因となります。
毛細血管は熱を放出しやすい場所なので、毛細血管が集まる手足や耳などをきちんと防寒しておくのも大切です。
動くか、動かないか?
寒さから身を守るだけなら、とにかく暖かい格好をすればいいのですが、困るのは寒い中、運動を伴うような場面です。
ちょっと運動するだけで一気に体温は上がりますし、そうするとどうしても汗をかいてしまいます。防寒具を着用しているのなら簡単にオーバーヒートしてしまうでしょう。そうやってオーバーヒートした体を冷やすためにかいた汗は今度は一気に体温を奪ってしまいます。いわゆる汗冷えというやつです。
着用している衣服によってはその汗が繊維にずっと残ってしまい、延々と体温を奪われてしまうということになります。なので、運動を伴う防寒を考える場合はそのかいた汗をどうやって効率的にドライな状態にするか気をつける必要があります。
運動を伴う防寒には綿(コットン)やヒートテックの衣服は向かない
肌触りのいい綿(コットン)はいろんな衣服に使われている繊維ですが、吸水性が高い分しっかり保水してしまい、また濡れてしまうと乾きが遅いという特徴があります。ですので、寒い日に運動するような場合、運動を終えた後延々と体温を奪われつづけます。
ユニクロのヒートテックも冬の定番となっていますが、これにはレーヨンという素材が使われています。吸収した水分を使用して発熱するという特徴がありますが、一方で乾きにくいという性質も持っています。運動する場合はかいた汗でどんどん暖かくなりさらに汗をかくのに、その後溜め込んだ水分は乾かないため、やはり綿と同じようにどんどんと体温を奪ってしまいます。
動く場合は吸湿・速乾性の高い衣服を選ぶ
運動を伴う場合の防寒では、書いた汗を素早く吸収し、その汗をいかに早く乾かせるかというのが重要な要素になってきます。
具体的にはポリエステルやメリノウールといった素材が吸収・速乾性の高い衣服になります。また、汗をかく肌に近いほどその性能は重要になるので、肌着を選ぶ際はしっかり素材に注目しましょう。
動かない場合ならヒートテックなどもあり
写真の撮影などは、撮影場所が駐車場からすぐ近くなんてこともあります。運動を伴わず、ただ寒さに耐えるだけならヒートテックはコストも安いですし選択肢のひとつとしてもいいと思います。
レイヤリングで寒さから身を守る
寒さや濡れが命の危機に直結するような登山では、衣服選びなどもいろいろと試行錯誤されてきました。そのもっとも重要な要素の一つがレイヤリングという考え方です。これは、わかりやすく言うと重ね着のことですね。
運動中は暑くなりすぎず、停滞時には寒さを感じさせない、というのが理想ではありますが、それを1枚の服でやるには無理があります。熱い時には脱いで、寒い時には着込む、言ってると案外簡単なようですが、登山という、気温も運動量も目まぐるしく変わるシビアな環境にもしっかり対応するためにはこのレイヤリングという考え方が非常に大事になってきます。
そいういったシビアな環境にも対応できるので、登山だけでなく、写真撮影、釣り、自転車や街着などでも応用が効く考えだと思うので紹介してみます。
基本はアウター・ミドル・ベースの3層の構造を作る
雨や雪、風など外からの寒さから身を守るアウターレイヤー。アウターレイヤーの下に着て暖かい空気の層を作るミドルレイヤー。かいた汗を素早く吸収し効率的に蒸発させることで肌をドライに保つためのベースレイヤー。
これらをうまく組み合わせることで寒さの原因である「気温・風・濡れ」から体を守り、空気の暖かい層を効率的に作り出します。また、複数枚の衣服をレイヤリング(重ね着)するので暑い時には脱ぐ、寒い時には着込むというように状況に応じて対応することができます。
では、具体的に見ていきましょう。
アウターレイヤー
寒さの原因となる雨・雪・風。
通常の衣服では水や風を通してしまいますので、それらをしっかりシャットアウトできるものを1番外側に着用します。防水性・防風性の高いものをアウターレイヤーといいます。
例えば、雨合羽などは雨や風を中に通さないのでアウターレイヤーといえるわけです。
