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全国1億3千万人のNIKON信者のみなさんこんにちは。
10月12日の受注開始日から延々とまつこと3ヶ月以上。もしかしたら一生こないんじゃないかと思っていたNIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noctが2月2日にようやく我が家にやってきました!
そんな、ノクトのファーストインプレッションとサクッとした作例を載せてみたいと思います。
購入に至った経緯などはこちらに書いているのでぜひご覧になってみてください。
NIKONの至宝!「NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noct」が発表されたので予約したぞおおおお!NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noctを開封!!
あんまり開封の様子なんか書かないのですが、普通の梱包とちょっと違ってたので書き記しておきたいと思います。
突然ですが箱です。家に宅急便の方が来たとき目を疑いました。あれ、僕が買ったの標準レンズでしたよね…。予想していたよりもはるかにデカい箱でそのレンズはやってきました。
箱を開けたら箱が入っていました…。マトリョーシカ…。
NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noctはペリカンケースに入っている。saizouおぼえた。
さて、このノクト専用のペリカンケースですが発表当初からざわざわしていましたね。これの定価が119900円です。レンズが破損しないための箱が10万超えてるので、もはやこれもダンボールの箱に直して大事にしています。本末転倒感が半端ないです。
開封の様子
あんまり嬉しかったので開封の様子は動画におさめました。ぜひご覧になってみてください。
はい、これがケースを開けた様子です。箱、もうちょっと小さくてイインジャナイカナァ…。
スパゲッティで底上げされたカルビ弁当、シリアルで底上げされたパフェ、ペリカンケースで底上げされたノクト。世の中のほとんどは底上げされています。
Noctのレンズ構成図が描かれたカバー。この下になにが入っているか気になりますね!
ハイ!ザンネーン!なんにも入っていませんでした!
Noct専用に作られたトランクケースは外側にNoctのロゴ、内側にはレンズ構成図が刻印されており、所有する喜びを存分に味わえるスペシャルなデザインです。
また、レンズ構成図が描かれたケース内のカバーの下にも収納部を設けており、お客様の用途に合わせてご自由にお使い頂けるよう設計しています。
via:NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noct – 製品特長 | NIKKORレンズ | ニコンイメージング
だそうです!もう1回ゆうけど箱もうちょっと小さくてイインジャナイカナァ…。
そして、これも界隈がざわざわした33,000円するレンズフード。さぞかし高級感があるかと思ったのですがわりと普通でした。
しかもレンズフードをはめてしまうと収納できないという…。責任者!責任者を呼んでください!なんでこんな仕様にしたのか問いたい!問い詰めたい!!
やたらと分厚い説明書もついていました。分厚かったので読んでません。
NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noctのイマイチなところ!!!
さて、いきなりですがイマイチなところを書きます。世間ではやれ高いだデカいだ重いだマニュアルだと言われていますが、じゃあ実際に使ったことがあるのかと。僕はそう思うわけです。使ってもないのに言うのはフェアじゃないですよね。
なので、実際に購入した僕が使ってみて感想を書きたいわけです。果たして世間の人が思っているような作りなのか…?
デカくて重くてマニュアルだよ!!!!!
ちょっとブチギレながら書いていきますよ!
予想以上に重い!!
