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【保存版】桜の撮り方完全攻略!構図・光の使い方・カメラのコツを徹底解説

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さあ、いよいよ桜の季節がやってきます。日本人ならみんな大好きな桜。もちろんカメラの被写体にするにもこれ以上のものはありません!

しかし、しかしですよ?桜って誰でも簡単に撮れそうに見えて、実はけっこう難しいんですよね。例えばみなさん、こんな経験ありませんか?」

「桜並木を撮ったけど、なんか迫力が伝わらない…」 「花びらのピンクが綺麗に出なくて白っぽい…」 「満開の桜を撮ったのに、なんか普通の写真になってしまう…」

でも大丈夫!この記事を読めば、 “なぜうまく撮れないのか?” がハッキリ分かります。そして… 今日からあなたの桜写真が劇的に変わります!

桜の写真を撮って失敗しないために、ぜひ最後までご覧ください。

では行ってみましょう!

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撮影前に知っておくべき「見頃・時間帯・天候」

まずは桜を撮りに行く前にしっておきたいこと、それが「見頃・時間帯・天候」です。

まず、桜の撮影で大事なのは “いつ撮るか” です!

桜の開花は地域によって異なりますが、一般的に3月中旬から4月上旬にかけて見頃を迎えることが多いです。九州や四国は3月中旬、本州の関東・関西は3月下旬〜4月上旬、東北地方は4月中旬〜下旬、北海道は5月上旬といった感じですね。桜前線が北上していくわけです。

さらに、桜の品種によって開花時期も違います。早咲きの河津桜は2月から、一般的なソメイヨシノは3月下旬から、遅咲きの八重桜は4月中旬以降に見頃を迎えます。撮りたい桜の種類と地域の開花予想を事前にチェックして、ベストなタイミングで撮影に出かけましょう!」

満開直前がベスト!8分咲きくらいが一番綺麗

桜の花は開花から5〜7日ほどで満開を迎えますが、撮影にいくのは8分咲きくらいのタイミング。

なぜなら、満開を過ぎると徐々に花が散り始め、葉が出てきてしまうので、ボリューム感を活かした撮影には8分咲きがベストな状態です。

桜の種類によっては開花時期がずれるので、地域の開花予想をチェックしておきましょう!

散り際は桜吹雪や花筏が狙える

満開を過ぎると、風が吹くたびに桜の花びらが舞い散る桜吹雪の瞬間が撮影できます。

特に風が強い日は、シャッタースピード1/500秒以上に設定して花びらをしっかり捉えましょう。

さらに、水面に浮かぶ花びらが作る「花筏(はないかだ)」も狙い目。池や川沿いのスポットでは、風の流れによって美しい模様が生まれるので、低めのアングルで撮ると幻想的な写真になります。

狙う時間帯で雰囲気がガラッと変わる!

桜は時間帯によって、見え方がガラッと変わります。

例えば朝、柔らかい光の中で撮るとふんわり優しい雰囲気に。

でも昼間になると太陽の光が強くなって、白飛びしやすくなります。だから、うまく順光で撮ったり、PLフィルターを使うと空の青さが引き立って綺麗になります。

夕方は光がオレンジっぽくなるので、桜の花びらもほんのり暖色系の色味が出て、温かみのある写真になります。

そして夜!ライトアップされると、昼間とは全然違う表情に。夜桜の撮影は難易度が上がりますが、三脚を使えばしっかり撮れます!

時間帯 特徴 & 撮影ポイント
  • 朝(6:00-8:00) 柔らかい光、逆光で桜が映える
  • 昼(10:00-15:00) 逆光 or 影を活用しないと白飛びしやすい
  • 夕方(16:00-18:00) 暖色系の光で桜がふんわりピンクに見える
  • 夜(18:00-22:00) ライトアップを活かした撮影が可能

天候による違いも押さえておきましょう!

  • 晴れ 青空と桜のコントラストが映える
  • 曇り 光が柔らかく、ピンクを出しやすい(
  • 雨 雨粒や霧で幻想的な雰囲気を演出


この辺を押さえておくだけで、”狙い通りの桜写真”が撮れる確率がグッと上がります!

ここから具体的な撮影テクニック!


それではここからは具体的な撮影テクニックを解説していきます。

1. 桜が白っぽくなってしまう…

「桜を撮ると、なんか全体的に白っぽい…。SNSで見るような鮮やかな桜色にならない!」と思っているそこのあなた。

実は、桜の花びらはそもそも白に近いんです。これ、意外と知られていないんですよね。

僕らの目には桜がピンクっぽく映るんですが、実際にはほとんど白に近い淡い色をしているんです。これ、思った以上に白い。

じゃあ、なんで桜がピンクに見えるのか?