雨や雪などで濡れる可能性があるのなら防水性のあるものが必要ですが、そうでなければ防風性がしっかりしているもので十分です。運動を伴う場合があるのなら透湿性のある生地のものを選びましょう。
ハードシェルやソフトシェル、レインウェア、ウインドブレーカーなどがこのアウターレイヤーに該当します。
ミドルレイヤー
アウターレイヤーの下に着るのが保温性能のあるミドルレイヤー。寒さの原因をアウターでシャットアウトし、暖かい空気の層を効果的に作り出すのがこのミドルレイヤーの役割です。
1番イメージしやすいのがダウンではないでしょうか。ダウンジャケットの中にたくさん詰め込まれた羽毛はたっぷりと暖かい空気の層を蓄えてくれます。
運動を伴うことがないのであればとにかく暖かいものを着込めばいいのですが、ちょっと小高い丘に登ったり、撮影場所まで少しあるくような場合でも体温はいっきに上がっていきます。
ミドルレイヤーをずっと着たまま行動するのか、こまめに脱ぎ着するのか、汗をたくさんかくのか、雨天の中行動するのか。いろんな場面でいろんなミドルレイヤーを賢くチョイスする必要があります。
ダウンを始め、フリースや化繊ダウンなどがミドルレイヤーです。
ベースレイヤー
肌に直接触れる部分、いわゆる肌着がこのベースレイヤーと言われます。
汗をかかなくても、人間の体からは自然と水蒸気を発散しています。汗や水蒸気を効率的に吸い上げ、外に逃がすことは、汗冷えから体を守り体温を低下することを防ぐことができます。
汗をかくような運動を伴う場合は、非常に大事になるのがこのベースレイヤー。吸水性、吸湿性、速乾性、保温性を求められるので、ポリエステルやメリノウールなどの肌着を選びたいです。
アウターレイヤー
では実際にどんなものを選んだらいいのか見ていきたいと思います。まずはアウターレイヤー。
アウターレイヤーは寒さの原因である、雨・雪・風をシャットアウトするものだと前述しました。とはいえ、この雨・雪・風によっても必要になってくるアウターは変わってきます。
いろんな場面に対応できるアウターだと使いやすいんですが、コストもかかりやすいというデメリットもあります。場合によってはオーバースペックすぎる場合もあるので、どこでどんなふうに使うかしっかりと考えたいところです。
アウターはシェル(殻)とも呼ばれ、ハードシェルとソフトシェルの2つがあります。
保温はミドルレイヤーで調節するので、アウターは基本ペラペラなんですが、中には中綿やダウンなどが入るようなアウターとミドルを兼用するものもあります。中綿の入っているタイプはそれ自体が暖かいのですが、暑くなったときの調節が難しかったりします。
ゴアテックス
ハードシェルの多くはゴアテックスという素材を使って作られています。この素材は水の分子よりも小さい穴が無数に開いており、水の侵入を防ぎつつ水蒸気は通すというもの。登山などでは雨や雪に降られた場合、水の侵入を防がないといけないのですが、運動していれば汗をかいてしまいます。これが水蒸気を通さない材質であれば、内側でガンガンに蒸れてしまい、汗冷えの原因になってしまうのです。
ということで、水蒸気を通すゴアテックスは運動を伴う場合のアウターとしては必須ともいえる素晴らしい素材なんですね。とはいえ、ゴアテックスのアウターを着ていれば蒸れないかというと、そんなこともなく、あくまでも他の完全防水の素材と比べればマシという程度ではありますが。
そんな素晴らしい素材であるゴアテックスなんですが、大きなデメリットとしては非常にコストが高いこと。これを使っているだけで一気に価格が跳ね上がってしまいます。
もしも、運動を伴わない場合だったり、そもそも雨や雪での環境を想定していないのであれば、オーバースペックになります。
雨や雪で使う場合でも、現在ではいろんなメーカーから防水透湿素材のあるものが開発されています。そういったものを活用するのもいいでしょう。
ハードシェル
防水性・防風性のあるものをハードシェルと呼びます。ハードシェルというと、基本的には雪山を想定して作られているもののことをいいますが、レインウェアも防水・防風性があるのでハードシェルと言えます。