このレンズ、2キロあります。ダンベルかよ…。まあ重い。尋常じゃないくらい重い。望遠レンズじゃないんですよ?58mmですよ?だれだミラーレスは軽いだなんて言ったやつは…。
Zマウントに変えることで軽量化できると思っていたのに、こんなに重いとは。
しかもですね、Z7自体は軽いので強烈なフロントヘビーになっています。カメラ本体も小さいのでかなりバランスが悪くなります。
バッテリーグリップが欲しくなる重量バランスです。なのにZ7用のバッテリーグリップには縦位置でのシャッターついていないとか…。
気を抜くと落としそうになります。はじめて持ったときあまりにも予想以上に重くて来て早々、「あ、売ろうかな」と思ってしまいました。
デカい
まあデカい。とにかくデカい。カメラバッグはf-stopのTILOPAを使っているんですがレンズフードを外さないと収納できませんでした。
デカいレンズはかっこいい。そう思っていた時期が俺にもありました。いやいや、軽いは正義や、小さいは正義や…。重たいものをもってヘロヘロになるのはもういやじゃ…。
望遠レンズかと思うほどのデカさです。フィルター径は82mmなのですが胴体自体はその一回り大きい感じ。せっかく付属しているハードケースは無駄にデカいのであんまり実用的じゃない。どうせならもう少し使いやすいサイズのケースのしてくれたら嬉しかったのに。
高級感がありそうでイマイチ…
100万円を超えるプレミアムモデルなので、メーカーさんも高級感を売りにしたいという気持ちはすごくわかるのですが、まあなんつうかイマイチです。
というか、NIKONが何作りたかったかっていうと、結局ツァイスのOtusみたいなのだと思うんですよ。高価でもしっかりプレミアつけたら売れるというレンズ。
じゃあ、Otusやツァイツのレンズと比べるとどうかというと、ちょっとそこまでの高級感は無いなというのが率直な感想。僕はOtusは持ってないんですがプラナーやアポゾナーなどを愛用しています。
ピントリングのトルク感とかレンズフードを装着するときのスッと入る感じとかレンズ本体の感触とか、ツァイスに比べてしまうとイマイチかなと思うわけです。高級感出したいなら出したいでこのへんこだわってほしかったし、こだわらないなら他の素材つかっていいからもっと安くしてほしいし。
いやいやトランクケースに入れて高級じゃないか、みたいに言うかもしれないけどこういうのは高級感というより成金感があるだけだと思うわけで…。もっと機能美を追求してほしかった。
日中に露出オーバーする
これも買うまで予想つかなかったのですが、開放のf0.95だと露出オーバーしてしまった日中まともに撮れません。冬の晴れたり曇ったりの日でしたが開放にするとだいたい白飛びします。まさかf0.95がこんなに明るいとは…。
たしかに製品のコンセプトは夜でも撮影できる「ハイスピードレンズ」がもとになっているので当然っちゃあ当然なのかもしれませんが、いやこれは予想外でした。NDフィルターを使わないと日中の屋外ではまともに撮影できないです。
そんな重くてデカくて高くてマニュアルフォーカスでフロントヘビーでバランス悪くて日中撮れないレンズ。ネガティブなこと満載でブチ切れそうなんですが、1枚撮ってそのデメリットが全部ひっくり返されるわけです。悪いおんなにひっかかった気分です。
なんだこれ。
いやいや、なんだこれ。言葉にできない。なんだこれ。
ぶっちゃけね、f0.95って言ったって、まあそんなに違わないだろうと思っていたんです。100万で高いっていってもですね、最悪、ダメだったとしても売値はそんなに下がらないだろうという打算もあり購入に踏み切ったのです。
技術の粋をつくしたっていったって、知れているんじゃないかと。そう思っていました。
いや、この写りは予想外だった。
今から作例を挙げていこうと思うんですが、たぶんそんなにピンとこないと思うんです。けれど、これは撮ってみないとわかんないと思う。いろんなレンズで撮ってみて、いろいろと比べてきた経験があって、これ使ってみないとわかんない。ぶったまげております。
恐ろしいくらいの世界観。撮っただけで作品となる強烈な魔力。醸し出す空気感。このレンズにはおぞましいなにかが宿っていると確信をもっております。
NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noctの作例!