桜の花びらって一枚ずつ見ると、ほぼ白に近いんですけどもたくさんの花が密集して咲くことで、全体としてほんのりピンクに見えるんです。

さらに、日本人の『桜=ピンク』っていうイメージが脳に刷り込まれているので、実際よりもピンクっぽく認識している部分もあります。

カメラはよくも悪くもそのままを写すので『あれ?思ったより白い…』となるわけです。

特にソメイヨシノは光の当たり方次第で色が変わるので、時間帯や天候によって見え方がガラッと違ってきます。だ

から、ただ撮るだけだと『思ったより色が薄い…』ってなるんですよね。ここをどう工夫するかが、桜撮影のポイントになります!」

ホワイトバランスを調整する!

「曇天」「日陰」にするとピンクが強調されます。

ただし、この設定にすると全体的にマゼンタ寄りになりすぎることがあるんですよね。

特に桜以外の部分、例えば空や背景の建物が不自然に赤っぽくなってしまうことがあります。

そのため、ホワイトバランスを調整するときは、RAWで撮影しておくと後でも調整できるのでおすすめです。JPEG撮影の場合は、撮影時に色の変化をよく確認しながら設定しましょう。

露出補正をマイナスにする

桜は白に近い色なので、明るすぎると白飛びしやすいんですよね。-0.3EV〜-0.7EVくらいに補正することで、桜のディテールをしっかり残せます。特に晴天の日中は明るくなりすぎるので、撮影後のプレビューで確認しながら微調整しましょう。

逆光を活用する

光を透かすことで、桜の花びらがほんのりピンクに浮かび上がります。特に朝や夕方の斜めの光を使うと、花びらの縁が輝いて立体感が出ます。

また、逆光では桜の花が透けることで柔らかく幻想的な雰囲気を演出できます。

ただし、光が強すぎるとフレアやゴーストが発生しやすいので、レンズフードを活用したり、少し角度を変えて光源を画面外にずらす工夫をすると、よりクリアな写真が撮れます。

さらに、手前の桜にピントを合わせ、背景をふんわりボカすことで、桜の透け感が際立ちます。F値を開放(F2.8〜F4.0)に設定すると、背景のボケも活かした印象的な一枚になります。

順光・逆光とは?光の向きを意識して目指せ脱初心者!!

2.構図がありきたり

「桜を撮ったはいいけど、なんか普通の写真になっちゃう…。SNSで見るようなかっこいい桜写真にならない!」

桜の撮影でよくあるのが、日の丸構図になってしまい、全体的に単調になってしまうこと。主題(桜)が真ん中にあるだけだと、どうしてもインパクトに欠けるんですよね。

でも、ちょっとした構図の工夫で、グッといい感じの写真に仕上がります!

三分割構図を意識する

画面を縦横3分割にして、桜を1/3のラインに配置すると、バランスの良い構図になります。

また、主題となる桜を端に寄せ、背景に空や他の景色を入れることで、より広がりのある印象を与えられます。空の青さや夕焼けのオレンジと組み合わせると、さらに印象的な写真になります。

初心者でも大丈夫!これだけで写真がメキメキ上達する三分割構図!!

額縁構図を活用する

手前に桜の枝を入れたり、鳥居や建物を桜で額縁のように囲むと、視線が主題に集まりやすくなります。こうすることで、奥行きが増し、写真にストーリー性が生まれます。

実際の場所が桜で満開になっていなくても、このように桜で囲むといかにも満開な雰囲気がでるので、お城など印象的な被写体を狙う場合には活用してみましょう。

望遠レンズで圧縮効果を狙う

望遠レンズを使うと、遠くの桜をギュッと圧縮して撮影できるので、ボリューム感のある写真が撮れます。また、背景をぼかして余計な要素を整理することで、桜の美しさが際立ちます。

特に、桜並木を撮るときは、望遠レンズで撮影することで、奥行きを圧縮し、桜の密度を強調することができます。また、遠くの山や寺社を背景にすると、日本らしい風情のある写真に仕上がります。

これらの構図を意識するだけで、「なんとなく撮った桜写真」から「一味違う印象的な写真」 に変わります!

3.クローズアップしてもきれいじゃない

「桜の花をアップで撮ってみたけど、なんかごちゃごちゃして綺麗に見えない…」そんな経験、ありませんか?