ゴアテックスを使い、冬の山の吹雪に耐えられるようなものなどはかなり作りがしっかりしていますが、その分価格も跳ね上がります。そもそも山で死なないために作られているので平地で使う分にはコストに見合ったリターンは得られないかなと思います。
レインウェア
冬山の猛吹雪のなかでの行動、とまではいかないものの、平地の雪や雨の中で活動するのならレインウェアの出番です。防風性もあるのでしっかり寒さから守ってくれます。似たようなもので、釣り用のゴアテックスのアウターなどもいいかもしれません。
ソフトシェル
ハードシェルは防水防風性を有した衣服ですが、その分どうしても動きにくかったり、着心地が悪かったり、透湿性がイマイチだったりします。実際、そこまでのスペックを求めるような場面もないことも少なくありません。
そういった中で開発されてきた、動きやすさや着心地、通気性を有しながらも、風からしっかり身を守り、ある程度の雨や雪なら撥水してくれるようなもののことをソフトシェルといいます。
ストレッチもきき、着心地も非常にいいので、レイヤリングをうまく調節することでいろんな場面で使用できます。雨や雪でずぶ濡れになるような場面でないのなら、ソフトシェルをアウターに選ぶのはいい選択肢だと思います。
ダウンジャケット
ダウン自体は内部に暖かい空気を蓄える、ミドルレイヤーに分類されますが、表面の生地に防水性のあるゴアテックスや防風性のあるナイロンなどを使用し、アウターと兼用できるようなタイプがあります。
ただただ、寒さに耐えるような場面ではこのダウンジャケットを選択するのもいいでしょう。デメリットしてはアウターとミドルが一緒になっているので、温度調整をうまく出来ない点です。
また、ゴアテックスなどを使用している場合はかなりゴワゴワとかさばります。着脱をこまめにするのがレイヤリングの基本なんですが、行動を伴う場合で一気にオーバーヒートしてしたとき、脱いだダウンジャケットがかさばって邪魔になるということもあります。
ミドルレイヤー
暖かい空気を溜め込む、防寒の肝となるのがこのミドルレイヤー。空気を溜め込む必要があるので、アウターレイヤーで押しつぶしてしまわないよう、ゆったりと着れるよううまくサイズを合わせておきたいです。
寒さに耐えるのならとにかくこのミドルを分厚くしてやればいいのですが、運動を伴う場合など、いろんなシチュエーションでやっぱり最適解が変わってきてしまいます。
ダウン
暖かい空気を溜め込むのならダウンが最強です。とにかく寒さから身を守りたいのならば選ぶべきはダウンの入った衣服。あとはどれくらいの寒さに耐えるかでその暑さを選んでやればいいのです。
ダウンはふくらむことで暖かい空気の層を蓄えることができます。このかさの具合はフィルパワー(FP)という数値であらわされます。
また、ダウンは空気を蓄えればかさが増しますが、押しつぶすことでかなりコンパクトにすることができるのも大きなメリットの一つです。これによって行動中はザックなどの片隅に邪魔にならないよう携行することができ、到着し停滞して寒くなってきたら着込めばいいのです。
そんなダウンなんですが、大きな弱点が濡れに弱いということ。中身は羽毛なので濡れてしまうとその羽根が水で潰れてしまい、使い物にならなくなってしまいます。表面をゴアテックスなどで覆ってあるようなダウンジャケットもありますが、汗をかいたりして中から蒸れてしまうこともあります。そういった場合でも性能が下がってしまいます。
なので濡れないで使用できるようしっかり対策が必要です。
ダウンの暖かさはそのかさにあります。アウターを着ることでそのかさをつぶしてしまっては本来の保温性が失われてしまうので注意しましょう。ナイロン性のものが多いのでダウン単体でも風をとおさないタイプが多いですし、多少の雪ぐらいであれば濡れることはありません。アウター代わりにつかうこともできるでしょう。
フリース
フリースは起毛加工させた衣服のことを指します。この起毛した部分に暖かい空気を溜め込むのです。
保温力はダウンに劣るものの、水に濡れしまっても保温性が失われにくいです。また、通気性が非常によく、きちんと保温させるにはしっかり風をシャットアウトするアウターが必要です。しかし、行動して暑くなってきたときでもアウターの前を開けてやるだけで熱をうまく逃がすことができるので、行動しながらの温度調整がしやすいというメリットもあります。