まだ使って初日のつたない写真ですがいくつか撮ってきたので作例をあげてみます。撮って出しでお送りします。
圧倒的にボケがなだらかです。ボケが美しいレンズはいくつもありますが、いや、これはかなりきれい。被写界深度も薄いのも相まって今何を見ているのかハッキリわかる写真になります。
梅の花をこう撮るのってけっこう難しいんですよ。梅の花の枝ってガチャガチャしがちな被写体。それがここまでスッキリと写るのはすごいんですよ。
ハイスピードレンズで日中は露出オーバーしますが、逆を言えばこのような暗い室内なんかでも早いシャッタースピードで撮影できます。
むしろ、屋外よりは室内とかでの撮影のほうがあっているのではないでしょうか。
ピント部分を等倍で拡大してみました。開放0.95で撮影しているのでボケていますが、ピントがあっているところはしっかり解像しています。カーテンの繊維が1本1本わかります。
構図を変えて。最近のZレンズに共通して言えるんですが、きれいな光を探すのが楽しくなります。
しっかりボケますし、そのボケ方も非常になだらかです。
光とボケがきれいすぎるのでふんいきが出まくります。おしゃれなところに行きたくなります。
ボケのきれいさはこんなところでも関心させられます。こちらf13で絞った写真。こういうガチャガチャした枝のボケって汚くなりがちですよね。
開放0.95で撮影。びっくりするくらいすっきりしています。すごくないですか?
最短撮影距離
最短撮影距離は0.5m。近づいて開放で撮ると、マクロレンズかと思うほどピントが薄いです。テーブルフォトなんか撮ってもピントがあっているところ以外は全部ボケちゃいますね。
色収差
開放時、色収差が若干でます。
中央を等倍切り出し。手前が紫、奥が緑になっているのがわかりますね。f1.6くらいまでしぼると改善されるので白い背景をバックにする場合などは気にしておくとよさそうです。
周辺減光
空を開放で撮ってみました。もうちょっとテストしたいですが、このレンズ周辺減光が無いように感じられます。ちょっと何回か撮ってみましたが、いくらかは周辺減光しますね。かなりおさえられてはいますが。
周辺減光って賛否あると思うのですが、個人的にはレンズの味っぽくて好きなんです。開放で撮ってなんかいい雰囲気がでるのも周辺減光のおかげでよね。
このレンズだとそういうのがないので、なんも考えず開放というわけにもいかないなと反省しました笑。
逆を言えば、星の撮影では開放でガンガン撮れるのではないでしょうか。星屋さんはあとで周辺減光を補正するためにいろいろされていますが、それが必要なくなりそうな気がします。
口径食
口径食は開放時けっこう派手にでます。
これがf0.95
f1.2あたりでだいぶ改善されます。
f1.6まで絞るときれいな丸ボケに。
大口径レンズだと口径食自体はどんなレンズでも出てしまうものです。ただ、そういった多くのレンズはf1.4のレンズなんですよね。一方ノクトは開放がf0.95なのでそこからf1.6まで絞ることができる、そしてそこで口径食がなくなるというのはめちゃくちゃ大きなアドバンテージかと思います。
例えばホタルなんかもf1.6の明るさで撮れるということですよね。シーズンが楽しみです。
ゴースト・フレア・逆光
ゴーストなんですが、残念ながら出ます。おなじZレンズの24mmf1.8や14−30mmなんかがほとんどゴーストが出ないことを考えると、やはり広角気味のレンズのほうがゴーストなんかは抑えやすいのかもしれませんね。
ただ、フレアによるコントラストの低下などはあまり感じられませんでした。
光条もそこまできれいというイメージないですね。このへんもまたいろんなシチュエーションで試してみたいですが。
まとめ
ということでNIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noctのファーストインプレッションでした。
かなりとんでもない化け物がやってきたなというのが素直な感想です。とはいえ、オールラウンダーという感じではなくギャンギャンに尖りまくったレンズ。
f0.95自体が初めてなのでどういうシチュエーションが適しているのか今からさぐりさぐりやっていきたいですし、きちんと作品として昇華させられるのはいつになるだろうかと思ってます笑
とはいえ、しばらくはこの暴れ馬に振り回されてみたいと思います。