そもそも桜は近くで撮るのが難しい

桜の花は、梅やバラのように単体で目立つものではなく、密集して咲いているので、近づいて撮ると構図がまとまりにくいんです。

こんな感じで、一輪、一輪が 分離している梅のような花はアップで撮ってもきれいですけど、桜ってこのようにアップにしてみるとちょっとごちゃついててあんまりきれいじゃないんですよね。

中望遠やF値の大きいレンズで背景を整理する

そんなときは、85mm〜135mmくらいの中望遠レンズを使うと、狙いたい花にフォーカスを合わせやすくなります。また、F2.8〜F4.0くらいに絞りを開けると背景をしっかりボカせるので、余計な要素が整理され、主題が際立ちます。

手前に前ボケを入れて奥行きを作る

桜の花びらを手前に入れてぼかすことで、写真に立体感が生まれます。

例えば、近くの桜の花びらをフレームの端に持ってきて、奥にある花にピントを合わせると、まるで桜に包まれているような雰囲気になります。

特に逆光で撮ると、透過光が入って柔らかい印象になるのでおすすめです。

「クローズアップで撮るとなんか微妙…」という悩みも、ちょっとした工夫で一気に魅力的な写真に変わります!

4.満開の桜を撮っても、主題がぼやける(何を撮りたいのかわからない)

「満開の桜を撮ったのに、なんかただの景色になってしまう…。迫力もないし、目で見ているときはあんなにきれいで感動的だったのに、写真にすると平凡に見える。

これは、桜のボリューム感に圧倒されて、どこを主題にするか意識せずに撮ってしまうからなんですよね。

写真にすると、人は客観的に見てしまいます。なので、こちらが「ここを見てくださいね」ってポイントをしっかり入れないと何を見たらいいのかわかりにくくなります。

ではどうしたらいいのか?見ていきましょう。

一本桜を撮る

桜並木や群生する桜は美しいけど、どこを主題にすればいいのか迷いがちですよね。

そんなときは、一本だけ目立つ桜を探して、主役にしてみましょう。孤立した桜の木は、それだけで存在感があるし、背景との対比も作りやすいので、写真としてまとまりやすくなります。

一本桜で調べて見ると、ソメイヨシノ以外にもシダレザクラなどそれだけでも美しい佇まいをしている桜を見つけることができます。

副題を入れる

桜だけを撮ると、ただの花の写真になりがち。そこで、副題となる要素を入れるのがおすすめ!

例えば、お城や鳥居、橋、人のシルエットなど、桜と組み合わせることで、その場所ならではの雰囲気が生まれます。副題があると、写真にストーリーが生まれるので、ぐっと印象的になります。

アングルを変えて撮る

近づいて撮るばかりじゃなく、カメラの角度を工夫すると、桜の魅力がさらに引き立ちます。

例えば、ローアングルで見上げるように撮ると、桜の迫力が増してダイナミックな構図になります。広角レンズを使って地面すれすれから撮影してみる。例えば桜だけでなく、同じ時期に咲く水仙を手前に入れてやると遠近感の感じられる写真になります。

他にも地面や水面すれすれで散った桜を入れてやるなんてのもおもしろいですね。

「満開の桜を撮ったのに、何か物足りない…」そんなときは、一本桜を探す、副題を入れる、アングルを変えて撮る!

満開の桜は圧倒的な美しさがあるけれど、それを写真に落とし込むには、どこを見せたいのかを意識することが大切です。
このちょっとした工夫で、ただの桜写真から 「おっ!」と目を引く一枚に変わる ので、ぜひ試してみてください!

5 .せっかく撮ったのに「普通の写真」になる(インパクトがない)

「桜を撮ったはずなのに、なんか普通の写真になっちゃう…。SNSで見るような”おぉ!”っていう一枚にならない。

ただ撮影するだけではなかなかインパクトがある写真になりません。ちょっと工夫を加えてみましょう!!

リフレクションを活用する

水面に映る桜を狙うと、一気に雰囲気のある写真になります。

雨上がりの水たまりでもOK!鏡のような対照的な写真にすることで、幻想的な雰囲気を演出できます。田んぼや川辺、公園の池などを探してみると、意外といいポイントが見つかるかも。

水面を鏡のようにするには風の無い日を狙いましょう。よりくっきりした反射を捉えられます。

撮影時に画角を調整して、桜の実像と水面の反射がシンメトリーになるように構図を作ると、一層ドラマチックな一枚になります。

リフレクションの撮り方!鏡のような逆さまの世界を切り取ろう!!