ダウンが停滞時に着込むのに対し、フリースは行動中でも着用できるので、状況に応じてダウンとフリースを使い分けるのがいいでしょう。
デメリットとしては、起毛させた衣服なのでけっこうかさばること。
化繊インサレーション
ダウンは濡れに弱い、フリースはかさばる、という弱点があるのですが、それらのデメリットを打ち消すのが最近流行っている化繊インサレーション。
化繊綿を使った化繊インサレーションは、濡れに強い、速乾性がある、圧縮性がある、軽くて暖かいというダウンとフリースのいいとこどりのような衣服です。
ソフトシェル感覚で羽織ることができるので小雨程度であればアウターと兼用してもいいですし、汗抜けもバツグンなので行動中に着用しても問題ありません。着心地もかなりいいものが多いです。
ベースレイヤー
汗を吸収し、その水分を外へ逃がす役目を担うのがベースレイヤー。基本はポリエステルかウールの素材のものを選ぶことになります。もしも運動を伴わないような場合で、防寒だけを考えるならそこまで気にしなくても暖かい肌着を着こめばいいと思います。
さて、そんななかでも冬の防寒を考えた時に圧倒的におすすめなのがメリノウールを使ったベースレイヤー。
メリノ種の羊からとった最高級のウールであるメリノウールは繊維が非常に細いので、一般的にイメージするウールのように肌にチクチクする感じがありません。
羊の毛がたっぷり暖かい空気を含むので保温性も非常に高くこれだけでもかなり暖かさを感じます。また、吸水性が高く運動したりちょっと暑くなったりして汗をかいても肌をドライに保ってくれます。水分を含むと発熱するという特徴があり、その水分もゆるやかに蒸散させてくれるので汗冷えすることがありません。
天然の抗菌作用もあり、匂いがつきにくいのも非常に大きなメリット。びっくりするくらい匂いません。
アウターやミドルはいろんな選択肢がありますが、冬、防寒のためのベースレイヤーを選ぶのならメリノウール製のものをおすすめします。
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下半身の防寒
下半身の防寒もアウター・ミドル・ベースの各レイヤリングを基本に考えれば問題ありません。
ベースレイヤー
ベースレイヤーはやはりメリノウールのタイツを着用するのがおすすめです。気を付けたいのはあんまり分厚いタイツを履いていると、寒さには強いんですが、暑くなったから脱ぎたいってときにちょっと困ります。温度調整のしやすいレイヤリングを心がける必要があります。
ミドルレイヤー
ズボンにもダウンや化繊インサレーションがあります。これらも運動を伴うのか、雨や雪に濡れる可能性があるのかなど、状況ごとにいろんなものを使いわけてみましょう。
アウターレイヤー
アウターレイヤーとなる部分にはパンツタイプとビブタイプの2つがあります。
ビブとはズボンの丈が胸のあたりまであり、サスペンダーで履くズボンです。雪に侵入を防いだり、上半身と下半身のスキマから風が侵入するのを防げるのでより保温性の高いタイプになっています。かさばったり、着脱がしにくいので、こちらも状況に応じて使い分けましょう。
手袋(グローブ)
どんなに防寒具に身をつつんでいてもどこか一部分、弱い場所があると一気に耐えられなくなります。手足というのは毛細血管が多い部分で非常に冷えやすい場所。これらもきちんと防寒しておきましょう。
写真の撮影の場合はセッティングさえ終わってしまえば、ポケットなどに手をつっこんでいればいいこともあります。手先を動かしやすいようなものを選ぶのも大切です。
手袋の場合もやはり同じようにレイヤリングが必要になってきます。保温性のあるミドルレイヤーとしての手袋と、雪や雨などに濡れず、風を防ぐアウターレイヤーとしての手袋。これらをしっかり使い分けましょう。
5本指・3歩指・ミトンタイプ
5本指であれば細かい作業をしやすいというメリットがあります。この指の数が少なくなるほど作業がしにくくなるぶん、保温性がましてきます。
