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最近の雲台の大きなブームのひとつに「アルカスイス互換」というものがあります。
これは雲台とカメラの接合部がクイックシューになっているもののタイプのひとつなのですが、固定力の高さや便利さからたくさんのメーカーがこのタイプのクランプとプレートを出しています。
アルカスイス互換?クイックシュー?クランプ?
三脚や雲台を探し始めるいろいろとぶつかるこの小難しい言葉たち。今日はアルカスイス互換を中心になるべく分かりやすく解説してみようと思います。
目次 非表示
カメラを雲台にどうやって固定する?
三脚と雲台
基本的なところから行きましょう。三脚を買うとセットになっていることが多いので、最初のうちはわかりにくいですが三脚の上にはカメラを好きな位置に動かせるような機構がついています。これを雲台と呼びます。
ちょっと本格的な三脚を買うと、三脚と雲台は別売りになっていることが多いです。雲台や三脚も用途によっていろんなものがあり、あなたが撮影する時にふさわしいものをそれぞれ選ぶことができるうようになっているわけです。
カメラを雲台に固定する方法
さて、この雲台にカメラを装着するにはどうしたらいいのでしょうか?ご覧のとおり、コンデジからデカイ一眼レフまで、カメラの底部にはネジ穴がきってあります。このネジ穴はどのカメラでも同じサイズ。
このネジ穴こそ、カメラと雲台を固定するためのものなのです。なので、カメラごとにネジ穴が違ってたらやってられないわけですね。
このネジ穴に、同じく雲台のネジ部分をはめ込み固定してやることができるわけです。このネジ式の雲台はカメラとガッチリ固定することができます。また、価格が安い雲台が多いのもポイントです。
ただ、毎度毎度カメラを三脚に固定するのにネジを締めるめんどくさいささは想像に難くないと思います。構図が決まっていればいいですが、カメラ持っていろいろと構図を探したいときもいちいちネジをつけたり外したりしないといけないですよね。
なので、どうにか簡単にワンタッチで雲台と三脚を固定できないか?というところから生まれたのがクイックシュータイプのものです。
クイックシューでワンタッチで雲台に固定できる
こちらがクイックシュータイプの雲台。カメラ底部のネジ穴にこのクイックシューをつけておき、三脚につけるときはワンタッチで装着が可能になります。
これなら普段はクイックシューだけカメラにつけておいて、三脚が必要な時すぐにつけることができ非常に楽チンです。構図が気にいらなければ、再び雲台からカメラを外し、他の構図を検討することもできます。
普通の三脚を買うと、だいたいこのクイックシュータイプの雲台がついたものが付属しているかと思います。
ただ、このクイックシュータイプの雲台にも欠点があります。ネジ式に比べて余計な部品が増えるのでブレやがたつきの原因になるのです。
また、雲台メーカーによってこのクイックシューがバラバラ。雲台は状況によって使い分けることが多いのですが、雲台を使い分けるとクイックシューも付け替えないといけないわけで、そうなるとやっぱりめんどくさいわけです。
ガッチガチに固定できるクイックシューをアルカスイスがつくったゾ!
そんな中、アルカスイスというメーカーがガッチガチに固定できるクイックシューのシステムを作ります。こちらがそのアルカスイスの雲台。
横から見るとハの字になっているのがわかるでしょうか?
