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強い光がある方向にカメラを向けているときに、画面の中にへんな光が入ったり写真全体が白っぽくなることがあります。
これは「フレア」「ゴースト」とそれぞれ呼ばれるのですが、今日はいったいどういう場合で発生するのか、またその対策方法について勉強してみましょう。
「フレア」「ゴーストとは?」
どちらも強い光がレンズ内に入ることで発生します。太陽を真正面に捉えたときなど入りやすくなりますね。
写真によっては邪魔になるフレアやゴーストも、表現しだいではうまく使えることもあるのでクセをしっかりつかんでおきましょう。
フレア
フレアとは光がレンズやカメラの中で反射することで発生します。
写真全体が白っぽくなりコントラストの無い写真になります。この写真では真上に強い光があったため画面内が白っぽくなっているのがわかるでしょうか。
こちらもフレアが発生している写真。全体的に白っぽくなり、コントラストがなく、ゆるい感じになっています。
ふんわりさせたいときはあり
フレアが出ると画面がふんわりした感じになります。なので、こういった花の写真をぼかして撮ったりとかポートレートなんかは使ってみるのも効果的だったりします。
【簡単3ステップ!】てっとり早くそれっぽいフレア・ゴースト写真を撮影する方法!!
一方、風景など画面全体をシャキッと高いコントラストで撮りたいときなどはフレアが発生してしまうと邪魔になることもあります。
ゴースト
ゴーストとは、こちらも強い光がレンズに入ることで中で反射し、絞りの形や楕円などの形になって出てくる現象のことです。
このゴーストはレンズごとにいろんな形となって発生します。
レンズによってはこんな赤い楕円のように写ることも
こちらも表現にするならあり
レンズによっては非常に美しいゴーストが発生するものがあります。こちらもふんわりとした写真などに沿える表現のひとつとして非常におもしろいと思います。
風景を撮るとき、ほどほどならいいんですが、太陽を真正面に捉えたときなど盛大にゴーストが出ます。ここまで出るとちょっと使いづらいですね。
フレア・ゴーストの対策
さて、表現として使えるのなら使ったほうがいいフレアやゴーストなんですが、使えないのならやっぱり対策したいところです。
ここではそんなフレア・ゴーストを抑えられる対策方法を書いてみます。
逆光で撮らない
強い光がレンズに入ってくることで発生するが原因であるフレア・ゴースト。なので、根本的な解決策は逆光下で撮らないのがめちゃくちゃ大事。
他の対策などは結局のところ軽減させる方法でしかないのですね。
なので、撮影するとき太陽がどこに位置するのか?というのはロケハンの時点できちんと把握しておく必要があります。
ただ、逆光というのはドラマチックな写真が撮りやすい光なので狙いたいことも多いのが悩ましいところ。光源を少し外して半逆光をねらうなど光の位置を考えてみましょう。
コーティングのいいレンズを使う
それでもやっぱり逆光で撮らざるをえない場面というのは得てしてあるわけでして。そういう場合は機材になんとかしてもらいましょう。
Nikonのレンズはナノクリスタルコートやアルネオコートなど逆光時のフレアやゴーストをおさえるコーティングがほどこされています。各社のレンズにも同じようなものがありますね。
このコーティングというのはとっても大事で、たまにオールドレンズとか使ってみるとフレアなどが盛大に出てびっくりすることがあります。
やたら高いレンズじゃなくても、最近のレンズはこの逆光耐性がけっこう高め。ゴーストなんかは出るかもしれませんが、フレアはかなり抑えられている気がします。
フードをつけるだとか、ハレ切りするだとか、この後説明するんですが、ぶっちゃけこのコーティングの技術が今ほどでもなかった時代での対策方法だったりします。
ここ数年で発売されたレンズはコーティングによる逆光耐性が非女に高いので、フードをつけようが外そうがそんなに変わらなかったりします。なので最近はそんなに神経質にフードをつけなくなりました。
逆に言うとフレアを出したい場合はちょっと古めのコーティングのあまりよくないレンズを使うほうがいいわけですね。
広角、特に出目金レンズを使わない
広角レンズは広い範囲を写せるので、必然的に光源が構図にはいってくることが多くなります。なので広角レンズは他のレンズにくらべて特にゴーストが発生しやすい。
F値の明るい広角ズームというのは、レンズが出目金になっていることが多いんですが、こちらはさらにゴーストに弱くどんだけいいレンズでコーティングしてあってもけっこう盛大にゴーストが出ます。
これらの出目金の広角レンズで逆行の場合はある程度わりきって使いましょう。
とはいえ、最近はミラーレスカメラになったおかげでレンズの設計がかなり柔軟にできるようになり、出目金レンズ自体がかなり少なくなってきましたね。
フードをつけておく
レンズの先につけるレンズフード。これはいろいろと役目があるのですが、一番はフレア・ゴーストを抑えるのが目的。
ただ、最近のレンズはかなりコーティングがよくなっているのでおまじない程度に考えていてもいいかもしれません。
ハレ切りする
レンズの中に強い光が入ってくることで発生するフレア・ゴースト。その主たる原因は太陽です。
なので、手でも板みたいなものでもなんでもいいんですが直射日光を防いであげると効果的です。これをハレ切りと呼びます。レンズフードもこの効果をねらってつけているのですね。
ただ、広角レンズとかだとハレ切りした手などが画角に入ってきてしまうことがあるので注意が必要。やっぱり広角レンズというのはフレア・ゴーストが出やすいレンズといえます。
フィルターを外してみる
レンズを守ってくれるプロテクトフィルターですが、こちらもフレア・ゴーストの原因になることがあります。
このプロテクトフィルター、知らないうちに細かいキズがついていることが。普段は気づかないものでも逆光時にこの細かいキズに光がへんに反射してフレア・ゴーストの原因になってしまいます。
逆光のときに解像感が気になるようだったら、プロテクトフィルターが原因かもしれないので、そんなときは外して撮影してみましょう。
フレア・ゴーストに強いレンズ
僕が試してみてフレア・ゴーストに強いと感じたレンズを紹介してみます。
NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 S
Zマウントの大三元レンズの広角端を担うレンズ。
旧モデルであるAF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G EDは神レンズと呼ばれるほどの、時代を象徴するような素晴らしいレンズでしたが、出目金レンズであるがゆえの逆光耐性の低さが弱点でした。
新モデルであるこのNIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sはその弱点を完璧に克服した素晴らしいレンズとなっています。
これまでの感覚だとF値の明るい広角レンズはゴーストが出て当たり前みたいなところがあったんですが、このレンズではゴーストを出すのが難しいと思うくらいしっかりと補正されています。神レンズを超えた神レンズ。
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NIKKOR Z 14-30mm f/4 S
NIKKOR Z 14-30mm f/4 Sも非常に高いレベルでゴーストを抑えた素晴らしいレンズ。
NIKKOR Z 14-24mm f/2.8 Sと比べてしまうと若干の見劣りはするものの、それでもしっかりと逆光への耐性を備えています。
いくら大三元レンズが逆光に強かろうが神レンズだろうが、やっぱりちょっと価格的に現実的ではなかったりするわけです。
こちらのNIKKOR Z 14-30mm f/4 Sは手が届くくらいに価格ながらも高いレベルで仕上がっているおすすめのレンズです。
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まとめ
フレアやゴーストはうまく使えば光を操っているような写真が撮れます。すべてが悪いわけではないのできちんと自分のイメージどおりに撮れるよう原因と対策方法を知っておきましょう。