アウターグローブをどんなタイプにするかはどこまで細かい作業をするかによって変わってきます。撮影時のセッティングは素手やインナーグローブなどで行い、撮影が始まるまでの停滞時間まっているだけの時にはミトンタイプというのもいいかと思います。
指先の出るタイプ
中には指先の出るタイプのものもありあます。カメラのセッティングやレンズ交換など細かい作業を要求される場合が多いです。グローブをしたままだと機材の落下などの危険性もあるので、このタイプを選ぶのもいいかもしれません。
中には指先が出るうえからミトンを被せられるような手袋もあります、保温性は若干おとりますが、フォトグラファーには使いやすいでしょう。
靴下
個人的には最も悩ましいのが、足元の防寒。上下の衣服はとにかく着込めばいいですし、手先はポケットにつっこんでいればけっこう暖かいのです。
しかし、この足元というのはどうしても防寒しにくい上、足自体がけっこう汗をかきすぐに濡れてしまいます。冬の寒さも足元からくるので、どうしても穴になりやすい部分。可能であればできるだけお金をかけてしっかり守りたい部分です。
靴下は重ね履きしない
足元は毛細血管も多く、上から体重を支えるのでただでさえ血流の悪くなる部分です。冬にはついつい靴下を重ね履きしてしまいますが、これは締め付けがきつくなってしまい血流をさまたげる要因となってしまいます。靴下をレイヤリングするという考え方もありますが、普段使いで使っているような靴下は重ね履きしないほうがいいでしょう。
靴下もやっぱりメリノウール製がおすすめ
保温性を考えた場合、やはりベースレイヤーと同じくメリノウール製のものを使うのをおすすめします。メリノウールをふんだんに使い、厚手になっているものが暖かいです。
このメリノウールの暖かい靴下というのは、普通に履く靴下とちがってかなり厚手になっています。靴を履いた時にこの厚手のクッションをつぶしてしまうと、暖かい空気が逃げてしまいます。靴を選ぶ際には必ず靴下も一緒に試着して、内部に余裕がある組み合わせにしましょう。
靴
靴下を選んだら、そのかさ(ロフト)を潰さないようなサイズの靴を選びましょう。靴は移動する時にも使うもの。歩行性と保温性の両立というのはけっこう難しいものです。これもどういう場所に行くのかで最適なものを選びたいですね。
スノーブーツ
中に断熱効果のあるインナーの入ったスノーブーツ。完全防水ではありませんが、ソール部分にラバーを使ったり、アッパー部分に防水加工などがほどこされているものは雪の中でもしっかり履きこなせます。
-40度や-80度まで対応を謳っているようなモデルがあり、暖かさだけを求めるのならソレルやカミック、バフィンなどのスノーブーツを選ぶのがおすすめです。ただ、暖かい分、重さもしっかりあり歩きにくかったりもするので、注意が必要。車の運転なんてのもできないので、現地で履き替えることになると思います。
僕はソレルのカリブーを履いています。
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アルパインブーツ
雪山を登っての撮影には専用のアルパインブーツが必要になってきます。ゴアテックスを使い、完全に防水となっていたり、クランポンも装着できます。
顔・首元・頭
ネックゲイター
首もとからの冷たい空気の侵入を防ぎ、首を暖かくすることで血液が温まります。
口や鼻まで覆うサイズのもののほうが使いやすいでしょう。きちんとフィットさせることができるよう、紐付きもおすすめです。
帽子
ウール製の帽子が暖かくていいでしょう。長さのあるものだと耳元までしっかり防寒できます。濡れには弱いので、アウターのフードなども活用します。
バラクラバ
顔全体を覆う、怪しさ満点の目出し帽(バラクラバ)。口や鼻周りがメッシュになって、呼吸がしやすいものがおすすめ。
常に顔全体をおおう必要もないので、ネックゲイター代わりに使うのもありです。
まとめ
冬は寒いですが、真っ白で美しい光景を見れる唯一の季節です。とはいえ、寒ければなにもする気にもなりませんし、一歩間違えれば、命の危険にもつながります。
しっかりとした寒さ対策をして冬のアクティビティを楽しみたいものです。