逆光を狙う

桜の花びらは光を透かすと、より柔らかく輝いて見えるんです。

朝や夕方の斜光を活かして撮ると、ほんのりピンクが浮かび上がります。ただし、逆光で撮ると全体が暗くなりがちなので、露出補正をプラスにしたり、撮影後に編集で明るさを調整してみましょう。

さらに、レンズの特性を活かして、フレアやゴーストをあえて入れるのもアリです。

柔らかい光の滲みが加わることで、より幻想的な雰囲気になります。ただし、フレアが強くなりすぎると桜のディテールが飛んでしまうので、撮影後に画像をチェックしながらバランスを調整しましょう。

フレアとは?ゴーストってなに?発生する原因と対策方!

星と撮る

夜桜と星空の組み合わせは、まさにドラマチックな一枚。

特に新月の夜や街明かりが少ない場所だと、星もくっきり写ります。

ポイントは長時間露光。三脚を使ってシャッタースピードを10秒以上にすると、星がはっきり写ってくれます。さらに、ライトアップが消えた後の桜をシルエットとして活かすと、より幻想的な写真になります。

星をより際立たせるためにはISOを上げすぎないことが重要。

ISO3200くらいまでに抑えて、F値を開放(F2.8〜F4.0)にすると、ノイズを抑えつつ星の光をしっかり捉えられます。

また、桜と星の両方を綺麗に見せるために、比較明合成を活用するのもおすすめ。1枚目で桜を撮影し、2枚目で星を長時間露光で撮影し、あとで合成すると、よりクリアな仕上がりになります。

これらの方法、難しそうですが、やってみるとけっこう簡単。なおかつ桜の写真がグッとレベルアップします!ぜひ試してみてください!

夜桜を撮るとブレる・暗すぎる

「夜桜を撮ってみたけど、なんかブレブレ…」「思ったより暗くて、桜の色が全然出ない…」

夜桜はライトアップされていたり、月明かりの下で幻想的に見えたりして、とても魅力的な被写体。でも、夜の撮影は光が少ない分、ちょっと工夫しないとうまく撮れないんですよね。

ISOを上げる

夜の撮影ではシャッタースピードが遅くなりがちなので、ブレを防ぐためにISOを上げるのがポイント。

だいたいISO1600〜3200くらいを目安にすると、手持ち撮影でも明るく撮れます。シャッター速度が焦点距離分の1くらいのスピードになるよう設定しましょう。ただし、ISOを上げすぎるとノイズが出るので、カメラの高感度耐性を考慮しながら調整しましょう。

三脚を使う

もし可能なら三脚を使うのがベスト!シャッタースピードを遅くしてもブレずに撮れるので、ISOを抑えつつ、綺麗な夜桜を写し込むことができます。

特にライトアップされた桜や、街灯の光を活かした撮影では、低ISO+長時間露光でしっかりディテールを残すのがおすすめ。

ホワイトバランスを調整する

夜の光源は街灯やライトアップによって色温度がバラバラなので、ホワイトバランスを適切に設定しましょう。

僕はこれ知らないときに夜桜撮ったら、桜が真緑になってしまい、絶望した記憶があります。

基本は「オートWB」でも問題ないですが、よりピンクを強調したいなら「曇天」「日陰」設定にすると暖色寄りに仕上がります。逆に、青みが強くなりすぎる場合は「電球」「カスタムWB」で微調整すると、より自然な色合いに。

強烈に緑被りしている場合はカメラのホワイトバランスだけでは直せなかったりするのでこれもまたRAWで撮影しておき、後で色被り補正をするといいです。

夜桜撮影は難易度が高いですが、ISOの調整・三脚の活用・ホワイトバランスの調整 でグッと魅力的な写真に仕上がります!「暗くてうまく撮れない…」と諦めずに、ぜひ挑戦してみてください。

まとめ

ということで今回は桜の撮影テクニックをたっぷり紹介しました。

桜の撮影って、ぱっと見簡単そうだけど、実際に撮ると意外と難しいですよね。でも、ちょっとしたコツを知るだけで、驚くほど綺麗な写真が撮れるようになります。

今日のポイントをおさらいすると、

  • 白っぽくなる桜はホワイトバランスや露出補正で調整!
  • 構図を工夫して、平凡な写真から一歩抜け出す!
  • クローズアップするときはボケを意識!
  • 満開の桜は主題をはっきりさせる!
  • 夜桜はISOや三脚を使ってクリアに!

こんな感じで、いくつかの工夫をするだけで桜の写真はグッとレベルアップします。

ぜひ素敵な桜を撮影してくださいね!