ここに同じ形をしたプレートをはめ込み、横に付いているノブで締め付けます。
万力のような構造になっており、もうガッチガチに締めつけることができます。このクイックシューの部分を「プレート」、ガッチリ締め付ける部分を「クランプ」と呼びます。
これならクイックシュータイプの欠点であるがたつきを抑えながら、簡単にカメラを雲台にとりつけることができるわけです。
このように、すごく便利なシステムですし、お、めっちゃいいやんけマネしたろ!と言ったかどうかはわかりませんが、似たような「クランプ&プレート」のシステムをいろんなメーカーがつくりはじめたわけです。
元祖のアルカスイスからしたらおもしろくないかもしれませんが、我々ユーザー側からしたらありがたい話で、この似たようなシステムはメーカーを超えて使用できるようになっています。基本的にこのハの字の形に合わせておけばいいので。
これまではクイックシューは基本その雲台でしかつかえなかったので、非常に便利になっていきました。
そうやって、たくさんのメーカーがこの似たようなものを作り出したものを、本家のアルカスイスの名前を冠して「アルカスイス互換」と呼んでいるわけです。
アルカスイス規格、ではない
ひとつ注意が必要なのですが、これは「アルカスイス規格」ではない、ということです。
カメラの底部につけるためのネジは1/4インチネジときちんと統一された規格になっています。この規格が違うとカメラごとに雲台やクイックシュー変えないといけないので困っちゃいますよね。
しかし、このアルカスイス互換は厳密には規格として統一されているわけではありません。ですので、メーカーごとに微妙に違っている場合があるのでなんでもかんでも互換性があるわけではないということにちょっと気をつけておきたいところです。
ただ、ノブで締め付けるようなクランプの場合はガチガチに締まるので、ガタついて困るということはあんまりありません。
アルカスイス互換のメリット
アルカスイス互換のメリットは固定力がすごい、というだけではありません。ある程度の互換性があるのでいろんなシステムがワンタッチで装着できてめっちゃ便利なわけです。
そんなアルカスイス互換の製品を作っているなかでも、もっとも精度が高く、魅力的な製品を作っているメーカーのひとつにReally Right Stuff(リアリーライトスタッフ)があります。
本家本元のアルカスイスなんですが、クランプとプレートが実はイマイチで、いまやこのアルカスイス互換のシステムを引っ張っているのはRRSと言っていいのかもしれません。
さて、そんなアルカスイス互換。そのメリットをいくつか見ていきましょう。
L字プレートが優秀
クイックシューだとカメラの底部につけるイメージがありますが、RRSなどが出している「L字プレート」はカメラの周りを覆う感じで装着します。
このように。そうすると何がいいかというと、結局アルカスイス互換のものはハの字の部分があってればどこでも装着できるので
このように縦構図もワンタッチでレンズの位置を動かさずにとりつけることができます。
普通の縦構図ならこのように大きくカメラの位置が動いてしまうので、三脚の位置からまず構図を変えないといけません。
レバークランプが非常に優秀
アルカスイス互換のハの字の形の工作精度が高いRRSならではの、レバークランプ。これはノブのようにグリグリ回さなくてもワンタッチでプレートを装着することができます。
先ほども書きましたが、規格として一緒ではないので、RRSの雲台に他のメーカーのプレートをつけるとガタつくことがあるので要注意です。ノブならガンガンに締め付けられますが、レバータイプはそううまくはいきません。
RRSならRRSのプレートを用意する必要がありますが、このレバークランプの素晴らしさを1度知ってしまうともう病みつきになってしまいます。
いろんなアクセサリもモリモリつけられる
ハの字の形が同じならいいわけなので、アルカスイス互換のものであればいろんなアクセサリがつけられます。さらにRRS製品ではレバークランプでワンタッチで付けられるので、もう調子にのってモリモリつけていけるわけです。
このように普通の雲台のクランプの上にパノラマクランプをのせて、パノラマ用にプレートをつけ、三脚座にアルカスイス互換のあるレンズフットをつけた70−200mmを装着、なんてこともできるわけです。我々男子の心をくすぐられるのではないでしょうか。
まとめ
雲台や三脚を探し出すと、よく見かけるアルカスイス互換。じつはこんなに便利なものだということがおわかりいただけたでしょうか?
RRSや本家のアルカスイス以外にも、SUNWAYFOTO、SIRUI、wimberleyなどなど、たくさんのメーカーが便利なアルカスイス互換の製品を出しています。
ちょっと高いものも多いですが、かなり大きな流行のひとつなのは間違いないのでぜひ手にとってみていただくと、その良さに惚れ惚れすると思います。
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